ロックンロールが聴きたくて
10代から大学を卒業するまで、ロックと言われるジャンルの音楽が大好きだった。
入り口はブランキージェットシティやミッシェルガンエレファント、そして60'sから70'sに活躍した海外のバンドを聴きまくっていた。一番好きなのはThe Stranglers!
大学生の時は『ビデオインアメリカ』というなんともアメリカンなレンタルビデオ屋でバイトをしていた。そこにマッシュルームカット、黒の革ジャン、破れたジーンズという風貌のバンドマンのお兄さんがいた。ラモーンズの生まれ変わりみたい。
▲ これがラモーンズ。よくおしゃれセレショのオリジナルTシャツにプリントされている。Source:アマゾン
そのラモーンズ兄さんとの出会いにより、様々なロックのカタチを知り、カルチャーを知ったのだ。
---
そこから月日が流れ、私は社会人になった。
毎日決まった時間に起きて、会社に行き、仕事をしてお月給をもらうという生活を始めたのだ。
そうすると、なんと不思議なことか。ロックンロールを聞かなくなってしまったのだ。いや聴けなくなってしまったのだ。
家に帰るとやさしいチルハウスとかやさしいエレクトロ系の音楽をYoutubeで流す。荒んだコンクリートジャングルから家にたどりついてまで、ぐぅいんぐうぃんと爆音をかき鳴らすエレキギターなんて聞きたくない。
さらに年月を重ね、反社会的なマインドはどんどん薄まり、ミスチルに涙するようになる。分かるわ〜と涙を流す。あれだけ大衆に迎合するバンドなんてクソやと鼻息荒くして言っていたのに。
---
チルい音楽に耳をゆだね、桜井さんの言葉に涙を流しながら、自分になりに一生懸命働き、身を粉にしていく。そんな日々が積み重なったある日、起き上がれなくなった。病気になってしまった。
病気になってやらなきゃいけないことは「休養」だ。生産性の高いことを成すのはタブーだし、とにかくボーッと過ごさなくてはいけなくない。
最初は無音の部屋で暮らしていたのだが、体調が良くなってくると何か聴きたくなってくる。
そこから、ミスチルに始まり→アンビエント→チルハウス→ゲスの極み乙女→レーナード・スキナードのスイート・ホーム・アラバマで踊る→ミッシェルガンエレファント→ホワイトストライプスまで回復することができた。
(辛い時はとりあえず
▲ これ聴いて踊ればなんとかなることが多いよ。)
---
絶対休養で何もすることがなくなると、昔聴いていたロックがまた戻ってきた。絶対に復縁ができないと諦めていたのに。
キラキラした仕事や輝かしい未来? から一旦降りたところで、何も変わらず私を待ってくれていた。泣ける。
ありがとう。
これからは一生離さないからな。ずっとそばにいよう。