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ぷかぷか


生まれたままの姿で、水中で
過ごす。

肺が強いのか、たぶん平均より長く息を止めてられる。

脚を上下に、ゆっくり動かすだけで、前へと進むこの感じが、たまらなく好きだ。

上向きになり、動きを止めて、
海に身を任せてみる。


太陽の光で海中が、まるで
オーロラのように見える。


ゆらゆらと。
ただゆらゆらと。
息が続く間は、こうしていたい。


私が望んでいるものは、いったい何なのか。

ずっと答えを探し続けてた。



オーロラが、形を変えながら、
揺れている。


そんな風に私の望みも、形を変えていたのかもしれないし、
はなから無かったのかもしれない。


望みが叶ったら、きっと嬉しいだろう。
叶わなくても、幸せだろう。


変貌するものに、答えを探す。

それは無理なことなのだと、
少しだけ学べた気がした。


オーロラの色が変わって来た。

生きている限り、服を纏わなければならない。
面倒なことだ。


そろそろ、陸に上がる時。


シェルターから私のところへ来た猫の好きな、ササミを買って帰ろう。


明日には新しい夢が生まれているかもしれないし、何も無い日かもしれない。


けれど私が幸せなことには、変わりはない。



      了



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