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「香港ライブ2023」後編/ディマシュin中国7-3
(「香港ライブ2023」中編 からの続き)
(Dimash 39)
(9,512文字)
(第1稿:2023年12月24日~2024年1月20日)
【第5部つづき:22~25曲目+1曲】
・「インターバル4」~18曲目~最後まで。
★YouTube動画『Dimash Hong Kong concert Part 4』
by Dimash Iran 2023/12/24
《◉ 幕間10:ディマシュが「楽しい」と自分で白状する》
「ハワユ―、ディアーズ? メイク・サム・ノーーーイズ!」
中国語で何か言い(たぶん「疲れてないか?」)、客席からの声に、
「ハレハレ(オーケーオーケー)」
そしてここでディマシュ、なんと、思いがけないことを言い出した。
「思うに、みんなよりも、僕の方が楽しんでるよね(笑)
これって凄いことだね(笑)」
まったくだよ! でも、それでいいんだよディマシュ!
「この歌は7年前に初めて歌った歌です。
『Singer2017』のプロデューサーが、中国語で歌ってみないかと僕に尋ねました。
そこで僕はその歌に大きな愛と、中国の君たちの大きなサポートへの大きなリスペクトを込めました。
その歌はこんな感じで……」
最初のフレーズをひと節歌い、
「一緒に歌うかい?」
「イエ――――イ!」と会場。
「よーし!」
《22.秋意濃 (「行かないで」中国語バージョン)》
ディマシュ、ステージの花道に座って歌い始めた。
キーボードと、アコースティック・ギターだろうか、アルペジオが非常に美しい。
当日のライブストリーミングの中継では、撮影者がステージ側に近く、この歌の時にはスマホがスピーカーと対面していなかったため、音も声もあまりよくわからなかった。
だが、その後dears達が投稿した正面からの動画を見て、驚愕した。
なんという表現だ!
声に乗っている情感の種類の多さと、その強さ。
彼が今までに味わったであろう、寂しさ、心細さ、不安、辛さ、悲しみ、愛、感謝、喜び、感動。
人間が生きている間に感じる、あらゆる情感。
それらを一瞬で一度に聴かされ、私はそれらの情感を正面から受け止めてしまって、呆然となった。
エンディング前の2回の「我愛你」と、そのあとの下りのラン。
この箇所に込められた彼の情感は、「思慕」のようだ。
そのあまりにも切ない響きに、どうしようかと思った。
そして、恒例になった「マイクなしのエンディング」。
歌が終わると、この日1番のすさまじいディマシュ・コール。
そりゃそうだよな、こんな歌、聴かされちゃあなぁ。
ディマシュはもう一度コーラスを繰り返して、みんなで歌う。
最後はキーがあまりに高くて、みんなの歌が崩壊してしまった。
この時のディマシュの表情はわからなかったが、「ありがとう」と言いながら、笑って締めただろう。
★dimash_dears_downunder 12月24日付。
・全編。向かって左角度から。
★moon.kudaibergen_2 12月25日付。
・座った前半のみ。画像音声ともに良し。向かって右角度から。
★tulip_daisy_18 12月26日付。
・エンディングでのマイクなしの場面。遠景。
右のスクリーンに、客席の様子が映っている。
《23.メンバー紹介》
『カイラン・エリム』のイントロのようなメロディから、フリー・セッションへ。
今回のバンドを紹介するコーナー。
★kalmykia_dear 12月27日付。
・ディマシュ、ドラマーと一緒にドラムスを演奏。
★t.edison_immanuelzdm 12月29日付。
投稿者:
『ディマシュは自慢のギタリスト @chunchunghuang をステージの真ん中に連れて来たかったそうです。でもギターのコードが短かすぎて、彼はその場を離れることができませんでした。』
以下「プロローグ」のスクリーン画面で読めたスタッフを紹介しておく。
(一番最初に「プロデューサー:カナト・アイトバエフ」が出ていたはず)
サウンド・プロデューサー:エルラン・ベクチュリン
コブス演奏者:オルジャス・クルマンベク
Sybyzgy(シビズギ、縦笛)演奏者:サンジャン・アルミシェブ
ドンブラ演奏者:テミルラン・オルジャバイ、イェルナト・ナウリズ
スペシャル・ゲスト:アビルマンスール・クダイベルゲン(弟)
アーティスト・マネージメント:ジュアン・ヤン
エグゼクティブ・プロデューサー:フェオン・ロー(PHEONNE LOH)
◆ディマシュ・プロダクション・クルー
ミュージカル・ディレクター:TAN YI ZHE
バンド・リーダー:HUANG CHUN CHUNG
ミュージック・マネージャー: XIU ZHUO CHEN
◆バンド・メンバー
キーボード:ZHOU XIN REN、ZHANG HONG JU
プログラマー:QI WEN TAO
ギター:HUANG CHUN CHUNG(1st、レスポール)
XIONG KE RUI(2nd、ストラトキャスター)
ベース:ZHANG TIAN CHI
ドラムス:CAI CHONG YANG
バッキング・ボーカル:LIANG CHI、WANG SISI、JIA YU XIN
メーキャップ・アーティスト&ヘアスタイリスト:QI JITAO(アーチー)
メーキャップ・アーティスト・アシスタント&ヘアスタイリスト・アシスタント:JIANG HAO
スタイリスト:RITA SHI(リタ)
?:?
