不二越が水平多関節ロボットに参入
今回は以下の記事について述べていく。
この記事は、不二越が水平多関節ロボットを新たに発売したというニュースである。
水平多関節ロボットとは、産業用ロボットの一種で、水平方向にアームが動作するロボットであり、スからロボットと呼ばれることが多い。
スカラ(SCARA)とは、Selective Compliance Assembly Robot Armの頭文字を取っている。
基本的に4軸で構成されていることが多い。
垂直多関節ロボットに比べて軸数が少ないので、可動範囲や柔軟な動き、可搬重量という点では劣るが、高い位置精度やスピード、価格の面では垂直多関節ロボットより勝っている。
スマートフォン工場などの電子部品工場では、多く使用されている。
そのスカラロボットを不二越が開発したという話だ。
不二越も以前からスカラロボットを販売しているが、今回を機に本格参入してくるかもしれない。
スカラロボットのシェア上位を占める企業としては、セイコーエプソン、ヤマハ発動機、三菱電機、デンソーウェーブ、芝浦機械、オムロンなどが挙げられる。
スカラロボット市場の面白い点は、日本の産業用ロボットメーカートップ3である、ファナック、安川電機、川崎重工業が上位を占めていない点である。
ファナックと安川電機がスカラロボットを販売したのは、ここ数年であり、川崎重工業は双腕ロボットしか販売していない。
技術力と知名度があるファナックと安川電機のシェアはこれから伸びてくるかもしれない。
今までの産業用ロボット市場は、自動車業界への納入が多くを占めていた。
自動車部品は重量物が多いので、垂直多関節ロボットを制する企業が産業用ロボットを制すると言っても過言ではなかった。
しかし近年、電子部品業界や食品業界など、自動車業界以外の業界でも自動化に取り組むようになった。
自動車業界に比べて小型の製品を扱うので、垂直多関節ロボットはあまり向いていない。
そこで、スカラロボットに参入する企業が増えたのかもしれない。
いずれにせよ、人口減少や過重労働、外国人労働者を受け入れにくいといった課題から、様々な業界が自動化していく流れは、より一層高まるだろう。
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