ときめきビザ(毎週ショートショートnote)
読書通帳なるものをもらったのは、校外学習で図書館に行ったときだったと思う。
表紙に市のマスコットのイラスト、そこに自分の名前。専用の機械に差し込むと、冊子に図書館で借りた本のタイトルが記帳されていく。
多くのクラスメイトは、その時に記帳しだだけでその役目を終えていたと思う。
だけど、わたしの読書通帳は何冊も発行してもらい、とうとう読書通帳が使用できなくなる中学生になってからは、市販の手帳に書き留めるようにしていたけれど、漫画にテレビドラマに映画にゲームにイラスト、写真、雑貨、コスメなどなど…… 数え切れない程のときめいた物も書き留めていく。
読書通帳は、ときめきの記録帳。それは新たなときめきと、いつか巡り合ったときめきにアクセスするためのビザでもある。
お題はこちらの「ときめきビザ」から。