?:?
プロデューサー:GOLO YU
ショウ・ディレクター:ANNIE TAM
(このあとは動画が正面のスクリーンから外れてしまったので不明)
《◉ 幕間11:最終曲の前の挨拶》
ラストソング。
みんながNOーーー!と叫ぶ。
「ごめんね、でもそうなんだ」
ACOMEDIAのフェオンさんの名を呼ぶ。
「そしてもちろん、このコンサートは僕の友達でマネージャーの発案です。ジュアン、ステージに来て! ステージに上がって!」
ジュアンさんがさすがにそれは遠慮したので、彼女とハイファイブ。
スタイリストのアーチーと、リタの名を呼ぶ。
「今日、僕はたくさん衣装替えをしたけど、もちろん僕のチョイスじゃないんだ」
わざわざそれ言うんかい(笑)
コンサート・ディレクターにも感謝。
その後、カザフ語で挨拶。
途中でヨーロッパという単語が出たので、ハンガリーのライブのことを言っていると思われる。
ラフメット(ありがとう)を繰り返している。
《24.ジャスト・レット・イット・ビー Just Let It Be》
★dimash_dqd 12月24日付。イントロから全曲。
ヴァース1、2を中国語で歌うディマシュ。
毎回ライブを見るたびに思うんだけど、この物悲しい歌を最後に歌うのはなぜだろう? 歌詞がその理由だとはわかるんだけどね。
もう他に歌が残ってないか😅
コーラスの途中、花道の横から階段を降りてファンの前で歌う。
しかし今回は、花道と柵の距離が非常に近く、正面にはすでに大勢のファンが詰めかけており、1周するには危険そうだった。
ディマシュが凄い早口で
「気をつけて気をつけて気をつけて気をつけて!」
と叫ぶ。
さて。
前半8曲目の『アンフォーゲッタブル・デイ』の前、髪の長い女性がディマシュにスマホの画面を見せて、彼が「この曲のあとで、OK?」と言っていた理由が判明する。
ディマシュは正面の観客の中から金髪の女の子を舞台の花道に上げ、自分も花道に上がると、女の子と手を繋いで歌い始めた。
この女の子は、昨年「アルマトイ・ライブ2022」の次の日に行われたファン・ミーティングで、花束を持って舞台に上がり、ディマシュに抱っこされた女の子だった。
髪の長い女性は母親で、ディマシュのコンサートに何度も来ているようだ。今回も、娘を舞台に上げてもいいかと頼んでいたと思われる。
★merilin90 12月26日付。
投稿者:「あなたはママの誇りよ! ディマシュ、ありがとう」
★moon.kudaibergen_2 12月27日付。
・舞台にやって来た子供とディマシュ。非常に美しい写真。
ディマシュは女の子に階段に座るように言うと、自分は階段を下りてファンのところで歌い始めた。
ディマシュはまた凄い早口で、
「気を付けて×4!」
と叫び、階段を駆け上がる。
花道を奥に向かって超ダッシュしながら、大ジャーンプ!
舞台奥まで走ると、胸元をはだけ、くるくる回る。
物悲しい曲調なのに、完全にヒートアップしているようだ(笑)
★tulip_daisy_18 12月24日付。
・花道に戻って舞台奥へダーッシュ、からの大ジャーンプ、からの胸をはだけるまで。
階段に座っていた女の子は、ディマシュが舞台の奥に走って行ったあと、花道から母親のところへ戻っていった。
ディマシュは舞台向かって右側に走り、機材をまたいで少しよろけ、そこから大声で「ありがとう!」と叫ぶ。
歌が終わろうとする時、なんとディマシュ、突然こう言い始めた。
《◉ 幕間12:突然のアンコール決定!》
「なんて素晴らしい夜だ! 最高の夜だ! ありがとう!」
「(バンドに向かって) アンコールだ! やろうと思う!」
「(ダンサーたちに向かって)もう一回『ギブミーユアラブ』やろうよ!」「『ギブミーユアラブ』だ」
「(客席に向かって)もし君たちもそうしたいなら、そうしたい?」
(客席、イエーーーっっっ!!!)
