夜からの手紙(毎週ショートショートnote)
突然のお手紙失礼いたします。ワタクシ夜です。太陽照らす昼の反対の月と星輝く夜の夜です。
まず、あなた様に謝らねばなりません。当初の予定よりも長い間、寝苦しい夜のお届けになり申し訳こざいません。ようやく夜の帳から夏が片付き、冬がじりじりと近づきつつあります。
あなた様に申し上げます。秋晴が続くこの間に面倒な掃除と、寝間と普段着の交換をお願いいたします。そしてできるだけ心穏やかな時間をお過ごし願います。
ワタクシ夜からは、長い夜のお供になる夢をあなた様にお届けします。しかし夢というものは、このワタクシですら思うように扱えない代物で、あなた様にお届けしてからも変化し続けます。
今宵も眠りの内の夢の中で、ワタクシはあなた様をお待ち申しあげます。
お題はこちらの「夜からの手紙」から。