秘密主義にかんする考察
お疲れ様です。有名税という言葉があります。これは、有名になると経済的社会的にいい影響もあれば、見知らぬ人から中傷を受けたりとネガティブな面もあるという、ある種のトレードオフを表した言葉ですよね。
少し話が飛んで、われわれ人間はどのようにして中傷から心を守っているのでしょうか?ここでは、一般によく知られた心理的な防衛反応を網羅的に取り上げるというよりは、とりわけ「逃避」について少し考察をしてみたいと思います。
現実逃避は、おそらく多くの人がしたい、あるいはした経験があるのではないでしょうか?心理的なストレスを軽減するため、それ自体から目をそらすことで緩和を図る本能的な反応です。そして、秘密主義もこれに当たります。人に何かを打ち明けることによって、ネガティブな反応を受けたくない、怖いといった心理から、何でも言わなければ心の安寧が保たれると考えます。時に、合理的な解決策でないと批判されがちなこの秘密主義ですが、果たしてどうでしょうか?
ここからは、秘密主義について考えてみようと思います。身近にそんな人がいたらと、想像してみると、おそらく彼、彼女はミステリアスな人だと思うでしょう。そして、あまり素性を明かさない、ノリや付き合いの悪い人だなと思うかもしれないですね。もし、仕事の同僚がミステリーな人物だったらどうでしょうか、仕事だけだから問題なし、あるいはコミュニケーションで不安を抱えるかもしれませんね。芸能人ならどうでしょうか?ミステリアスな人は興味を惹き、週刊誌にあれこれ書かれるかもしれません。そして、あることないこと書かれ、本当か嘘かドタキャン癖が流布されたり。何も言わない、まるで支配者のように書かれたり。これらは総じて、秘密主義の負の側面ですが、陰があれば光がある、ということでいい面もあるでしょう。
人間は知らないことに対して、不信感を抱きます。そして、同じように好奇心も抱きます。それは、秘密主義者のミステリーにとっては、ある意味でスター、周囲の興味を惹き、性と言えないでしょうか?
例えば、芸術家やクリエイターの世界では、謎めいた人物像は作品の価値を高めることがあります。ベールに包まれた制作過程や、私生活の秘密は、人々の想像力を刺激し、作品への関心を深めるのです。また、リーダーシップを取る立場の人物にとっては、ある程度の神秘性は、カリスマ性を生み出し、周囲を鼓舞する力となることもあります。
ここまで、あまりまとまらないエッセイになってしまいました。が、言いたいことはなんとなく伝わったでしょうか?秘密主義者は何かと負の側面が強調されがちですが、その謎めきさが良い影響を与えることがあるだろう、ということです。