〔詩〕私のハシビロコウ先輩
今のように人気者になるずっと前から
私はハシビロコウ先輩が大好きだ。
ハシビロコウ先輩のことを
「全然、動かないじゃん。つまんねーの」
とか云っとるそこのガ……お子様。
動くわよ。割りと動くんだから、ハシビロコウ先輩は。
カッコイイ飼育員さんに、直ぐ恋しちゃうんだから、可愛いんだから。
ハシビロコウ先輩といつか私は暮らしたい。
24時間、見つめていたい。
あ、寝るけどね。
あゝ、魅惑のお姿。
りりしい眼差し。
バッサバッサと翼を広げ、風力にヨロメクわたし。
うそ。重いからヨロメカない。
ハシビロコウ先輩は思慮深く、毎秒毎分、哲学的なことに頭を使っている。
難し過ぎて私には分からない。
そもそも鳥とは話せない。
いいの、それでも。
だって、だってだって愛する気持ちに変わりはない。
あ、ほら、今も動いたでしょう?
えっ!見てなかったって!
後で話しがあるから。
やっぱり素敵なハシビロコウ先輩。
今日も私の胸はズッキュンバッキュン。
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