龍を癒やし繋ぐ旅32
早朝は本当に気持ちが良い。
何気に近江富士も拝む事もでき、これから初琵琶湖だ。
藤ヶ岡龍神社はAさんも前にEさんに連れて来てもらってからの縁だとか。
”ここの湖にね、黒い大きな蛇みたいな龍のイメージが昨晩から来てて、”
そう言うと、Aさんが
”そやねん、琵琶湖は蛇なんよ”
なるほど、国津神なのか。本当に蛇っぽいんだな。じゃあ、富士で天津神、琵琶湖で国津神だから陰陽統一の後は天地融合か。
凄いな、この旅、などと思いつつ
車中神社の話になっていたが、私の脳内はまだあの黒い蛇龍が見えており、みんなの話し声が遠くBGMのように聞こえていた。
なぜかビジョンの中で私がハワイの海で踊った”聖なる海の歌”が出てきてずーっとその曲も脳内に響いていたのだ。
いやいやまさかね、と思いつつ
ぼーっと外をみていると
どうやら着いたらしい。私達は
湖畔へと車を停めた。
外へ出るとひんやりと肌に触れる空気が気持ちいい。朝日が登る前で朝焼けの湖が淡い日本画を思い起こさせる色で奇麗だった。
優しい色合いで心も和む。
波の音も優しく響く中
2匹のカモがす~と通って行った。
しばらくエネルギーを体感すると
神社ヘ進み、先ずはご挨拶。
それにしても、日本昔ばなしを思い起こさせるような素敵な神社だ。
そして、こっちだよ
と呼ばれたので行ってみるともう一つ鳥居があり、そこには竜宮城と書かれてあった。
気づくとみんな参拝を済ませており、
あとは私だけになっていた。
この入口は畳一畳くらいの大きさのフェンスが置いてあり入れないようになっていたが、鳥よけ?獣よけ?という感じで立て掛けてあるだけなので動かして入っても大丈夫だそう。
お三人方の異様な空気の中、私は中に入って行った。
中はとても落ち着き龍様と出会えた事が嬉しく、縁を頂いた事に感謝を述べていた。
するとあのハワイの踊りと曲が脳裏を横切り、しばらく話をしていると
お三人方が早く出ておいでという。なぜ急かす?と思いつつも
あまり時間がないのも事実なので、出てきた。すると、
どうやら、AさんもEさんも
この祠の中は好きではないようで、中に入ったけど、毎回怖いと言っている。
あ、だから、彼らの感じたエネルギーに取り込まれないように早く出て来いといったのか?ともおもったのだが、
私はそんなエネルギーを微塵も感じるどころか嬉しさの方が上回っていたので気にならなかった。
言われてみて、フォーカスすれば確かに
暗いエネルギーの部分はあったが、それはどちらかというと陰陽の陰のようなエネルギーで変なエネルギーではなかった。
後にAさんが内観した所あそこで感じていた怖いというエネルギーは自分の中の物だったと言っていた。
とりあえず、なぜ異様な空気を放ちていたかがわかったのだが、それよりも
とにかくあのハワイの踊りを奉納せよ的に
その声をキャッチしてしまった私は
やらざる負えなくなった。