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AIと、図書室男子:ディマシュin中国1/翻訳2本

注:「図書室男子」という単語に特に他意はありません。写真がそう見えただけで……

(Dimash 25)
(10,575文字)
(第1稿:2023年10月7日)



【「中国国際インテリジェント・コミュニケーション・フォーラム2023」について】

(フォーラムの名前があまりにも長いので、以下「中国IICフォーラム」とします)

 ディマシュは9月9日、中国の無錫(むしゃく:Wúxī ウーシー)市で開かれた「中国IICフォーラム2023」に参加しました。
 以前のNOTE投稿文で紹介した、ディマシュが『ドゥダライ』をステージでちょっと歌った、あのイベントです。

(その投稿文はこちら→https://note.com/yoko_t_dear/n/n48a69dd587df )

 このイベントは、
「新たな旅『知性』無限大」(New Journey 'Intelligence' Boundless)
と題し、コミュニケーション分野におけるインテリジェントテクノロジーの幅広い応用と発展動向を探ることを目的としたものです。
 要するにAIについて、なんでもいいからなんか言ってください、と。

 ディマシュは「World Youth Talk」というセッションに参加し、そのステージで『ドゥダライ』をちょびっと歌い、議題について答えていました。

記事:「CGTN」(China Global Television Network、中国国際電視台)による解説

 
 また、ディマシュは『Meet the CCTV』という単独インタビューも行っています。
 大きな本棚の前で行われたインタビューでした。

dimash_latvia_dearsのIGより

  どちらのインタビューも、IGやYouTubeの翻訳機能だと、とんでもない日本語になってしまったので、以下に通常の日本語に手直ししたものを載せておきます。

(この時のフォトセッション)

 また『Meet the CCTV』のほうは、この時に撮影された写真がありまして、なかなかに可愛らしいので載せておきます。
 

dear_4yleenのIGより、「図書室男子」風。合計7枚。
投稿者「オーマイガー、私のマンガのキャラクターが生きてた!!!!」


dimash_cuba_dearsより、大アップ。合計6枚。
・返信欄に「これを見るとタキシード仮面を思い出す」というコメントと、「彼は年月が経過しないらしい」というコメントがありました。完全同意。

 
 コメントに書かれていた「ディマシュに年月が経過しない」疑惑については、こじつけではありますが、理由を考えてあります。
 なにせ彼の声は、美しいですよね。
 声の周波数がとんでもなく美しくて、1曲聞くうちに何回も鳥肌が立ってぞわわわ~~~っとしてきます。
 で、おそらくそれは歌っているご本人さんにとっても、意外と同じなんじゃないかな、と。
 彼の声の周波数の特徴から考えて、超音波ではないものの(たまに超音波出てるかも?)彼は「自家製の音波美顔器」で、肌を美しくしてしまう音波を自分で出して、体の内側から自分で浴びているからなのでは!??
 この一連の写真でも、メイクをしていてもわかるくらいの、肌のきめ細かさですよ。
 なので、あの声で歌っている限り、ディマシュは老けない、肌も衰えない、そういう感じがします。
(冗談なので本気にしないでねw)


【「World Youth Talk」セッションの日本語訳】

 まず、このフォーラムの中の、ディマシュが参加した「World Youth Talk」(世界青少年対話)を日本語に翻訳します。

 以下の動画類を参考にしています。
 というか、どちらもディマシュの発言のうち、違った場所を簡略化したり割愛したりしているようなので、両方を組み合わせて再構成しました。

  YouTub動画:『迪玛希Dimash Interview at “China International Intelligent Communication Forum”Wuxi 09.09.23(HD)#sub』 
by Daididau Dimash  2023/09/09投稿
・ひえ~、ディマシュの顔にスタートボタンが(笑)


  aktobe.dimash.dears.kzのIGより
・こっちはスタートボタンがディマシュを避けてくれた(笑)
 ていうか、ディマシュが「座るピサの斜塔」状態なので(笑)

 こちらはディマシュが話す英語とカザフスタン語のチャンポンを、ロシア語に翻訳したテキストでした。
 これをGoogle翻訳とDeepl翻訳の両方で日本語訳にして、手直ししたものを翻訳の参考にしました。

