天皇杯優勝したときの小椋祥平を思い出した話。

足元のプレーがそんなに上手くないから好きなタイプなボランチじゃないなあとか、マムシってあだ名がなんかダサくて嫌だなあとか加入した時から思っていた。

だから小椋がチームの中で古株になってきてもそんなに気にかけてなかった(トリコロールのユニホームを着てる時点で前提としては好きです)。


小椋の存在をとても気にかけるようになったのは、2013年の優勝争いの時から。

特に32節、ヤマハでの磐田戦。
途中出場して、粛々とクローザーとしての自分の仕事をこなして勝利に貢献した。
けど、ホイッスルが鳴ってレギュラーメンバーたちがハイタッチしてる中でもなんか表情が曇ってる。

「あれ、小椋あんま嬉しくないのかな?」
と優勝を確信しながらウキウキで帰りのバス停に並びながらちょこっと気にかけた記憶がある。

結局リーグ優勝は逃してしまって、迎えた天皇杯決勝。
リードしながらやはり終盤にクローザーとして出てきた小椋。
トロフィーを掲げた瞬間も、サポーターの前に来てからも、やはり気持ちの良い笑顔ではなかった。

そんなこんなだったから2014年に小椋が残った時は驚いた。移籍すると思ってた。
小椋の納得いく形でタイトル獲ってほしい、すごくそう思った。

この年、小椋のパフォーマンスはとても良かったと記憶している。

特に、三ツ沢での川崎戦。
いろいろあったけど、小椋のまさに"マムシ"っぷりは最高だった。
もうずっとトリコロールに残って欲しいと思った。
小椋は、悔しいシーズンの翌年にトリコロールのためにギアを入れてくれていた。ACLでも、チームの中でもかなり奮闘していた、戦えていた方だったと思う。

ただ、小椋自身にとっては2013より出場時間もスタメンも増えたシーズンだったけど、ACLがあるのにエースストライカーすら補強できない状態で臨んだチーム自体は、リーグもカップ戦も簡単にタイトル争いから脱落した。

そして翌年、移籍。
選手の良い時期とチームの良い時期は必ずしも一致しないんだなあとなかなかもやもやな気分になった。

つくづくタイミングだなあと思う。
選手のキャリアハイとタイトルはむすびつかないし、タイトルを獲れたとしてもそれぞれの選手が満足できるわけではないんよなあ。
天皇杯の時の小椋の姿を思い出すと、思い出だす。

だからこそ、去年のマリノスは奇跡的で感動的で多幸感溢れるチームだったと感じる。
試合に出れない選手たちが、悔しい気持ちを抱えながらもチームの為に身を尽くして、喜びを爆発させていた姿は尊かった。
あそこまで最高な状態が混じり合ったチームは、初めてだった。

今年は久しぶりに前年の中心選手が残って、戦力的にもそのプラスな空気感も更に上積みされてもっともっと良いチーム、良い光景が観れるのではないかと期待しています。

去年のような歓喜の瞬間が、横浜の街に訪れますように。
同時に欲張りかもしれないけど、願わくば1人でも多くの選手が、少しでも自分自身で納得のいく形でシャーレを掲げる瞬間を迎えられますように。

#横浜Fマリノス #マリノス #横浜 #小椋祥平



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