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#聖書
初期キリスト教信仰について(おわり)
パウロの受難物語
福音書においては、イエスが逮捕されるところから内容的には「イエスの受難」を主に取り扱うようになります。使徒言行録では、あたかも「イエスの受難」を扱うように、21章においてパウロが逮捕されてから、最後28章にかけては、「パウロの受難物語」のような印象を受けます。ただし、ローマについてからのパウロがどうなったかについては、紀元150~200年頃に書かれた新約聖書外典の「パウロ行伝」
初期キリスト教信仰について②
さて、早速、初期キリスト教信仰についてみていきます。
まず、以下のパウロの年表と新約文書の年表をご覧ください。わたしたちは、「新約聖書」について、キリスト教の始まりから既にそうであったかのように感じると思いますが、たとえば「新約聖書」の最初の文書は「マタイによる福音書」です。これは、「マタイによる福音書」が「新約聖書」の中で最も古い文書であり、次いで「マルコによる福音書」がその次に古いという
初期キリスト教信仰について⑤
まず、わたしがまとめた洗礼者ヨハネからパウロに至る、信仰の変化についての図を以下にしめします。
この図は、右上を起点として、左に行くほど、今日のキリスト教信仰に近くなり、下に向かって歴史的に新しくなるよう、大雑把に配置してあります(厳密ではありません)。
4つの福音書の大まかな流れ では、まずキリスト教信仰の起点は何かと言えば、4つの福音書に共通して記述される「洗礼者ヨハネ」です。「キリス
初期キリスト教信仰について④
先に見た、パウロの年表と新約文書との時間関係を以下の図のように示しました。
研究者によれば、イエスの誕生はおよそ紀元前4世紀ごろだと言われ、洗礼者ヨハネから洗礼を受け、その後、神の国運動を展開し、およそ紀元30年ごろにローマ帝国の処刑法(十字架刑/国家反逆罪等)によってエルサレムの郊外で処刑されたという話になっています。
福音書の記述によれば、イエスは十字架での死後3日目に復活し、復活の
初期キリスト教信仰について①
聖書には、おおきく「新約聖書」と「旧約聖書」という二つの部分に分けられますが、この「新約聖書・旧約聖書」という呼び方はキリスト教における呼び方であって、キリスト教が生まれ出る母体となったユダヤ教においては、こうした呼び方はしません。ところが日本語の「新約聖書」を読むとわかりますが、本文に「聖書」という言葉が用いられており(イエスはお答えになった。「あなたたちは聖書も神の力も知らないから、思い違い
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