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なぜ役所は若手を育てるのが難しいか
なぜ【「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか “ゆるい職場”時代の人材育成の科学】を読みました。
書評は以下のサイトのとおり、「はじめに」にまとめられているので、こちらを見ていただいたほうがよいかと。
わたしはこれを現役地方公務員(中堅職員)の観点から、少しだけコメントしたいと思います。
役所では良くも悪くもビジネスライク
役所の規模にもよるのかもしれませんが、役所は良くも悪くも悪くもビジネスライクです。毎年のように、常に人が入れ代わります。
そして、人が入れ替わる割に、業務の継続性がとても重視されるため、誰がきても出来るように、出来るレベルの業務になるように意識されているように思います。
その結果、組織のコマの1つとして、役割が求められます。組織としては人を育てる観点が少なくなる。
(組織のコマの役割を否定するものではないし、これはこれで良いところもあります)
本書でいう「キャリア安定性」は組織として担保されているかというと非常に疑問です。
キャリア研修やキャリアを考える機会は提供されている自治体も多いとは思いますが、組織の意識としては浸透してないなぁと。
面談なんて意味あるの?とか辞めたらいいのにという管理職も多い。
このあたりは「育て方改革」が進むのを待つしかないのかなぁ。
コーチングや1on1MTGの可能性
じゃあどうするの?という観点では、やっぱりコーチングや1on1MTGをやることが有効なのではないかなぁと感じています。
こういった取組みを評価し、またはしない管理職を逆評価すること。
地道だけど、そんな組織文化をつくっていく草の根運動しか、未来はないのかなぁとおもいます。