あの頃の未来に僕らは立っているのかなぁ
4月があっという間に過ぎ去った。今日から5月。1年前の今日、元号が令和に変わった。
元号が発表されたのは2019年4月1日だった。
その日は朝11時から初めての仕事相手との打ち合わせのアポが入っていた。発表は11時30分。その歴史的瞬間を生で見たいな。でも、打ち合わせは30分で終わらないし……そんなことを考えながら、その仕事相手の事務所のインターフォンを押した。
結果的には20分で先方と打ち解け、その10分後には事務所でテレビをつけてもらった。同行していた同僚は、「大森さんの執念はすごいですね」と苦笑いをしていた。結果的には、皆で、その瞬間を見つめ、「令和か〜」なんて言い合いながら、思いっきり雑談をしてその事務所を後にした。
2019年の4月の最終日となる4月30日。
その時に携わっていた媒体では年が明けた1月1日から『毎日、美智子さま』という企画をスタートさせていた。同僚が会社にある皇室のアーカイブ写真をかなりの時間を費やして洗い出し、選りすぐりの美智子さまの写真を公開し続けて人気コンテンツとなった。その最終回の日。「最後は、このカットで」と2人で決めた3ショットを公開した。
翌日から、年号は令和となった。
2020年5月1日。
1年なんてあっという間なのに、2019年の5月1日が本当に遠く感じる。たった1年前はゴールデンウィークにどこに旅行しようなんて呑気に考えていた。結果的には実家に帰省しただけだったが、こうなってみると、それでさえなんと贅沢すぎる時間だったことか。
ここ数ヶ月の私の気持ちの変容をザックリ掘り返ってみる。
初めて新型ウィルスに触れた、2020年1月29日。
「なんだかまずいことになりそうだ」と危機感を持ち出した、2月17日。
「通っていた大学院の修了式がなくなるのかもしれない」となったことで、やっと自分の中で存在が確固たるものとなった、2月29日。
ライブがどんどん中止されている中、意志をもってライブに行った、3月9日。
会社から通勤の自粛要請が出て、「働き方が劇的に変わりそうだ」と察知した、3月10日。
政治的なことは書かないようにしていた私も、まさかの「商品券」案に「書かねば!」と意識が変わり出した、3月26日。
街の変容に動揺しつつ、冷静になろうとしていた、4月5日。
怒ることが苦手だった私が、あまりの政界の不甲斐なさに「怒ること」について真剣に考えた、4月17日。
ウィズコロナは長期戦に入ることを、頭ではなく、やっと自分の中で骨の髄まで覚悟した、4月18日。
非日常が続き、少し躁状態になっていた自分へ警告を発した、4月26日。
そして、これからを語るために必要なことを考えた、昨日。
余談だが、『コロナの時代の僕ら』と下記のNetfixのコンテンツをセットで触れると理解が深まり、先の見えない不安感が少しは解消されるかと思う。
この数ヶ月の自分を振り返っただけでも、気持ちや意識、考え方が大きく変わっているのが分かる。これからもグワングワンと乱高下するのだと思う。世界が、どうなっていくかは韓国が発表した動画がいちばんリアルかな、と今は考えている。そこには、今までの非日常が、この2年間の日常となるシナリオが描かれている。
個人的には、
■リモートワークが促進され、「会社」の意味が大きく変わる。
■オンラインで交流していた人とたまに直接会うと、なぜか懐かしさでいっぱいになる。といったように、親密さのあり方、人間関係構築のプロセスが変わる。
■衛生面から考えて、モバイル決済が日本でも主流となる。
■グローバリズムの勢いが衰え、ローカリズムへの意識が加速する。
あたりが考えられるのかな、と漠然と。
来年の5月1日の社会のこと。どころか自分のことを想像することも極めて困難であるけれど、このまま日々は続いていく。夜空ノムコウには、もう明日が待っている。
今日という一日を大切に。
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いつかの夜空ノムコウ(2017.10)
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今日の朗報
今日から『動物のお医者さん』が期間限定で無料公開! 世界観に没頭できること間違いなしのコメディなので、未読の方は是非。
弊社(私はまったく関わっておりませんが)が本日から豪華な作家陣による緊急連載をスタート。どんなことが綴られていくか、楽しみ!
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