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プチプラ信者、アイシャドウだけデパコスに浮気する理由

プチプラコスメでフル装備しているはずなのに、アイシャドウだけはどうしてもデパコスに戻ってしまう——そんな矛盾だらけのメイクライフ。肌質が改善したからって全部プチプラで揃えるのは無理があった話や、パーソナルカラー診断で受けた衝撃など、笑いと涙(ほぼ笑い)のエピソードをお届け。あなたもきっと「わかる!」と言いたくなるはず。


プチプラ革命!…のつもりが、まさかの敗北宣言

顔ヨガのおかげで肌の調子がぐっと良くなり、「あれ?これならプチプラコスメで全部揃えてもいけるんじゃない?」なんて調子に乗ったのが間違いだった。詳細はこちらの記事を読んでもらうとして、要するに結論は「無理だった」って話。

特にアイシャドウ。これがプチプラ界隈の弱点だとは知らなかった。ケースはガッチガチで開けにくいわ、粉は飛ぶわ、発色は「え?塗ったの?」レベルで微妙。気づけば鏡の前で「あれ?これ何のために塗ったんだっけ?」と虚無顔になる。いや、800円以下のオールインワンゲルを愛用してる身としては、プチプラに偏見はないんですよ?だけど、なぜか1500円前後のアイシャドウパレットにだけは厳しい自分がいる。この価値観のねじれ、謎すぎて怖い。

もちろん、プチプラでも良いものはあるはず。けれど、ことアイシャドウに関してはテンションがどうにも上がらない。結局、メイクって気持ちが大事だな、と。ケースを開けた瞬間のときめき、目元を彩った時の高揚感。それがなければ、ただの「顔の塗り絵」にしかならないのだ。やっぱり私は、プチプラだけで完結するほど大人じゃなかったらしい。

推し活とストレス発散、デパコス沼の入り口

X(旧Twitter)で知り合った推し活仲間がいるんだけど、彼女の影響がすごい。もうね、ファッションとコスメに命を賭けてる人。「これ、CHANELの新作!」「DIORの発色が神!」とか、毎日のようにつぶやいてくる。その熱量につられて、当時ストレス満載だった私は「これでストレスが軽減されるならいいじゃん!」と、なけなしのボーナスを握りしめてデパートに走った。

で、買っちゃいましたよ、CHANELのアイシャドウ。人生初のデパコスに、なんだかちょっと大人になった気分になったものの、冷静になればこれはただの現金散財。**「ストレスをお金で解決する人間」**になってるな、と気づいた時はもう遅かった。けどね、不思議なもので、買ったアイシャドウを眺めているだけでちょっと心が軽くなる。塗ったら塗ったで、目元に魔法をかけられたみたいな高揚感。なんだか自分が特別な存在になったような錯覚までさせてくれるんだから、やっぱりデパコスってすごい。

でも、問題はここから。推し活仲間の投稿を見るたびに「次はこれも良さそう…」「DIORの限定パレット!? 早く買わなきゃ!」と、際限なく沼にハマりそうになる自分が怖い。アイシャドウは人生を輝かせる魔法かもしれないけど、輝くのは瞬間だけで、その後の家計が暗黒になる可能性が大。推し活の影響力、恐るべし。

管理職試験よりアイシャドウ?優先順位を間違えた女の悲劇

50歳で管理職試験を受けることになった時、私が真っ先にしたのは「論文対策」ではなく「アイシャドウ購入」だった。いや、普通なら面接練習とか書類の準備とかするでしょ?でもその時の私は違った。サツエキ(札幌駅)の大丸に向かい、TOM FORD BEAUTYのブラウン系アイシャドウを手に取り、「これで面接もバッチリ!」とテンションを上げていた。なんでこんなに舞い上がっていたのか、自分でもよくわからないけど、少なくともあの時の私は真剣だったのだ。

けど、ここで問題。実は私、基本的にブラウン系アイシャドウは使わない人間。理由は簡単で、塗るたびに「体調悪いの?」と言われるからだ。特に30代の頃、ヌーディーなピンクやブラウン系リップが流行った時に散々言われた記憶があり、それ以来避けて通ってきた。そんな私が管理職試験のために、なぜ今さらブラウン系を選んだのか?それは「落ち着いて見えるから」だ。そう、論文対策よりもまずは見た目を整えたかった。

だけど冷静に考えて、15年以上も手を出していなかったブラウン系を突然使いこなせるわけがない。結果的に、あの日の面接で私の瞼がどう見えていたかは不明だが、自分的には「なんか腫れぼったいな」とモヤモヤした気持ちだけが残った。TOM FORD BEAUTYのアイシャドウが悪いんじゃない。悪いのは、試験という大事な日にチャレンジ精神を発揮してしまった私自身だ。

でもまあ、あの時は大丸でアイシャドウを選んでいる自分が楽しかったから、よしとしよう。管理職になれるかどうかより、「キラキラのコスメに囲まれた自分」に満足していたのだから、これもまた人生の一コマだ。

