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梅の花


そこかしこに咲く梅の花。

本紅、移り白、移り紅、口紅と上品な色合いであったり、艶やかな色で楽しませてくれる。

芳しい梅の香りに思わず足を止め、自然と口元との隔たりを外し、大きく深呼吸をすると読めはしないけれど、一句読んでみたい気持ちになる。

梅の木を見た後に、ちょうど良く梅と縁の深い方から梅の小話を教えていただいた。

万葉集では、桜より梅は圧倒的に多く読まれているそう。

古くから日本人の心を動かし、愛されてきた梅花。

時は変われど、冬から春への移り変わりに喜びを感じる思いに変わりはないと思うと、古人と共鳴しているようで嬉しく思う。


一句読みたいと思ったあの気持ちは、色や香りから日本人のDNAが呼び起こされたのかもしれないと思うと、凛とした気持ちになる。


ただ何気なく感じるこを大切に、巡る季節を楽しみながら慎ましく暮らせたらと思う。


近所に梅を見に出掛ける際、ふと以前に制作したDMを思い出したので。

2014年 グループ展 DM

いしばし

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