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父の体験記 その11 第十話 小綬鶏(こじゅけい)の雛は危険を察したら落ち葉を足で掴んで逆さになる
初めに小綬鶏について。
鶉鶏目(じゅんけいもく)キジ科の鳥Bambusicola thoracicaチャボ程の大きさ 形はうずらに似ている。
日本へは1919年から1920年にかけて原産地の中国南部から輸入された。
頭部と背は褐色腹は黄褐色 胸 ひたいくびは灰色。
のどくびの横は赤栗色 オスは脚に けずめが有る。肉極めて美味。繁殖力旺盛。
鳴き声はよく知られているのがチョトコイ チョトコイと言う感じであります。聞き様によってはワン・ッウ・スリーとも聞こえる
どちらかと言えば鶏と一緒で飛ぶのが苦手で地面を歩行する事が多い。
飛ぶことは飛ぶのだが体の割には羽根が小さくて体が重そうで低空を飛びます。あまり遠くへ飛べません。
雛鳥の鳴き声は鶏(にわとり)と同じ様にピヨピヨと鳴きます。
又親鳥も子育ての時はクックッと鳴き鶏とほぼ同じ様な鳴き声です。
鶏も鶉鶏目です。
時季はお盆やすみの時でした。
家族連れで生駒市・高山町に出掛けた時の事です。
里山地帯でして小鳥は数多くの種類が居ます。
私が家の外へ出ました所すぐ近くで小綬鶏の親子がピヨピヨクックッと戯(たわむ)れている所でした。
そこを覗(のぞ)きに行った所、親鳥は飛んで逃げましたが雛鳥はすぐ横の笹(ささ)藪(やぶ)に逃げ込みました。
捕まえて育てようと思い笹藪を捜しましたがそこら辺りには見当たりません。
一時は捜すのを諦(あきら)めかけましたが絶対この笹(ささ)藪(やぶ)から外には逃げていないと確信が有ったので再び今度は虱(しらみ)つぶしに捜しました所なんとびっくり雛鳥の爪が見えました。
それは笹の落ち葉を足で掴んで体を逆さにして完璧(かんぺき)に体を隠していました。
びっくりしたと言うより感心しました。
頭隠して尻隠さずの諺(ことわざ) がありますが
それはこの雛鳥には当てはまらない賢い雛鳥だと重ねかさね感心しました。
そこには三羽居ましたが三羽とも同じ様にしていました。
若しこれが笹の葉でなく木の葉で有れば雛鳥の足では葉っぱが大きすぎて掴む事はできませんので予(あらかじ)めいざと言う時には笹の葉のある場所を用意していたのだとすれば相当に賢い鳥だと思いました。
世界広しと雖(いえど)もこの様な貴重な体験をした人は少ないのではなかろうかと思いました。
出来れば一度野鳥の会の人に質問してみたいと思っております。