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2023年旅行記録⑦「青春18きっぷ」で行く神戸日帰り強行軍

2023年4月

新年度青春18きっぷ日帰り旅

3月に1泊2日の旅行を2回行い、手持ちの青春18きっぷが1枚余っていました。そこで4月8日土曜日に日帰り旅行を企てました。

5回使い切った手持ちの青春18きっぷ。

富山からだと県外に出るJRは高山本線しか存在せず、その場合は始発列車で南下しても高山駅で2時間以上の待ち時間があるなど実用性に乏しいので、今回はJRで残っている当日未明にクルマで金沢駅まで移動し、駅周辺の有料駐車場に停めて関西に向かう事にしました。北陸三県一の都市であり、観光客も多い金沢駅ですが少し離れた所であれば24時間1,000円を切るコインパーキングがあります。

金沢駅西口(金沢港口)、「もてなしドーム」のない方。

富山県内の自宅から金沢駅西口周辺まで走り、24時間900円のコインパーキングにクルマを停めました。離れている、と言っても駅から徒歩数分の距離です。金沢駅西口にある郵便ポスト「郵太郎」を眺めつつ駅に入ります。

金沢駅西口の隠れたシンボル(?)、郵太郎。

早朝5時前ですがこの時間も始発の特急を待つ乗客が散見されました。こちらは普通電車利用ですが、5時台に金沢発敦賀行きの普通電車があります。通常は福井で運行が分かれる為稀有な行先です。

金沢駅の発車案内。

大都市圏に向かう乗客で賑わう特急とは対照的に静かに普通電車を迎えます。

始発の敦賀行き普通電車が入線。

金沢から出るJR北陸本線の普通電車も来年3月の北陸新幹線金沢~敦賀間延長開業で消えてしまいます。在来線がJRから第3セクターに転換される為です。石川県内の金沢~大聖寺間は現在金沢~倶利伽羅間を運営している第3セクター「IRいしかわ鉄道」、福井県内は新たに設立された第3セクター「ハピラインふくい」が引き継ぎます。この区間は青春18きっぷが使えなくなります。

未明に運転してきた疲れもあって発車後はよく眠れ、気が付いたら石川県最後の駅である大聖寺に着いていました。この駅で特急列車に抜かれます。売店がある加賀温泉駅で抜かれれば新聞や飲み物を買いに出られるのですが現在も石川県加賀市の行政的な中心に位置する大聖寺駅は現在は無人駅です。大人しく特急の通過を待ちます。

大聖寺駅で特急の通過を待つ。
大聖寺駅の裏にある工場。今なお残るギザギザ屋根が特徴的。
大聖寺駅で暫し憩う。

大聖寺発車後程なく福井県に入り、途中の各駅で福井市への通勤通学客が乗り込み混雑してきましたが土曜日ゆえ通路に立ち客が並ぶ程ではなく、福井で大量に下りていきました。普段であれば福井で乗り換えになるのですが数少ない直通電車なのでそのまま車内に残ります。

新幹線開通まで1年を切った。
新幹線開業準備が進む敦賀駅。

北陸トンネルを通過し敦賀に到着したもののここから先に行く新快速まで1時間以上待ちます。一旦改札を出てコンビニで新聞を購入し、駅舎内の蕎麦屋で朝食を頂きます。敦賀駅の立ち食いそば屋は関西・中京・北陸が接する地らしく普通のそば・うどん以外にも北前船文化の影響である「にしんそば」や中京文化の影響である「きしめん」も食べられます。

朝食はにしんそばで。北陸の駅そばでは大抵置いてある。

敦賀9:38発の新快速姫路行きでいよいよ関西に入ります。敦賀から出ている電車は4両編成ですが丁度青春18きっぷシーズンだけありかなりの乗客がありました。

新快速姫路行き、入線。

滋賀県に入り、湖西線の近江今津駅で前に8両増結されます。
京都に近付くにつれて乗客は増えていきます。今回は京都も大阪もパスし、一気に神戸の三ノ宮まで乗り通します。昼前に三ノ宮駅に降り立ちました。