おまけ
プロモーション動画「中国国際情報コミュニケーションフォーラム2023」jadecheung0524のIGより

 
**********

(挨拶と、中国のファンについて)

司会:
「ディマシュ、英語がいいですか、それともカザフ語を話すのが楽ですか?」
ディマシュ:
「はい。」
  (注:どっちやねんw)
司会:
「英語でもよろしいですか?」
ディマシュ:
「もちろん! 問題ありません。」

司会:
「実際、ディマシュは私たち中国のオーディエンスや中国のファンにとって重要な方です。
 私たちはいままでたくさんのスターを見て来ました。彼らはインスタグラムや映画からコンテンツを取得し、国内のSNSプラットフォームに直接移動させます。
 しかし、ディマシュは中国のオーディエンスのために特別な何かを書くことに全力を注いでいらっしゃいます。
(ディマシュを見ながら)そして、あなたのすべての Weibo(微博) の投稿はとてもユニークな「dears」で始まっていますね。
 この無錫には2回いらっしゃったとのことですが、中国のファンに対して何か言いたいことがありますか? 今、どんなお気持ちですか?」
ディマシュ;
「まずはじめに、僕がここにいられることを、皆さんにありがとうと言わなければなりません、
  皆さん、アッサラーム。
 できれば、カザフ語で質問にお答えしたいと思います。
 この機会に僕の国の言葉を皆さんにご紹介したいのです。」

司会:
「(観客に)皆さん、同時通訳の装置を着用することが出来ますよ。」

ディマシュ:
「皆さん、本当にありがとうございます。
 僕にとって、このような大きな国際フォーラムに参加できることは大きな幸せです。
 僕が中国でクリエイティブな仕事を始めてからほぼ7年が経ちました。
 時間が経つのは信じられないほど早いですね。
 長年にわたり、多くの素晴らしい出来事や瞬間が起こりました。
 ファンの皆さんの注目と敬意、誠実さ、そして僕に与えてくださる愛に、僕が感謝を忘れることはありません。
 7年前、歌手コンテスト(『Singer2017』)によってファンの運動が開始され、世界中に僕のファンのコミュニティが形成された瞬間は、今でも驚嘆に値しますし、尊敬しています。
 彼らとの温かい挨拶や出会いは、僕にとって永遠の思い出です。
 僕の気持ちや印象は7年前と変わらず強くて真摯で、常にファンに対して深い感謝の気持ちを表現するよう努めたいと思っています。

(「6オクターブ」と家族について)

司会:
「ディマシュの、特に息を呑むような驚くべき点のひとつは、彼の声域が非常に広いことです
 皆さんは、彼の声のレンジが6オクターブもあると言われているのをご存知かもしれませんね。
 6オクターブですよ、凄いですね!
 どうやってそうなったのですか?
 先天的なものなのでしょうか、それとも後天的なものですか?」
ディマシュ:
「ありがとうございます。
 もちろんまずは、ボーカル・コーチ、そして僕の両親と家族に感謝したいと思います。
 15才になる以前から、僕はこういう瞬間に到達するため、ボーカルスキルを向上させるための努力をいつもしてきました。
 皆さんは、僕の歌唱力やボーカルレンジが素晴らしいとおっしゃってくださいます。
 僕が思うに、最も重要なことは、本当に心から歌うこと、自分の気持ちをオーディエンスに見せることです。
 そして、僕のボーカル・コーチのマラト・オルジャバイウリ・アイティモフ(Marat Aitimov)先生にはとても感謝しています。
 それから、家族にはもう一度感謝したいですね。
 僕が5才の時、僕の祖母が毎日僕を音楽学校に連れて行ってくれて、その時彼女は膝に問題があったのですが、それでも彼女はそうしてくれました。
 僕の祖母、祖父、両親、彼らのおかげで、僕は、ほんのちょっっっとだけ有名になれました(笑) 
 だから彼らには本当に感謝しています。」
司会:
「ほんのちょっとだけ有名って、あなたのどのYouTube動画も2千5百万回再生されていますからねえ、ディマシュは本当に謙虚な人ですね。
 彼は先ほどお話ししてくれたように、5才の時、祖母に歌の練習に連れて行ってもらったことを、とても感動的に思い出してくれました。
 ですからそれが、彼の声とレンジの理由なのでしょう。
 それは本当に注目に値します。」 

