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シャドーイングってなにそれ美味しい?
シャドーイング。何やら英語学習界隈で神格化されつつあるこの言葉、耳にしたことがない人はいないのではないだろうか?私は英語を学び直し中の55歳。リスニング力が壊滅的に低いことで自他共に認められているのだが、巷では「シャドーイングをやれば聴けるようになる!」とやたら推奨されている。最近、YouTubeで観ているTarosacさんやCRAZY COCOさんもシャドーイング推しだし、「シャドテン」というアプリもおすすめしてくる。まるでシャドーイングをしない奴には人権がないと言わんばかりだ。
そこで、私もシャドーイングの世界に足を踏み入れてみた。結果、秒で挫折。秒で。文字通り、3秒坊主。シャドーイングが得意な人の脳をぜひMRIにかけて見てみたいものである。いや、絶対特殊な聴覚を持ってるでしょ?
「聴覚優位脳」という名の都市伝説
応用脳科学を学んでいる私が、ある日出会ったのが「センス・アナライザー」なるテスト。脳が外部情報をどの感覚器官から優先的に取り入れるのかを測定するらしい。で、出た結果が「聴覚優位脳」。え、私が?
"Are you serious?" 全然、英語が脳に入ってこないんですけど。どう考えても脳のどこかで断捨離が行われている。信じられなさすぎて2回テストを受け直した結果、見事に2回とも聴覚優位。まるで詐欺のような結果だ。
だが、ここで深まる謎。聴覚優位なのにシャドーイングが苦手なのはなぜ?自分の脳を解剖してでも理由を知りたくなる。これではまるで、泳げない魚と名乗るようなものではないか。
一方で、「聴覚優位」だからこそ他の感覚を犠牲にしているのではという説もある。例えば、聴くことにリソースを全振りした結果、実際に"再現する"部分がポンコツなのではないかと疑い始めた。だとしたら、何のための優位性なのか。なんだか都市伝説に巻き込まれた気分である。
英語を聴いて覚えるタイプと言われたところで、現状の私のリスニング力は壊滅的。センス・アナライザーの結果が示す聴覚優位が、シャドーイングの助けになる日は果たして来るのだろうか?それともこの結果はただのラベル貼りで、実際には何の助けにもならないのだろうか?
謎が謎を呼ぶこの結果を前に、私のシャドーイングの旅はまだ始まったばかり。
シャドーイングできない人の特徴と私の自己紹介
シャドーイングが苦手な理由を探るため、「英語学習でシャドーイングができない人に共通する特徴」を調べてみた。以下、リスト形式で列挙してみる。なお、これが私のプロフィールと言っても過言ではない。
1. リスニングスキルが未熟
シャドーイングをやるにはリスニング力が必要らしい。え、逆じゃない?リスニング力をつけるためにシャドーイングをやるんじゃないの?これ、完全に鶏が先か卵が先か問題だ。どっちが正解なのか、永遠にわからない気がする。
2. 音声と自分の声を同時処理できない
"Listen and repeat?" 無理無理無理!聴きながら喋るとか、脳に二重の負担をかけてる。マルチタスク力が必須とか、無理ゲーにもほどがある。
3. 発音やイントネーションに自信がない
発音を気にしすぎて止まっちゃうらしい。これについては奇跡的にクリア。私、5歳の頃から英語を適当に聴いていたので、発音だけはそれっぽい(正しいかどうかは別問題)。
4. 語彙力・文法力の不足
音を聞いても意味がわからないとシャドーイングはできない。正直、私の貧弱な語彙力がここに大きく影響している気がする。だって、"umbrella"が書けなかった高校生時代を思い出すもの。
5. スピードへの対応力不足
ネイティブの超特急スピードについていけないのは本当に共感。速い英語を聴くと、脳がパニック状態になる。"Stop! Slow down!" と叫びたくなる気持ちを抑えるのが精一杯。
6. 集中力や継続力の欠如
シャドーイングは集中力を必要とするらしい。うん、長時間の練習に耐える忍耐力が私にはない。耳が痛いどころか、鼓膜が破れる勢いだ。
7. 正しい方法を知らない
シャドーイングには段階があるらしい。いきなりネイティブスピードで始めた私が悪かった。それにしても、こんなに奥が深いとは知らなかった。
以上、私が全てを網羅している特徴リストである。"全クリ"というやつだ。こんな私が未来永劫シャドーイングを克服できないのか?いやいや、そんな悲しい未来は嫌だ。だからこそ改善策を調べてみる。
「改善の神」が降臨した日
シャドーイングが苦手な私にも、奇跡のような一筋の光明が差し込んだ。きっかけは手帳仲間とのオンラインサロン「MY手帳倶楽部」。ここで「英語の学び直し中です!」と投稿したところ、英語ペラペラのメンバーからこんな神コメントが。
「僕、割と英語ペラペラなので、もし分からない事や発音とか言い回しなど知りたいこ事あればお気軽にお声がけください」
天使が降臨したかと思った。その後、ついでに教えてもらったのが、あの伝説的ドラマ"Sex and the City"を題材にした英会話レッスンのYouTubeチャンネルだ。
このレッスンの素晴らしいところは、まず字幕付きでシャドーイングを試せる点だ。"Subtitle saves the day!" と叫びたいほどストレスフリー。さらに1本あたりの動画が15分前後とちょうどいい長さで、これなら飽きっぽい私でも続けられる。
SATC世代の私には、この動画を見ながらファッションやニューヨークの風景を堪能するのも大きなモチベーションアップポイントだ。とはいえ、いきなりシャドーイングは難しいので、まずはオーバーラッピング(字幕を見ながら音声を重ねる方法)から始めてみることにした。
小さな一歩で未来を変える
"A journey of a thousand miles begins with a single step." 誰が言ったか知らないが、この言葉を実感する日が来るとは思わなかった。ディクテーション、精聴、発音練習といった基礎練習から始めることで、シャドーイングへの道が少しずつ見えてきた。
特に、好きなコンテンツを活用することの大切さを痛感。"SATC"のレッスン動画で、ニューヨークの街並みやキャリーたちのファッションに心躍らせながら学ぶ時間は至福のひととき。これなら続けられるかもしれない。
さらに、1回の練習を5分程度に区切ることで、集中力も持続するし、心の負担も軽減。"Small steps every day." これが今の私の座右の銘だ。
やらないよりは絶対にいい。そんなポジティブシンキングで、これからも英語学習を続けていくつもりだ。そして、この新しい取り組みがどのような成果を生んだのか、具体的にシェアできる日が来ることを心から願う。Stay tuned!