見出し画像

視点を動かすクセ、自治体職員に、わたしは求めたい。

いきなり偉そうなタイトルです。

中堅の現役地方公務員として、同僚や後輩に共有したい内容をお伝えします。自戒の念を込めて書かせていただきます。

狭い視野になっていませんか

最近、行政手続をオンライン化することについて、様々な部署の職員にヒアリングしています。

ほとんどが、オンライン化を前向きに検討いただくのですが、なかには、難色をしめされる担当者もいます。

そのなかで、わりあい多いのは「オンライン化による業務負担増」についての懸念です。

高齢者を中心に、現在では全ての申請をオンラインで行うことは難しいです。そしてオンライン受付を始めると、業務が二重になり、煩雑化するという意見もあります。担当業務の量や難しさについて、真剣に語られる方もいます。

担当業務に熱心に取り組むことは、間違いなく褒められるべきことだと思います。

しかし、常にではありませんが、自治体職員には、

まわりの状況や社会を広く見渡せる視点

持ってほしいなとは感じます。

普段は見えない負担やコスト

たとえば、「申請受付と書類交付」事務の場合、
市民や事業者が負担している事務として、

  • 紙の申請書を書く時間やコスト

  • 窓口提出なら、時間をつくって、役所に出向くための時間やコスト

  • 郵送なら、封筒に入れて、切手を貼ってポストにいれる時間やコスト

  • 書類受取り後も、別のどこか(大抵は役所)に提出する時間やコスト

があります。

行政にとっては、たった書類受付と書類交付でも、見えない時間があり、コストがあります。

視点を動かす、ってやりませんか

一生懸命に取り組んでいる人や、集中している人ほど、周りや全体像が見えなくなってくるように思います。

そのときに、わたしがよくやるのが、

いまの立場を離れて、幽体離脱した気分で、上からの「視点」

で、業務を見ることです。

これによって、自分の前にある業務に囚われず、社会にとって最善の解決策を見つけることができると考えています。

オンライン化はその一例ですが、社会全体の業務量を考慮すると、自治体にとって少々の負担があっても、進めるべきだという考え方が生まれます。

人間は自分の視点に固執しがちです。意識的に視点を動かさない限り、半径5メートルの範囲や論理にとらわれてしまいます。

時系列でも、視点を動かす。

人口が減少して職員も減る中で、将来にわたって、同じこと続けることできますか?

「いま」から幽体離脱して、1年後からもくは5年後から「いま」をみたと想像してみましょう。

それでも、今日やることは、「いま」やってることを、やるだけでいいですか?

「変わらないこと」が大きなリスクになる世の中が、もう既に、何年も前に突入していると思っています。

変化を恐れず、視点を動かし、社会全体の利益を考えることが求められています。


最近、空を見上げたことはありますか?視点を変えていることができていますか?

意識的に空を見上げ、視点を変える練習をしてみませんか?

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集