「『ギブミ―ユアラブ』!」
そりゃー今の気分じゃ、物悲しい『Just Let It Be』で終われるわけがないよねっ!!!
ディマシュはさっきのダッシュのせいでまだ息を切らしているが、突然決まったアンコール曲のイントロが始まった。
《25.アンコール:ギブミ―ユアラブ Give Me Your Love 》
★tulip_daisy_18 12月24日付。
・アンコール決断から引っ込むまで全部。正面から撮影。
「これがたぶん最後の曲だよ、もちろんね、だから……
騒ごうぜええぇーーーっっっ!!!」
こんなにコンサートを続けたがっているディマシュを見るのは、本当に初めてだ。
曲が始まり、静かなイントロから一転、ドラムスやギターがインすると、ディマシュ、花道を全力疾走して、またまた大ジャーンプ!
花道正面で手を振りまくり、くるくる回って2回転半。
ダブルアクセル出ました。基礎点3.30、「色気」分3点を加点(笑)
もちろん、花道のまわりで見ていたファンは狂喜し、なかでも以下の動画は撮影者が動揺と興奮のあまり、ディマシュのシューズの大アップを撮ってしまう始末(笑)
★di.llusion_ 12月25日付。
ディマシュのエンディングのダンスが、ものすごい気迫。
バンドの演奏も、ダンサーたちも気合入りまくりで楽しそうだ。
★dimash_dears_downunder 12月27日付。*original from @dunkeix0524
・エンディングのダンス。
歌が終わり、楽器の音がすべて鳴り終わった。
ディマシュは、アンコールでもう1曲踊ってくれたダンサーたちに感謝の言葉をかける。
そして先ほど言い忘れた、サウンド・プロデューサーで親友、エルランの名前を叫ぶ(笑)
観客はさらなるアンコールを求めている。
だが、ディマシュはそれを振り切るように、そして自分自身の心をも振り切るように、
「ありがとうございました」
と、深々と、静かに、頭を下げた。
「終わりました。みんな愛してます。ウォーアイニー」
息を切らしながらも、また会いましょう、と。
そのあと、舞台左のバックバンドの方に向かってゆっくりと歩いて行き、バンドのミュージシャンたちひとりひとりと丁寧にハグして回る。
この時のハグのしぐさも、彼独特のエレガントな動きで、ふわーっと羽根のように柔らかそうで、ミュージシャンたちがちょっと羨ましかったな😅
観客たちからは、凄いディマシュ・コール。
ディマシュは、舞台と舞台裏を分けるパーティションの端っこに、まるでセミのようにひっついて、
「シェシェー!(ありがとう!)
フェイチャン、フィチャン、フェイチャン、(凄く凄く、凄―く)
ガンシェー!(感謝してます!)
ウォーアイニーメーン!(みんな、愛してるよー!)」
そう叫びながらも、本当に舞台から降りたくないらしいディマシュ。
バンド・リーダーに背中をどつかれて、やっと引っ込んだ(笑)
★YouTube動画『2023.12.23 Dimash Stranger Tour HONG KONG 22. Give me your love(Encore)』 by Jimmy Ge 2024/01/03
・パーティションにセミのように引っ付くディマシュを頭出し(笑)
・別角度から全編。遠景からで、全体が良く見える。
《エピローグの詩》
「アルマトイ2022」では、「ゴールデンマン」ディマシュが舞台から消えたあと、「ストレンジャーの詩」(仮題)の最後のフレーズの朗読が会場に流れていた。
他のライブでは、今回も含めて全てファンカム動画のため、ディマシュの退場とともに動画が終わり、その後がどうなったのかは分からない。
エピローグの詩は、要約すると以下の通り。
「どこへ行っても道は決して終わらない。その道に境界線はない。
自らに問いかけよ、世界を知ることに無気力になるな。
世界よ、あなたは謎と神秘に溢れている。
僕はあなたのストレンジャー。
僕は想像と幻想の翼を広げ、真実を学んだ、あなたの子供達の1人。
僕は神秘的な奇跡で出来た、美しい音色の真珠を紡ぐ、永遠の放浪者」
最後の「美しい音色の真珠を紡ぐ」という言い回しがとてもイメージ豊かで、非常に好きなフレーズだ。
いっそのこと、この詩で歌を作ったらどうだろう、ディマシュ?
