#【優しく微笑みたい】
その青年は、道端に落ちているゴミが気になるらしく、どんなに小さなゴミも見落としはしない。
一日中、歩き回り、拾っている。
相当な距離を歩いているためか、かなり痩せている。
“青年“と、云ったが、帽子を目深に被っているので年齢の見当が難しい。
町内では有名なので、彼がゴミを拾いながら歩いていても、ジロジロと見る人はいない。
真夏の炎天下でも、凍えそうな真冬の日でも、彼は歩いて周る。
正直、私は彼を見かける度に、痛々しく感じてしまう。
精神的な病いだというのは、一目で分かる。
病名までは、分からないけれど。
「家族と住んでいるのかなぁ。一人暮らしなのかな」
そんな余計なことを思ったりする。
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