神戸市営地下鉄「鉄道むすめ」スタンプラリーに参加

人口が150万人割れ確定となった神戸市ですがそれでも北陸から来た身にとっては人手が多く、人によっては酔ってしまいそうです。

今回利用した神戸市営地下鉄1日乗車券。

地下鉄の三宮駅に移り、1日乗車券を買って早速本日の行動開始です。
谷上行きの電車に乗り、六甲山の裏側へ移動します。元々この中でも六甲山を貫くトンネルである新神戸~谷上間は私鉄の北神急行電鉄の路線だったのですが建設費を償還する為に設定された高額な運賃や阪神大震災以降の神戸市の停滞、並行するバス路線の影響もあり利用が低迷し、結局数年前に神戸市が事実上路線を買い取り、市営地下鉄の一部として再出発しました。

駅自体は地上にある。

新神戸から約8分かかる六甲山を貫くトンネルを通り、地上に出るとすぐに谷上駅です。この駅を目的とする乗客は少なく、大部分は向かい側のホームから発着する有馬温泉や三田へ通ずる神戸電鉄線に乗り換えていきます。
ここで「鉄道むすめ」のデジタルスタンプラリーのQRコードをスマホで読み取ります。


谷上駅のホーム上にあるトマトの自販機。

暫く駅周辺を散策し、折り返しの地下鉄に乗ります。次に向かったのは新長田です。

新長田で地下鉄を下りる。

1977年に神戸市営地下鉄最初の開通区間の始発駅として開業した新長田駅には改修が行われているものの所々昭和の面影が残っています。ここで地下鉄海岸線に乗り換えます。

天井の改修工事中で天井にネットが張ってあった地下鉄山手・西神線新長田駅ホーム上の駅名標。

後付けで出来た連絡通路を歩き、海岸線のホームに向かいます。1995年の阪神大震災でこの駅の地上では地震に加え火災により甚大な被害を受け、今までの下町然とした街並みから再開発が行われましたが地場産業であったケミカルシューズの製造が壊滅的な打撃を受けた上、人口が減少した為活気がかなり失われた印象です。

新長田から海岸線の電車に乗り、御崎公園で下ります。

神戸市営地下鉄海岸線の電車。線路に磁石が置かれリニアモーターで走る。

御崎公園で下りたのは先に谷上駅で読み込んだ「鉄道むすめ」デジタルスタンプラリーを完成させる為です。2ヶ所にスタンプをスマホで読み込む為のQRコードがあり、1ヶ所のみではスタンプはモノクロで2ヶ所で読み込ませるとカラーのスタンプになって完成となります。

御崎公園駅の通路にも「鉄道むすめ」の表記が。

神戸市営地下鉄では「北神弓子」のスタンプが取得出来ます。但し正確に言うとこのキャラは神戸市営地下鉄北神線の前身である北神急行から引き継いだものであり、且つ「鉄道むすめ」に関わっているトミーテックが絡んでいる訳ではありません。鉄道会社の萌えキャラとしての知名度は高いのでゲスト出演しています。

1ヶ所のみの訪問だとスタンプはモノクロ。
2ヶ所回るとスタンプはカラーになり完成する。

ミッションコンプリート、帰宅の途に

これで本日の最大の目的を終え、再び地下鉄海岸線に乗り旧居留地・大丸前で電車を下ります。利用客が想定よりも少なく神戸市営地下鉄の「お荷物」的存在と聞いていましたが車内は必ずしもガラガラではなく、ベビーカーを伴った家族連れや車椅子の乗客を結構見掛け、思ったよりも利用されている印象がありました。
地上に出て買い物客で賑わうアーケード街の三宮センター街を歩き、遅めの昼食を取った後に三宮センタープラザ内のショップを幾つか覗いて買い物をしました。