(⇩該当箇所を頭出し)
【総合感想:舞台に落ちたもの、それは……】
★di.llusion_ 12月28日付。
投稿者:
「あるブローチの物語。
『ドゥラダラス』でジャンプした後、ブローチが新しい家を見つけた🤣
スライド2:パフォーマンスを終えたあとの混乱した瞬間」
この投稿の返信欄に、こう書いたdearがいた。
「@cactizzuccu.land
その夜、たくさんのものが落ちた……特に最後の服の毛皮……彼はあまりにもハイパー&エネルギッシュだったので🤣😂」
その夜、舞台に落ちたものは、それだけではなかった。
もっとすごいものが落ちていた。
ディマシュの全身から、「3種類の色気」が滴り落ちていた。
《3つの色気、そのひとつ目》
噂では、やはりディマシュは風邪、もしかしたらインフルエンザにかかっていたのではないかと言われており、体調は万全ではなかった。
歌っている時にはさすがにそんなことは1度もなかったが、歌い終わって話をすると、時々痰が絡んでいる様子もあった。
だが、いろんなソロ・シンガーやバンドのライブを見ていると、ボーカルの体調が悪い時ほど印象が強く、出来も良く、しかも、色っぽいのだ。
どうしてそうなるのか、感覚的には理解できるが、うまく説明できない。
たぶん本人が何とかしようといつもより頑張っている必死さとか、余裕の無さとか、体調の悪さゆえに逆に気が散らないでいるとか、いつもなら自他の境界線がしっかり隔てられているが病のせいで少々緩んでいて内面が流出しているとか、そういったことが観客に生々しく伝わってくるからなのかもしれない。
ともかく、この夜のディマシュは、3つの要因で3種類の色気が滴り落ちていた。
そのひとつ目が、今書いたような、この日の体調の不完全さによる色気だった。
《3つの色気、そのふたつ目》
ふたつ目は、バック・バンドのサウンドがハードロック系だったので、『Singer2017』のどこかの回で紹介されていたように、ハードロック好きなディマシュが、非常に漢気(おとこぎ)を出しやすくてノリ易かったことによる、アグレッシブなエネルギーの色気。
特にギターは、何回も言ってる気がするが、どんなハードロック系ソロアーティストのバックでも、こういうギターが聴きたいよなあと思わせる音だった。
気がつくと高度な速弾きを演奏していて、しかもソロのバリエーションが大量にあり、しかもちゃんとソロ・ミュージシャン用のメロディになっていて、しかもディマシュのギターソロみたいなランと全く被らない。
聴いていて非常に楽しかった。
ドラムスは前にも書いた通り、耳にとてもわかり易い音で、ディマシュがムーブの締めにアタックをつけやすいドラミングだった。
そのため、時間が経つごとに、ディマシュの動きが打音につられてカッコ良くなっていくのがわかる。
特に「ビーウィズミー」とか「ギブミーユアラブ」「フライ・アウェイ」「ドゥラダラズ」などのアップテンポな曲が良かった。
《第4チャクラ》
ディマシュは本当にこのライブが、今までになく楽しかったんだと思う。
ライブの途中、ディマシュは2回ほど、両手で襟元を掴んで胸をはだけるようなしぐさをしていた。
★dimash.nydears 1月14日付。
・『Just Let It Be』途中のスローモー動画。
はだけた胸のあたりには、「第4チャクラ(ハートチャクラ)」がある。
以下はその時の様子を見た印象(というか妄想)にすぎないが、ディマシュは自分の好みの音の世界に身を委ねることで「第4チャクラ」が開き、そこから無尽蔵に溢れ出て来るエネルギー、それも「愛」に関するエネルギーによって胸がその熱で実際に熱くなり、そういう仕草になったのではないか、と考えている。
ディマシュはシンガー、ミュージシャンにしては「自己愛」がやや薄く、他人を優先するようなところがある。
しかし今回のライブでは、かなり強く「自己愛」を感じたのかもしれない。自分の人生は自分のものだから誰よりも自分で自分を楽しむ、という「自己愛」を、だ。
それが「観客より自分がライブを楽しんでいる」と、彼が思わず白状した理由だろう。
そのことによって「第4チャクラ」が全開になり、そこから熱い愛のエネルギーが噴出するきっかけになったのだろうと思うのだ。
ディマシュはライブ後、インスタに投稿した文章に、
「この瞬間は、25年間音楽学校で学んできた価値があった」
と書いていた。(前編の冒頭に掲載済)
もしかしたら、彼の中で何かがカチッと音を立ててハマり、バランスが取れたことが分かったのではないかという気がする。
「第4チャクラ」には、人間の肉体的な面と、霊的な面とを繋ぐ役割があるからだ。
