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【校内カフェ日記】中学校でカフェやってみた。

こんにちは。よこはまユースのやまぴーです。

先日、横浜市内で初?! 
横浜市立のとある中学校で校内居場所カフェをお試し開催しました。
高校内の居場所カフェは県内外で広がりを見せていますが、
まだ中学校でのカフェは少ないんです。

やってみた結果、学校・地域・団体の力が集結し、
最高のカフェになりました。
 
<はじめるまで>
▼はじまりは先生からのご相談
 生徒数が少なく部活動も減っていき、「放課後がつまらない」と
 感じている生徒がいる中学校にも居場所がほしいと、
 先生方が高校内居場所カフェ「ようこそカフェ」を
 訪ねてくださったことから始まりました。
 いまでは横浜市・学校・地域の協力を得て定期的に
 開催できているようこそカフェですが
 「誰が運営する?」「メンバーは?」「資金面は?」
 「何かあったときにどうする?」など懸念点も含めて
 ひとつひとつクリアしてようやく実現に向かっていったので、
 すぐに中学校で同じように校内カフェをオープンすることは
 難しいかなと思いつつ、何かしらの方法で実施できないかな…と
 先生ともお話していました。
 
▼そんなところに
 ジョンソン株式会社様にご支援いただいてる
 「移動型交流カフェプロジェクト」で校内カフェを体験してみたいと
 オファーをいただいた学校でお試しカフェをやってみよう!と
 いうことになり、ちょうど良いタイミングでこの中学校でもカフェを
 実施できることになりました。
 
▼義務教育の環境でカフェをやることのハードル
 校内カフェの売りである
 ①無料で飲食ができる
 ②学校の中で先生でも保護者でもない大人と出会える
 ③集団生活の中ではなかなか味わえないプチ体験ができる

 そんな場所がいきなり放課後にやってきて、大丈夫かな…?と
 心配もありましたが、先生の熱意もあり、生徒の皆さん・先生方・
 保護者の方・地域の方のご理解を得ることができました。
 
<迎えた当日>
▼なんと8割近くの生徒が参加
 先生が早速アンケートを取ってくださったところ、
 77%の生徒が足を運んでくれていたことが判明しました。
 多めに用意していた「1人3つまで選んでOK」と言っていた
 お菓子もあっという間になくなってしまいましたが、
 そのあとも、のんびり座っておしゃべりしたり、
 しりとりで盛り上がったり、その場に残って団らんしていました。

大混雑…!! 嬉しい悲鳴です。


 
▼嬉しい声、続々
 ・カフェでいろいろな学年と仲良くできて、
  地域の方やお兄さん・お姉さんたちとも関われた。
 ・コーヒーは苦かったけど、お兄さんが淹れている間に
  お話ししてくれて楽しかった。
 ・知らない人と話すのが苦手だったけど、話しやすかったし、
  シルクスクリーン体験も次もやってみたい。
 ・他学年や地域の人たち、お兄さんやお姉さんだけではなく、
  先生たちとの仲も深められたと感じる。
 ・学校終わりの疲れたときお菓子を食べれるのが嬉しかった。
  など、新鮮な体験ができたようで、こちらも嬉しくなりました。

CanVasによるシルクスクリーン体験


<見えてきたこと>
▼中学生は行動範囲・コミュニティが限られている
 「小学校のときに学区外の公園で遊んでいたのを先生に見つかって、
 叱られた」と話をしてくれた生徒がいました。
 地域の中でこどもたちが放課後や休日に過ごせる場所が限られるなかで、
 安心・安全に過ごせる学校の中にカフェがあると、
 本人たちだけでなく保護者や教員も安心。
 また、家と学校の行き来の中・生活の延長上にあることで、
 わざわざバスに乗ったり、家に帰ってから行く必要がないので、
 居場所としてのハードルを下げることもできます。

 
▼信頼できる大人との出会い
 信頼している人が待っている外の居場所であれば気軽に行くことが
 できますが、大人の私たちでも最初からは難しいですよね。
 中学生たちは大人のことをよく見ていて、「先生たちとつながっている
 大人は安心だ!」と思ってくれたようで、自分たちの方から話かけに
 きてくれたり、こちらからの声かけにも応えてくれました。
 地域の方や団体の職員が学校の中に入っていき、
 顔見知りになることから始まり地道にコツコツと関係を
 築いていくことで、地域の中でも頼れる大人と出会うことができます。
 この日は学校が地域の方にも声を掛けてくださり、いろいろな大人と
 中学生が交流することができました。
 オープンに開いてくださった学校に感謝です。

コーヒーを淹れてもらいながらおしゃべり♪


 
▼小さな体験を積み重ねる場所
 移動型交流カフェプロジェクトでは、若者の団体と一緒にカフェの場を
 つくりました。(こちらについてはまた詳しくご報告します)
 はじめてブラックコーヒーを飲んだ、シルクスクリーンの体験ができた、
 学校で友達や先生とお菓子を食べれた、他学年の先輩・後輩とおしゃべり
 できた…などなど学校の行事よりも小規模ではあるものの、
 日常生活で家庭では経験できないプチ体験を届けることができました。
 先生や保護者は本人のことを思ってですが、「ダメダメ」と注意・禁止
 ばかりでウンザリな子もいると思いますが、カフェにいる大人からは
 「やってごらん」「いいよ」と背中を押してもらえたり、
 ちょっと甘やかしてもらえる。たまにはそういう場があっても
 いいですよね。(※最終下校時刻は守りました。)

二畳建築! スペースに置いていたお菓子はすぐに空っぽに…



▼格差を埋める、小さな幸せを分け合う
 中学校を卒業してからアルバイトを始めて自分でお金を稼ぐことで、
 できること・行けるところが広がる子もいますが、中学生のうちは
 家庭によって自由に使えるお金に差があります。
 校内カフェは、友達と一緒でも一人でも行けて、
 無料でお菓子が食べられる・ジュースが飲める環境が中学生に
 平等にあることで、楽しいひとときやささやかな幸せを
 みんなで分け合うことができます。

放課後に学校でジュースが飲めて嬉しい!


 
<よこはまユースができること>
 いろいろなものを選べる時代なのに、
 選択肢の少ないこども・若者がたくさんいます。
 私たちよこはまユースは地域・学校・企業・団体と連携して、
 今回のような、こども・若者たちに「ちょっとした楽しみ」を
 届ける場をつくっていきたいと思います。

移動型交流カフェメンバーと先生方

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。