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父の体験記 その12 第十一話 百舌鳥の幼鳥は捕まえると噛みつく
百舌 鶏鵙とも書く燕雀目(えんじゃくもく)モズ科の鳥。Lanius bucephalus
ヒバリ大で尾が長く雄の頭部は栗色で目を通る黒斑があり背・腰は灰褐色。下面は中央白色他は赤褐色雌の下面には横斑が多い。
冬は南に渡る事が有る。
雌雄異色で雄は頭頂 赤褐色背以下オリーブ色 翼は黒く顕著な一白斑がある。雌は腹面の波状の横しまが顕著。
小型の猛禽類(もうきんるい)とでも言いましょうか、性質荒く主に昆虫や蛙(かえる)蜘蛛(くも)蜥蜴(とかげ)、蝙蝠(こうもり)、川魚などをを捕食しますが
小鳥も捕食します。
また昆虫などを木の枝に串刺しにして冬場の保存食にする賢い鳥です。(百舌鳥の早贄(はやにえ))
名前が百舌鳥と言う様に百通り位の鳴き真似をする事から来ていると思います。
大阪府の鳥でして「もずやぁん」と言うキャラクターもいます。私も子供のころにメジロをこの百舌鳥に食べられました。
それも籠の中のメジロを狙って 頭を取って脳ミソを食べると聞いています。
百舌鳥の巣はからたち(枸橘)(枳穀)梅さくら カシワ竹などの木に作ります。
からたちの木は枝が棘だらけで大きな猛禽類の鷹(たか)とか鷲(わし)等は巣の中に入る事は出来ません。
雛を守るためトゲトゲの真ん中に巣を作る頭の良い賢い鳥です。
私が小学生の頃でした。
私は九州熊本の農村地帯に生まれ育ち山あり川ありの里山地帯でよく小鳥の雛を捕らえて育てたものです。
主に雲雀(ひばり)や頬白(ほおじろ)(燕雀目・雀類)等でした。
或る時田んぼの傍を歩いていると百舌鳥の親子が戯れている所に出合いました。
雛鳥も巣立ちしたばかりであまりよく飛べませんのですぐ捕まえる事が出来ました。
捕まえた所嘴(くちばし)で攻撃して盛んに噛みついてきました。
流石(さすが) 猛禽類(もうきんるい)?の子供だと感心しました。
小鳥で噛(か)みつく鳥は見た事も聞いた事もありません。
先に述べたカワセミの死んだふりをすることとは全くの逆であって また小綬鶏も同様に大自然の中で生き抜くための最大の知恵だとつくずく感じました。
百舌鳥の雛を育てる気は無くその場で放して帰りました。
いずれも大変貴重な体験だと思っております。