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疑心暗鬼を生ず

 疑う心があると、何でもないことまで恐ろしく感じたり、疑いの気持ちを抱いたりするものである。(Wiktionaryより)

 ある男が斧をなくして、隣の家の息子をあやしいと思った。隣の家の息子のやることなすことが、全部あやしいように見えた。ところがある日、谷底からなくした斧が出てきた。それからは、隣の家の息子が何をやっても、あやしいようには見えなかった。

南宋代に成立した「列子」の注釈書「列子杲斎口義-説符篇」における逸話より
(英 skepticism, scepticism)疑い深い精神状態。 哲学で、どんな事実も確実には知られず、あらゆる知識が不確実であるとし、哲学的根拠からして、真理はなりたたないとする学説。

幽霊の正体見たり枯れ尾花

❝疑心暗鬼を生ず❞の類語の一つ。疑心暗鬼は存在しないものまで見えてしまう心理。これを端的に良く表わしていることわざです。

 公の情報を全て否定して、誰かの憶測やデマに流されてしまう人々の心理はこういったものです。人間は自分の信じたい情報を優先する。合理的に考えれば明らかに間違っていると分かるような事実であっても、疑いもせず妄信してしまうことが良くあります。

 自分は物凄く疑り深い人間です。極端なことを言えば何者も信じないし、自分自身さえ信じない。だから良く考える。自分が間違っているかも知れないと感じたら、念入りに反証を行うべきだと思います。

驕る平家は久しからず

 思い上がった振る舞いをする者は長く栄えることはなく、いずれ滅びるというたとえ。『平家物語』に「驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」とあるのに由来する。栄華をきわめた平家の天下も長くは続かず、権勢を誇り驕慢になった者は必ず失脚するものである。勢いが盛んな時ほど慎まねばばらないという戒めを含む。

 周囲を疑ってばかりいると、終いには自分だけが正義であるかのように錯覚して、愚かにも自分の傲慢さに気づかずにいることがあります。

<(ↀωↀ)> May the Force be with you.