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「夫婦におけるセックス」について考えてみました。

僕ら夫婦の最後のセックスから、もう2年が経つ。

思えば、その2年間で僕らの関係は急激に温度を失っていった。


娘が生まれてから明らかに回数は減り始め、僕らは男女関係から夫婦関係になった。
つまり、恋人から家族になったんだと思う。

2人の共通目的はお互いを必要とし、癒し、慰める事から、娘の健やかな成長を見守り、それを阻害するあらゆるものを未然に排除する事に完全に変わった。

今となっては、娘は7歳を迎え、まだまだ子育てというフェーズは抜けていないものの、それでもおおよそ健やかな成長というレールには乗せることが出来たんじゃないかと思う。


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妻はセックスが嫌いな人ではないと思う。

恋人の頃は割と盛んにしていたし、僕と付き合う前にもいろんな男性と関係はあったようで、異性関係は少なくとも僕よりは経験値が高そうだった。
(恋人の頃、って言い方は少し寂しいな…)


妻からの誘いももはや遠い過去の幻となった今、僕からの誘いでなければ事は始まらない。


子どもが生まれてからの5年、今から2年前の最後のセックスまでの間には何度か致していたが、それも全て僕からのお誘いで、2人の雰囲気がだんだん盛り上がり…とかそんなムードに任せた夜は一切なかった。


その間のセックスはいつも、僕が酔って帰るか、落ち込んで帰るかのどちらかの夜に決まっていた。


酔っているにしろ落ち込んでいるにしろ、僕は黙って妻の布団に入り込み、眠っている彼女の体をまさぐるのだった。


イエス/ノーはその都度、彼女の体調や気分次第だったが、だんだん断られる回数も増えて、いずれ僕から誘うことも無くなってしまった。



先日の記事の通り、久しぶりに、少し強引に彼女を抱き寄せてしまった後、本当に本当に落ち込んだし、反省したし、恥ずかしかった。


そんな気持ちを払拭できないかと、ネットでいろんな記事を見漁っていた時、YouTubeでタレントのシェリーがこんな事を言っていた。



「普段家のこととか何もしないパートナーが、急にセックスだけ求めてきても心が乗らない。朝から一緒に散歩したり、一緒にご飯を作ったり、日々の色んな積み重ねがすでに前戯になっている。それを理解できない男が多い。」





もちろん意訳だし、色んな記事と混同しているかもしれないが、概ねこんな内容の事だったと思う。


これには本当にガツンとやられてしまった。


何度か他の記事の中でも言っている通り、僕は遅くまで仕事をして、家の一切を妻に任せてしまっている。


僕はそういう自分の生活に後ろめたさを覚えていたが、思えば、そんな後ろめたさが2人の距離を遠のけた原因かも知れなかった。



妻の態度が素っ気ない、じゃなくて、そもそも僕が後ろめたさを抱えるせいで彼女に対して距離を取ってしまっていたのかも知れない。



あの日、妻の固い唇に強くショックを受けて、また僕は彼女と距離を置こうとしてしまっていた。


なんなら、悲しさや寂しさだけじゃなく、身勝手にも怒りさえ覚えていた。


妻の浮気疑惑は(今となってはもう僕の杞憂だったと思い始めているが)、それだって僕が勝手に疑って落ち込んでいるだけだったかも知れないじゃないか。


自分の身勝手さに反省が絶えない数日だったが、今日僕の誘いで久しぶりに家族3人で近所の喫茶店へモーニングをしにいった。


これからは、僕は僕の欲求を満たすための家族サービスはやめようと思う。


妻と子どもを笑顔にしたい。
それを見て僕も心から笑いたい。


なんの後ろめたさも、疑いもなく、ただ幸せを噛み締めたい。



定期的なセックスが家庭円満の秘訣だなんて聞いたことがあるけど、それは結果でしかないんだ。

定期的なセックスは、家庭円満でなければあり得ない。


なんで僕は妻とセックスがしたいんだろうか?

それは単純な欲望の捌け口ではなく、確認がしたかったんだと思う。



妻は僕を受け入れてくれるんだろうか?


それを確認したいがためにセックスがしたかった。


でもそれはもう、結論が出た。
今の、疑いと後ろめたさを抱えた僕を受け入れられるはずがない。
落ち込んだ僕をそっと包み込み、無償の愛で癒してくれる…。
そんな都合のいいパートナーはアニメの中にしか存在しない。


今日のモーニングへの誘いは、家庭円満を取り返すための、最初の一歩だ。

僕はこれから、僕のできる事を、僕発信で家族に提供していこうと思う。

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