
人事が持つべきシンプルな視点
「日本企業は活躍したヤツにポジションをあげちゃうからダメなんだ。終身雇用の会社ほど、功績を残した見返りに名誉としてのポジションを渡しがち」とは、大手広告代理店を退社し、かなり自由にコンサル業を楽しんでいる先輩の弁。
活躍したら報酬を。
活躍しそうなヤツにポジションを。
先輩はコレに尽きると主張する。至極まっとう。いたってシンプル。
実践できない不思議は、裏側に終身雇用制度や給与体系の見直し、何より既得権益問題という奥深きテーマが横たわっているから。さらに、スタープレイヤーをマネージメントに回すことで、本人はやり甲斐を失う。元スタープレイヤーはできない人の気持ちが理解できないし、その部下は優秀な元スタープレイヤーの言うことがイメージできない。そして、プレイングマネージャーになってしまいがちで、さらに下は萎縮するのだという。
活躍したら報酬を。
(活躍したヤツは活躍したこと以外に向くとは限らない。だから)
活躍しそうなヤツにポジションを。
先輩の主張はかなり的を射ている気がする。活躍は過去だから評価しやすいが、「活躍しそう」は未来だから先を読む目利き力が肝要だ。というわけで、経営陣こそ未来を読む集団で固めるべき、とも。
愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ(ビスマルク)
経験は過去だが、歴史は未来を読むための指針となる。