語り②ファーストペンギンとセカンドペンギン
少し間が空いてしまいましたか、2つめの語りを書いていきたいと思います。
それは『ファーストペンギン』と『セカンドペンギン』についてです。
集団を率いている人なら、この言葉を聞いたことがあるかと思います。
なかなか自発的に子どもたちが動かない。
もしくは、動き出したときにその行動を価値づける語りとして、この話をよくします。
そして学級の中で『価値語』としていくのです。
学級が始まってすぐに言葉のみ語っておくのも一つです。
「こういう行動をファーストペンギンと言います。」と事前に子どもたちの中に入れておき、実際にそのような行動があったときに価値づけて、全体に広めていくというやり方もあるでしょう。
まずは言葉の意味です。
ファーストペンギン
ペンギンは、常に群れで固まり集団行動を取ります。
実はそのペンギンの群れには、特定のリーダーがいません。
群れに何らかの危険が迫った場合は、いち早く察知した1羽の後に続くことで、まわりもいっしょに難を逃れます。
強いボスやリーダーではなく、“最初の1羽”に従うのが彼らの集団行動の特徴なのです。
誰かが教室内で、全体に声かけをしたとき。
誰かが人のために動いたとき。
何か望ましい行動を取ったときに、「あなたの行動はまさしくファーストペンギンだ」と価値づけてあげましょう。
そしてこのファーストペンギンとセットで語りたいのが『セカンドペンギン』です。
ファーストペンギンが海に飛び込んだあと、危険がないとわかったら後を追うペンギンのことを『セカンドペンギン』と言います。
ファーストペンギンがいても、このセカンドペンギンがいない限り行動は全体に広がっていきません。
学校では、(社会も同じかもしれませんが)
ムードに流される
ことはよくあることです。
全体が動き出したら、ほとんどの生徒が同じ動きをとります。
集団心理と言っても良いと思います。
このセカンドペンギンが登場することで、ファーストペンギンがどんどん行動しやすくなるし、学級全体の挑戦する意欲も増します。
例えば、ファーストペンギンがカバンをきちんと並べようと全体に声をかけます。しかし、ここでセカンドペンギンが動かなければ行動は全体に広がりません。
ファーストペンギンほどの勇気や行動力はないけれど、行動を起こした人なら動きやすいという子どもも多くいるはずです。
その子どもたちをセカンドペンギンと呼び、ここも価値づけていきます。
すると、学級で誰かが行動を起こした際についていく
つまり、全体がムードに流されていく空気
が出来上がっていきます。
語りの内容ではありませんでしたが、こういう言葉を学級に浸透させることで、行動を促し、全体がどんどんと行動していくことに繋がります。
今回はこの辺にしておきます。
スマホで打つよりも、パソコンでタイピングの方が良いですね。