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償う側の人、償われる側の人

胸がモヤモヤする。

ここ数日、妻の不貞を疑う自分。

この疑念がただの思い過ごしだったなら、どれだけ救われるのか…。

でも、そうだろうか。

無実の妻を疑ってしまったという、ある種、僕の不貞は残る。

疑ってしまっている自分に今ですら自己嫌悪を抱えるのに、本当に疑いが晴れた時、僕は妻にどんな顔を向ければいいんだろう。

そして最悪の場合。
この疑念が確信に変わってしまった時。

ネットを見ると、「慰謝料は200万円が相場」だとか、「スクショを撮って泳がせろ」とか、まるで不倫をハックするかのような情報が踊る。

でも物事はそんなに単純じゃない。

ぼくの人生で一番ツラかった時、側にいてくれた事実は変わらない。

自分の勝手な転職で妻を振り回してしまった事実は変わらない。

可愛い子どもの可愛いお母さんである事実は変わらない。

簡単にゲームオーバーでリセットできるような事じゃないんです。


もしも妻が不倫をしていて…。
僕にバレた時…。

妻は償ってくれるのだろうか。

家庭を捨ててどこかへ行ってしまうんじゃないだろうか。

僕は許せるだろうか。


ネットニュースでは、不倫した芸能人の吊し上げがつづく。

話題になるのは不倫した芸能人の謝罪。

不倫した方を加害者と断ずるとして、彼らはその罪を償う事で過ちと向き合っていく。


じゃあ被害者とされる、された側は?


償う相手を愛していて、でも許せない、された側はなにと向き合えばいいんだろう。


今はどう転んでも、苦しい。

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