(技術の発展ついて)

司会:
「では、最後にディマシュに質問します。
 現在、AIの「ものまね歌手」と呼ばれる現象があります。
 技術の発展によって、人の声やレンジ、音色を一定のレベルに到達させることが出来るというものです。他人の曲をコピーするのです。
 歌手によってはきっぱりとこう言うでしょう、
“うわあー、自分たちは将来、間違いなくAIのフェイク・ボーカル歌手に取って代わられるんだ“
 あなたはそのような懸念を持っていらっしゃいますか?
ディマシュ:
(話す前に、頭を何度も横にふって)
「そんなことを言う歌手もいらっしゃるのですか……。
 もちろん、21世紀に入り、さまざまな分野で科学技術の大きな進歩が見られるのは喜ばしいことです。
 僕は一般人として、皆さんと同じように、新しい科学の発見を楽しみにしています。
 ただし、最も重要なことは、各種の科学プロジェクトの実施については、100%、科学者の管理下に置かれることです。
 AIは、僕が予想するに……
 もちろん、僕はこの分野の専門家ではありませんが、AIの発展に関しては、懸念していることがあるのです。
 それは何かと問われれば、それは僕たちが人間であるということであって、全能の神は科学者を含めてすべての人間を “間違いを犯す可能性がある” ものとして創造されたからです。
 だからこそ、全ての科学的プロジェクトが人類に害を及ぼさないよう、徹底的かつ多面的な管理のもとにあるべきだと僕は考えています。」

(AIについて)

ディマシュ:
「それから僕は、現在または将来、AIが歌手という職業にとって代わることができるかについても、懐疑的です。
 確かに、AIは発声や技術的な面で歌手の声を正確に再現することはできますが、本物のアーティストでさえ実現するのが難しいような、パフォーマンスでの感情の豊かさを完全に伝えることはできないと思います。
 歌手は、自分の心と魂の一部をオーディエンスに与えることで、そのパフォーマンスを価値のある唯一無二のものにします。
 芸術、特に音楽となると、感情、気持ち、内面的な深い衝撃の伝達が必要とされますが、残念ながら人工知能は魂と心を欠いているため、感情的にオーディエンスを魅了するラブソングは歌えないでしょう。
 その結果、人工知能は芸術作品を完璧に修正することは出来ても、聴き手に感情や情動を伝える能力においては、本物の歌手の芸術に取って代わることはできません。」
司会:
「おお、素晴らしいことを言って下さいました。
 AIの "ものまね” には心がないため、感情がありません、と。
 最も重要なことは、音楽の技術的なスキルではなく、心と感情をこめて歌を歌うことですね。」

*******

 以上が、「World Youth Talk」でのディマシュの発言内容でした。



【『Meet the CCTV』インタビューの日本語訳】

 こちらのインタビューについても、翻訳するために2つの投稿を使いました。
 こちらも、のYouTube動画の翻訳はかなり簡略化されているようなので、のロシア語起こし→英語翻訳も参考にしています。

YouTub動画:『迪玛希Dimash as a guest on 'Meet the CCTV'/China International Intelligent Communication Forum2023#SUB』
by Daididau Dimash  2023/09/13投稿


dimash_dears_downunderのIGより
「2023年国際インテリジェントコミュニケーションフォーラムでのディマシュのインタビューのための翻訳」
・投稿文と返信欄に3つに分けて英語翻訳があります。
 投稿者は、@sholpantabaeva によるカザフスタン語からロシア語の翻訳を経て、英語翻訳(Google の協力を得て)にしています。

 

**********

(インタビュー開始)