パーソナルカラー診断の洗礼:イエベの呪いからの解放

退職後、「何か新しいことでも始めてみようかな」と軽い気持ちで受講したパーソナルカラー講座。そこで講師から「普段使っているアイシャドウを持参してくださいね」と言われたので、ここぞとばかりにコレクションをバッグいっぱいに詰め込んで出陣!自信満々で講師の前に並べたその瞬間、衝撃の事実が発覚した。

全部イエベカラー。しかも濃いめ。

思い返せば、なんとなく目元が腫れぼったく見えることが多かったけど、まさか原因がここにあったとは!「これ、似合ってなかったんだ…」という事実に気づいた時のショックといったらもう。しかも、そのイエベパレットたちは、大事に集めてきたものばかり。TOM FORDやCHANEL、DIORなんて高価なコスメたちが、まさか似合わない色ばかりだったなんて…泣ける。

でも、それがパーソナルカラー診断の面白いところ。「あなたはブルベ冬タイプです」と診断された私は、その瞬間から新しい自分になった気分。 似合う色がわかったおかげで、これまで抱えていたコスメたちを思い切って断捨離。友人に譲ったり、思い出に浸りながらお別れしたり。

今では「ブルベ冬 アイシャドウ」で検索して、似合う色を効率よくゲットする生活に変わった。それだけで毎日のメイクが楽しい。腫れぼったい目元から解放され、気分まで軽くなる。失敗だらけのイエベ時代も、それはそれでいい思い出。だけど、これからはブルベ冬として堂々と生きていくと決めた私なのだ!

ブルベ冬として生まれ変わる!…けどプチプラに裏切られる

パーソナルカラー診断で「あなたはブルベ冬です」と言われた私は、それまでのイエベアイシャドウコレクションを断捨離し、新しいスタートを切ることに。そこで早速「ブルベ冬 アイシャドウ」で検索!すると、プチプラの選択肢が意外と多く見つかった。「え、これならお財布に優しいし最高じゃん!」と期待を胸に、いくつかのパレットを購入。

が、しかし。現実はそんなに甘くなかった。まず、ケースが開かない。 爪を折る覚悟で挑んでも全然開かない頑固な蓋。やっとの思いで開けたら次は発色が微妙。 塗っても「これ、塗った?」ってくらい薄い。しかも、ちょっと目をこすっただけで粉が飛ぶ始末。せっかくブルベ冬として生まれ変わったはずなのに、この仕打ちはないでしょ。

でも、一番ショックだったのは、気持ちがまったく上がらないこと。 パレットを手に取った時の「よし!今日はこれでバッチリ決めるぞ!」というワクワク感がない。鏡の前でメイクをしている時間が楽しくないなんて、ありえない。メイクって、ただ顔を彩るだけじゃなくて、自分を上げてくれる魔法のようなもの。それがなければ、ただの作業でしかない。

結局、プチプラコスメは使わなくなり、またデパコスの世界へと戻ることに。そう、デパコスには「これで自分が変わるかも!」という期待感がある。もちろん財布には厳しいけれど、気分が上がるなら仕方ない。メイクは気持ちを上げるための投資だと割り切り、これからもブルベ冬に似合うアイテムを探し続ける私なのである!

戦う女のアイシャドウ、アフリカンバイオレット

TOM FORDの「アフリカンバイオレット」。これを初めて瞼に乗せた日の高揚感は、今でも鮮明に覚えている。発色の良さ、そして大胆なパープルとゴールドのきらめき。塗った瞬間、「今日の私は無敵!」という謎の自信が湧いてくる。

教員時代、このアイシャドウは私にとっての秘密兵器だった。特に、やりたくない会議の日や、面倒な仕事に挑まなければならない朝。このパレットを手に取り、目元に一筆。「はい、これで武装完了!」と鏡を見て気合いを入れる。それがルーティンだった。アフリカンバイオレットを塗った日は、どんな理不尽な状況でも「私は戦える」と思えたのだから不思議だ。

デパコスって、ただの化粧品じゃないんだよね。「戦うための鎧」なんだ。会議室の空気がどんなに重くても、このアイシャドウを塗った目元が視界にちらりと映るたび、「私にはこれがある」と心の中で密かにニヤリとしていた。きっと誰にも気づかれていなかっただろうけど、私にとっては心強い味方だった。

今でも、アフリカンバイオレットを見るとあの頃の自分を思い出す。仕事に追われてヘトヘトだったけど、それでも「今日も戦ったぞ!」と思えた日々。あのキラキラのパレットは、単なるコスメ以上の価値があった。私を支え、そして強くしてくれた「戦う女の鎧」。今も大事な日にはこれを手に取り、目元に力を宿す。メイクは自分を奮い立たせる武器。そう思わせてくれるこのアイシャドウに、今日も心から感謝!

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