ディマシュはアンコール曲が終わってもなかなかステージを去らず、バック・バンドとハグしてまわる様子が、まるで
「帰りたくないよう、もう1曲演りたいよう」
と駄々をこねる子供のような雰囲気で、見ていて非常に可愛らしかった。
バンド・メンバーにもそれがバレバレだったようで、リーダーに、
「ほら坊主、もう夜も遅いから早く帰りな」
みたいに背中を押されて退場させられていた(笑)
音楽は、彼の人生の中で、最初から自分のそばにあった。
そして、彼にとって音楽は「仕事」であり「ライフワーク」ではあるが、「趣味」ではない。
本人が「趣味」だと言っていても、どこかに「義務」が付きまとう。
だから、もしかしたらディマシュは、我々普通の音楽ファンのように、ある日突然音楽と出会い、その魅力に取り憑かれ、他の何もかもを忘れて好きなバンドや音楽の世界に浸る、という当然のことを、今までに経験したことが無かった可能性もある、とさえ思う。
(彼が好きなロック系ミュージシャンはだいたいみんな死んでるしなあ😅)
音楽は、究極の自己愛の中にいながら、その自己愛の対照である自分自身をも忘れるほど、楽しいものなのだ。
本当のことを言うと、会場の都合やバンドやダンサー達が許してくれる限り、音楽の中で我を忘れて楽しむ時間を、ディマシュにもっともっと長く味わっていて欲しかった。
そういう彼を、もっともっと長く見ていたかった。
《3つの色気、その3つ目》
そして、最後の3つ目の色気。
これは憶測だが、彼は今年、長い期間を家族と離れてアメリカで暮らしており、その間には祖父も亡くなっていたので、おそらく淋しかったんだろうと思う。
もーのすごーく、人恋しそうな表情で笑ったり話したりする場面が多くて、もはやそれは、可愛らしいを通り越してしまっておりまして。
いわゆる、「触れなば落ちん」ってやつです。
アンコール曲の途中で、くるっと1回転したあと目が回ったのか、ディマシュが突然、膝から崩れるようにふら~っとステージに座り込み、客と握手する場面がある。
この時の「ふら~」感がその「触れなば落ちん」感にものすごく近い。
この時、ディマシュのまわりにそういう色気がドバドバーっと、ですね。
前半で見た、さかさまになった花束から舞台の床にドバドバーっとこぼれ落ちた水のように、ですね(笑)
★YouTube動画:『Dimash "Give me your love"』
by Dimash Iran 2023/12/24
・その「ふら~」の該当箇所を頭出し
こっちの方がわかりやすいかな?
★YouTube動画『GIVE ME YOUR LOVE - Hong Kong Concert 23.12.23 Dimash (fancam)』
By Dimash Dears Downunder 2023/12/26
Video by DiDiB (Dinah Buchanan)
そしてこの時のこの、白い羽根がたくさん縫い付けられた黒いシャツ。
個人的に「白羽黒鷺(しらはくろさぎ)ルック」と呼んでますがね。
矛盾してるけど、他に呼びようがないので(笑)
★di.llusion_ 1月8日付。
・美しく編集された白羽黒鷺ルック。
これがもう、こういう風にしか見えません。
![](https://assets.st-note.com/img/1705761129607-h3LocAu8QR.jpg)
これは、白鷺の「婚姻時期」、もう一度言いますよ?
「婚姻時期!」の羽根の様子です。
そっくりじゃあないか(笑)
あの細い白い羽根がたくさんついた黒いシャツが、こういう風に見えてしまうくらいには、ディマシュの全身から「人恋しさ」という名の「色気」がにじみ出ていた。
はよ嫁さんもらいなさいと思いました(笑)
あっ、待て待て、その前に。
その「人恋し気な色気」を、ぜひ何曲かレコーディングして封じ込めておいていただきたい。我々ファンが後で存分にそれを楽しめるようにね。
なんちゅーライブの感想やねん(笑)
《追記》
と、書いた当初は思ってたんですけど、1日経って冷静になると、よく考えたらこの子は結婚は、しなさそうなタイプなんですよね😅
そこらへんに全く関心が無いというか。自分のやりたいこと、やるべきことに関心がありすぎるというか。
なので、ただの年寄りの脊髄反射でしたね🤣
そのような感じで、ディマシュの香港ライブ、ディマシュが言うカザフスタンの7年周期、そしてディマシュの中国での7年間が、幕を下ろしたのであった。
「2024年5月4日、ブダペストでまた会いましょう」
そう、ディマシュの次の7年周期が、これから始まるのだ。
(「香港ライブ2023」後編、終了)
(全編、終了)