映画The Garden of Evening Mists(夕霧花園)ネタ、ひっぱります。
じわじわと、昨日あたりから、スキ、フォロー、メッセージ、サポート(!)をいただいております。
とても励みになります。ありがとうございます。
というわけで、映画The Garden of Evening Mistsネタ、ひっぱります。
映画の感想↓
映画の感想の続きと、監督や俳優さんのインタビューこぼれ話↓
そして、今日。
ちょっとびっくりしました。
トム・リン監督のインスタグラムをフォローしているのですが、なんとこんな投稿が。
Just heard that due to the lack of attendance, many theaters in Malaysia and Singapore are ending the theatrical run of "The Garden of Evening Mists" this week. If you haven't seen it and want to, please go ASAP, or you'll never be able to experience it on the big screen ever again!
訳:たった今耳に入ってきた情報ですが、観客動員数が少ないために、マレーシアとシンガポールの多くの映画館で、The Garden of Evening Mistsの上映を、今週いっぱいで終了するそうです。まだご覧になっていない方や観ようと思われていた方は、ぜひ大至急(ASAP)映画館へ!(この機会を逃すと)映画館の大画面で観ることが出来なくなります。
そんな〜〜〜。
おそらく、いくつかの主要映画館では継続するだろうとは思いますが、念のためお早めに映画館へ行かれることをお勧めします。
わたしも、勇気を出して、もう一度観てみようと思っています。
監督や俳優さんのインタビューの通訳翻訳をしたため、わたしにとって特別な思い入れがあるこの映画。
Facebookで、noteで、身近な友人たちに、この映画の上映開始を知らせてきましたが、様々な反応があり、一番多かった声が
「観たい。だけど、観る勇気がない。」
でした。
実際に最後まで観たわたしも、まっすぐ家に帰れないほど、ずっしりと落ちました・・・。
一緒に観てくれた夫と、しばらくカフェに座って話をしながら気分を切り替えてから帰宅しました。それくらい、日本人には辛い映画だと思います。
「マレーシアは日本の占領下にあった辛い過去があるにも関わらず、とても親日の人が多いことに感謝している。」
本当に、これにはわたしも同感です。
どこへ行っても、日本人だというと、笑顔で好意的なことを言ってくれる人ばかり。わたしは、日本人だということで嫌がられた経験は、一度もないです。
ただ、親しくなった友人から、打ち明け話として過去に身内が受けた耳を疑うような酷い虐待の話をされたことなら、あります。しかもなんども。(この話は、また後日書きます。)
「酷い話は、友人だから話せる。」と。
それくらいでは壊れない友情関係があるんだ、という褒め言葉だと思い、一方で伝えていく責任もある、という風に思っています。
「日本人として東南アジアでの戦争中の出来事をもっと知りたい。」
マレー半島で起きたことに限らず、中国やフィリピン、旧ビルマ(現在のミャンマー)、マレーやビルマの作戦で必ず通過しなければならなかった中立国タイとの関係など、歴史を紐解くと、いかに当時の旧日本軍が、アジアの広範囲にわたり罪もない地元住民に脅威を与えたかがわかります。
マレーシアに長年住んでおられ、現地のマレー人とご結婚されお子様もいらっしゃる友人から、こんなコメントもありました。
「マレーシアの人達が「Japanese Occupation/Zaman Jepun」という言葉を口にする時は、老若男女に関わらず、あの映画に出てくるような光景が当然のごとく頭に浮かんでいると思いますし、それを描いた作品は映画、テレビドラマなど数知れません。日本人の知識とのギャップが大きすぎるのと、日本と比べて戦争の記憶がより鮮明だと思います。」
日本人の知識のギャップとは、日本の教科書には載っていない、メディアでも流されることはない、「日本の加害の歴史」ということです。
マレーシアの教科書には何が書かれているのか、について、中国語がご堪能で、現地の中華系マレーシア人とご結婚され、高校生の年齢の息子さんがいる、マレーシア歴の長い日本人女性の大先輩に教えてもらいました。(この続きもまた後日。)
映画に話を戻すと、台湾人のトム・リン監督は、私と同世代の40代。
どれほどのプレッシャーを感じながら、この大仕事を引き受け、そして実現させたのか、その苦労は計り知れません。
そして、今日。
わたしがブログをインスタグラムで紹介しているのに気づいた、映画のプロデューサー(中華系マレーシア人女性)から、こんな素敵なメッセージを頂戴しました。
Thanks for spending time to watch the film and spread the news to the Japanese community. I had no other words to express my thank you to you for supporting this film. The film doesn't highlight on the brutality of Japanese occupation but what we want to bring out the message is love conquers all. Quoted from the film 'we live in world of madness. Garden reminds us life can be hard and painful. But still, we can have peace.' I hope you can find your inner peace.
訳:映画を観てくださり、日本人コミュニティに伝えてくださりありがとうございます。この映画に対してのあなたのご支援になんとも感謝の申しようがありません。この映画は、日本統治時代の悲惨さを強調するものではなく、わたしたちがこの映画を通して伝えたかったのは「愛はすべてに打ち勝つ」というメッセージです。映画の中の言葉を引用します。「わたしたちは狂気の中を生きている。庭園は、時に人生は辛く苦しいものだと教えてくれる。それでも、わたしたちはこころの平安を持ち続けることができる。」あなたに内なる平和(inner peace)を。
たった1日で、たくさんの愛のあるメッセージが私の元に届きました。
ここにご紹介しきれない分は、また後日。
制作側の意図とはちょっとずれちゃっていますが、わたしが書いたことで、かなりの人が
旧日本軍統治時代の東南アジア
というテーマに興味を持ってくださったようなので、しばらくはその方面の記事を書いていきます。
ご興味のある方は、また訪れてくださいね。
今日は、中国のお正月、旧正月イブです。
昨日の午後、紀伊国屋書店に行くためKLCCに立ち寄ってきたのですが、ショッピングモール中が真っ赤な提灯で埋め尽くされていました。
マレーシア中がウキウキしています^^
しつこいですが、もし、せっかくあなたがマレーシアやシンガポールにいるなら、この映画の上映が終わってしまう前に、是非。
TGV予約ページhttps://www.tgv.com.my/movies/the-garden-of-evening-mists