司会:
「こんにちは。『Meet the CCTV』へようこそ。
 私はCCTVネットワークの司会のLi Geng(李庚、りこう)です。
 今回のエピソードには、特別ゲストとして、有名なカザフスタンの歌手、ディマシュが登場します。ようこそ。」
(ディマシュ、一礼する)
司会:
「無錫への訪問は、初めてですか?」
ディマシュ:
「僕の記憶によれば、これまで何度も来ています。2018年と2019年です。」
司会:
「今回、無錫にいらっしゃることに何か特別な思いはおありですか?」
ディマシュ:
「中国を訪れるたびに、特別な気持ちになります。
 なぜなら、僕がどこの都市に行っても、リスナーや友達が、常に心からの温かさとおもてなしで僕を包んでくれるので、とても親近感が湧いてくるのです。
 無錫は親切な街ですし、僕のファンがたくさんいる都市の一つだと思っています。
 昨日は、空港で彼らの熱意をひしひしと感じました。」

 (それは、これのことかな?)
dear_4yleenのIGより 9月8日 「上海の空港で」
・男の子のファンが空港まで迎えに来てディマシュに話しかけるというのは、結構珍しいです。


(人は間違いを犯すもの)

司会:
「中国国際IICフォーラム2023へようこそ。
 あなたは、世界の青少年のために実施された円卓会議に参加されました。  それについてどのような考えや感想を持っていますか?」
ディマシュ:
「とても強い印象を持ちました。
 科学技術には少し興味があります。
 もちろん、人工知能(AI)の開発がどのような結果をもたらすかを予測するのは、今は難しいですね。
 AIの作成者とそのプロセスは、最初の段階から管理されなければならないと思います。
 これまで人々は、この発明の良い点と、それがもたらす可能性だけを聞かされてきました。
 しかし、AIは人間によって作られ、その人間は間違いを犯すものだという理由で、物事は違った結果になるかもしれません。
 だからこそ、国家レベルでの管理が必要だと思います。」

(音楽制作とAI)

司会者:
「それでは、あなたはこれまでにAIに出会ったことはありますか?
 あるいはそれは、音楽を制作しているときかもしれませんが?」
ディマシュ:
「今のところ、曲を書く時、僕はまだAIに遭遇したことがありません。
 それがAIであるかどうかがわかりませんが……。
 ただ、トラックのレコーディング、さまざまなコンピュータープログラム、アプリケーション、それらを数に入れなければ……ですが。
 僕はまだAIと仕事をする機会はありませんが、将来的には試してみる必要がありそうですね。」

(注・トラックとは:
音楽を録音する時、ボーカルや楽器などの複数の音源を録音用機器(MTR)の複数のチャンネルに別々に録音します。このチャンネルを「トラック」と呼びます。競技場のトラックを走るひとりの走者をひとつの楽器などの音と考え、ひとつの音がエンドまで走る、そういうトラックを何個も重ねて、音という走者を何人も同時に走らせると音楽になる、そういう感じ)

(AIが出来ることと出来ないこと)

司会:
「AIは音楽制作を助けてくれると思いますか?
 あなたに少し違ったインスピレーションをもたらしますか?」
ディマシュ:
「AIが作曲プロセスを容易にする可能性はあります。
 音楽のアレンジ、いくつかの技術的問題の解決。
 フォーラムで、僕は良い質問を受けました。
 “AIは歌手の代わりになることができますか?”
 AIはおそらく次のことを行うことができるでしょう。
 歌手の能力を技術的に再現することはできます。コンピューターは完璧な精度で歌手の能力をさらに向上させることができます。
 ですが、生きている人間の感情や魂を、リスナーの心に伝えることはできないでしょう。
 将来的には、そのような発明はリスナーに何らかの困難をもたらす可能性があります。
 すでに現在、市場にはコンピューターを使用して作成された録音物があふれています。
 歌うことが苦手なさまざまな職業の人々が、コンピューターを使用して歌の録音を作成し、インターネットに投稿しています。
 ここに、AIによって作成されたトラックまでもが市場に出回るようになったら、リスナーはどこまでが生歌で、どこからが生歌でないかを理解し、区別することはさらに難しくなるでしょう。」

(漢詩を復唱)

