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わたしが好きな温泉街
温泉街は2種類に分けることができる。バブルの匂いがするものとしないものに。だ。
今回、訪れた越後湯沢の雰囲気は、間違いなくバブルらしい匂いがする街だった。
私たちの親世代が、お祭り騒ぎしたその名残のような。過ぎ去ってしまった楽しい時間の残り香が。直視しちゃうと恥ずかしい、でもうらやましい80’sのあの感じ。
これから発展していく祭りの本番みたいな街よりも、酸いも甘いも知り尽くした街。ほら、年季の入ったスナックのママみたいな。修羅場をくぐってきたからこそ言える厳しいお言葉と、包み込むような優しい慰めのような。
雪が溶け始めた、4月のスキーリゾートの温泉。滑り納めを、と鼻息を荒くするスノーボーダーがちらほら。静かで雪景色とはうらはらに、日差しが気持ちいいお日和。
今回はバブル期に建設されたのであろう、少しくたびれたリゾートホテルに泊まった。館内はルミナリエ神戸かなと思うくらいに、無意味な(ごめんなさい)電飾で溢れている。
あぁ、この全く意味のない(ごめんなさい)おびただしい数の電飾たち。己の存在価値も分からずに光り続けている、滑稽で愛おしい姿。
温泉ホテルは2種類に分けることができる。
キラキラ光っているか、光っていないか。
私は光っているホテルが好きだ。滑稽だけど、愛おしい。滑稽だからこそ愛おしいから。
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