韓国グッズの店が目立つ。

何ヶ所か韓国グッズ店があり、覗きましたが韓国人観光客向けでもないのに大々的にハングルが打ち出されているのを見ると、今は「ハングル=格好いい」と言う認識となっているのか、と世代差を感じてしまいます。一応大学時代に少し韓国語を齧っており、今でもハングルの読み書きPC入力は出来ますが、これ程街中にハングルが氾濫する時代ではありませんでした。

韓国推しが大っぴらに出ているのを見ると世代差を感じてしまう。

どうせなら韓国の新聞も扱ってくれれば嬉しいのですが、全く見掛けなかったのが残念です。2008年頃に東新宿の韓国物産店で夕方に韓国から朝刊が空輸されて販売していたのを見掛けましたが、それが最後となっています。
JR三ノ宮駅に戻る前に横浜在住時代の名残で口座を持っているメガバンクの通帳に記帳し、富山へ戻る新快速敦賀行きを待ちます。

新快速を待っている目の前を通過した阪急電車。マルーン一色の上品なイメージだが最近はラッピング電車も走らせているのかと驚く。
三ノ宮16:15発新快速敦賀行き、入線。

ホームに上がる前に夕刊を買い込み、乗り込んだ新快速敦賀行きは近道の湖西線経由ではなく遠回りの米原経由。1時間前までは湖西線経由だったのですが、間に合いませんでした。それでも京都か山科で湖西線の普通電車に乗り換えるよりははるかに速く着きます。
大阪で隣の席に妙齢のご婦人が乗ってきました。どうせ京都辺りで下りるのだろう、と高を括っていましたが、終点敦賀まで乗っていました。途中でお手洗いに行くから席を取っておくよう話しかけられたのをきっかけに話をすると青春18きっぷで大阪から福井に帰宅するとの由。昭和時代の列車内では結構同席の乗客と世間話をする事が多かったのを思い出します。

彦根~米原間にあるフジテックのエレベーター工場。

京都辺りまで晴れていましたが急に空が暗くなり、米原に着く辺りで雨が降ってきました。米原で後ろの8両を切り離し4両編成と身軽になって北陸本線に入ります。

米原駅で12両編成から一気に4両編成に減る。

敦賀では離れ小島的な位置にある4番乗り場に到着し、乗り継ぎ客はホーム前方で待ち構えている福井行き普通電車まで早歩きで向かいます。無事に座席を確保出来ました。隣席だったご婦人も無事に座れたようです。

福井駅舎。

福井では次に乗る普通金沢行き電車まで少し時間がありました。駅構内のあちこちに来年3月に控えた北陸新幹線開業の掲示があり、高架下の店舗も改装工事が行われており、駅売店の流れを汲むセブンイレブンも移設されていました。

入学・就職など人生の節目を迎えた人々への手書きのメッセージにも北陸新幹線が描かれている。
この時期は開業日は決まっていなかった。
福井県も東京への直通化が成る北陸新幹線への期待は大きい。

福井から金沢行き普通電車の座席に腰掛けて暫く微睡んでいました。途中小松で特急に先を譲り、22時前に金沢に到着しました。

金沢駅自由通路に面したセブンイレブンの新聞陳列。

改札を出てクルマを停めていた駐車場に戻る途中のセブンイレブンにはまだ新聞が置いてありました。富山ですと市中コンビニでは遅くとも20時には新聞を返品の為に引き揚げてしまうのが普通ですので、これだけ遅い時間に朝刊含め入手出来るのは非常に有難い話しです。

金沢駅周辺でも徒歩圏内に1日1,000円以内で収まる駐車場が意外にある。

クルマに戻り、約1時間かけて富山県の自宅に帰宅しました。

今回入手した地方新聞(ブロック紙含む)

北日本新聞(富山県)
富山新聞
北國新聞(石川県)
福井新聞
神戸新聞
北陸中日新聞(富山県向け)
北陸中日新聞(石川県向け)
中日新聞(福井版)

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