司会:
「なるほど……。そういえば、思い出しました。
 ネットワーク上には、次のような話題に関するメッセージがたくさんあります。
『ディマシュにはいつ会えるの?』
『ディマシュにまた会うのを楽しみにしています』
 それで、あなたは彼らに何と答えますか?」
ディマシュ:
「この機会を利用して、リスナーの皆さんの温かい歓迎と期待に、改めて感謝したいと思います。
 もちろん、皆さんの期待を裏切らないように、中国でも他の国でもリスナーにお会いできる機会を見つけようと努力しています。
 彼らのサポートのおかげで、僕は今あなたと一緒にここに座っていられるのです……そのサポートに対して、ファンに感謝したいと思います。」
司会:
「古代中国の詩があります。
 “海内存知己,天涯若比隣”

(注:中国の詩人「王勃(おうぼつ)」の漢詩『杜少府任に蜀州に之くを送る』の一節)
(海内(かいだい)知己(ちき)を存(ぞん)せば、天涯(てんがい)も比隣(ひりん)の若(ごと)し。)
(意味:広い世のなかに理解してくれる人がいれば、地の果て同士でも隣にいるようだ。)

司会:
「この詩を一緒に暗唱してもらえませんか?」
ディマシュ:
「もちろん!」
(ディマシュは、司会の後について詩の一節を繰り返します)
司会:
「非常に素晴らしくおっしゃって下さいました。
 そこで、このAIの時代に、この知的コミュニケーションの時代において、ディマシュさんは中国のすべてのファンに、あなたの故郷についてどのようにお話しされますか?」

(カザフスタン紹介)

ディマシュ:
「我が国カザフスタンは、領土の大きさでは、世界第9位にランクされています。
 この国は大きくて繁栄している国であり、その土地の奥深くにはメンデレーエフ周期表の有用な元素がすべて揃っています。
 我々は、前進している豊かな国です。
 僕たちは大きな魂を持った、とても親切な国民なのです。
 カザフスタン人だけでなく、多くの国籍の人が住んでいます。
 そして、国籍が違っても、僕たちは皆、一つの民族として生きています。
 僕たちは皆、平和と調和の中で暮らしています。」

(国家のアイデンティティ)

司会:
「2023年の中国IICフォーラムのテーマは『新たな旅「知恵」に限界はない』(新征程“智”無界)でした。
 これら6つの単語についての、あなたのご理解を話していただけますか?」
ディマシュ:
「世界は現在、グローバリゼーションの過程にあります。
 これ(人工知能の発展)は、このプロセスにさらなる息吹を与える大きなプロジェクトです。
 しかしグローバリゼーションの過程で、僕が心配している側面が一つあります。
 それは、国家のアイデンティティを失ってはならない、ということです。
 そして、全ての国家がこのことについて話し合い、注意を払うべきです。
 人工知能はグローバリゼーションを加速させ、促進させるでしょう。
 そして、誰もがこのことについて考える必要があります。」

(フォーラムのキーワード)

司会:
「この中国IICフォーラムを表すキーワードを使うとしたら、どの言葉を選びますか?」
ディマシュ:
「イノベーションです」
司会:
「ほう、ではカザフ語で『イノベーション』はどう言うのですか?」
ディマシュ:
「優しさ、です」

(注:ここではディマシュが「イノベーション」という単語をカザフ語で言っているらしいのですが、カザフ語→ロシア語→英語の翻訳では「優しさ」と翻訳されていました。「優しさ」をカザフ語に直すと「Жақсылық」で、発音は「Jaqsılıq」、うーんちょっと違う。耳で聞くと「ジャガシュンナカ」のように聞こえます)

(AIと歌の将来)

司会:
「直前のゲストは、中国工程院院士の唐建宗教授でしたが……ディマシュ、彼はあなたに質問をしました。
 将来、AIが音楽と組み合わされると、どんな火花が散るのでしょうか?
 もしかしたら、カザフスタンの歌は中国語で歌われることになるのでしょうか?」
ディマシュ:
「何が起こるかは、正確には分かりません。
 ですが、僕の意見では、カザフスタンの歌はカザフスタン語で歌われるべきです。
 しかしプロモーションのために、より多くのリスナーが理解できるように、曲の断片を英語または中国語に翻訳する価値がある可能性は、あると思います。」
司会:
「私たちが音楽を聴くとき、メロディだけでなく、そのメロディの中に含まれる感情にも耳を傾けています。
 そして、あなたの音楽に境界線がないことを願っています。
 私の願いは、あなたが私たち皆の大好きな曲を、さらにたくさん作ってくれることです。」

