「魔性の女」⑩タミコに残されたもの
タミコはヘリテイジ煉には入らず、そのまま地下鉄に乗って自宅のある中目黒に向かった。頭が真っ白だった。あの品位ある本館は、自分の入るところではないと感じた。正しい人生に矜持を持って、我慢も美徳と感じて生きられる者だけが、許された世界。
ここから先は
1,095字
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
タミコはヘリテイジ煉には入らず、そのまま地下鉄に乗って自宅のある中目黒に向かった。頭が真っ白だった。あの品位ある本館は、自分の入るところではないと感じた。正しい人生に矜持を持って、我慢も美徳と感じて生きられる者だけが、許された世界。
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?