**********

(以上が『Meet the CCTV』のインタビューでした)

この「図書室男子」には、ハシゴは必要なさそうです


【まとめというか個人的感想】

 なんかもう、めっちゃまとも。
 前回のインドはムンバイの映画祭でもそうでしたが、今時珍しいぐらい、すんごいまともなことを言っています。
 ディマシュが実際にしゃべっている様子は、時々「ええと……」と言い淀んでいますが、おそらく、彼の思考法方法が「映像の連なり」または「ビデオ」が頭の中で上映されるタイプで、それを文章に翻訳してからしゃべっているのではないかと思います。
 それをこのように文字起こししてみると、まるで立て板に水のようにしゃべっているように感じますね。
 この「立て板に水」感が、2本目のインタビューのセットになっていた「図書室」ぽいというか、そこからの妄想の「図書室男子」っぽいというか、双子座水星のディマシュらしいというか。
 しかもいつもだいたい同じことしか言わないってのは、双子座に反して、めちゃめちゃ頑固……。

(ディマシュの「顔!」について)

 このインタビュー2本は、べつに訳して載せる必要もなかったのですが、なにせディマシュの顔が!
 どの写真も、顔が!!!
 美しくてねえ(笑)
 なので、自分用のアーカイブです。
 中国のスタイリストさんかメイクさんの腕がまた、凄くてねえ。
『Meet the CCTV』の単独インタビューでは、彼の左頬のホクロが微塵も見えませんからねえ(笑)
 特に好きなのは、最初あたりに載せた「図書室男子」の一連の写真とか、この写真とか。

この写真では、ホクロがちゃんと見えてますね

 しかも、どの写真もただ可愛いだけでなく、そこはかとなく「カッコいい……」という感じが漂っているところが、ナイスです。

(時々日本人に見えるディマシュ)

 ディマシュは時々、日本人の男の子に見えます。
 特に最近、そう見えることが多くなりました。
 カザフスタン人自体が、日本人のように見える人が多いです、現在のトカエフ大統領とかも。

 実は、紀元前3世紀の日本に渡来したと言われる「徐福と秦(はた)氏」が、中央アジア、それもカザフスタンあたりの出身で、彼らのルーツは「中央アジアの弓月国(ゆづきのくに)」ではないかと言われているようです。
 地理的にはカザフスタンの東南に位置するアルマトイ市のさらに東、中国との国境近くに、この弓月国の「弓月城」があるようです。
 この時の渡来人の人数は、当時の日本の人口の1%にも達していたといい、出雲と筑紫に上陸した彼らは関西圏の日本人に「渡来人由来」のゲノム成分を残しているのではないかという話です。

 真偽はわかりませんが、ディマシュの振る舞いが、総じて、中国でもロシアでもアラブでもなく「日本人」っぽいなと感じることが多いのは、意外と血が近いからなのかな?とか思ったりします。
 ディマシュが日本人に近いのではなく、逆です、私たち日本人がディマシュとカザフスタン人に近いのかもしれないわけです。
 特にディマシュが2本目のインタビューで語った「カザフスタン紹介」の箇所で、彼がカザフスタン人について話している時に彼の頭に浮かんでいるであろう彼の国の人々の性質が、そのまま、海外から称賛される日本人の「良い性質」と非常に近いと感じます。

 まあ、これも妄想みたいなもんですけどね。
 でもそんな儚い妄想も、この世に生きる糧になったりするわけですよ。

(青いスーツの謎)

見たことあるけど、それとは違うスーツだそうです

 で、フォトセッションのこの、青いスーツ。
 一目見て「Singer2017」第6期の『アダージョ』を歌うディマシュを思い出しますよね。
 そしてこの連想が、実はその後のディマシュの舞台のヒントになっていたのでした。
(もうマジで驚きましたからもう……)


(終了)

 

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