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ライター講座第4回:インタビュー原稿の書き方(2) 推測させる文章はモヤっとする

第3回の「インタビュー原稿の書き方(1)」の講義の後、課題として実際にインタビュー実施と原稿提出が課せられました。9月9日に開催された第4回では、講師の江角悠子さんによる原稿添削や前回カバーされなかったインタビュー原稿の執筆後の戻しについて、参加者同士のフィードバックからの気づきなど、グループ講座ならではのありがたみを強く感じた回でした。

前回第3回の講座レポートはこちら

(1) 初めてインタビュー原稿を執筆してみて感じたこと

江角さんとのインタビュー原稿執筆にあたっての前提として決められていたのは、インタビュー時間は45分、文字数1200字、テーマは自由、この3点だけ。

テーマを考えるにあたってまず取り組んだのが、自分が書きたいことを考えるのではなく、まずは、お相手の江角さんについて知ること。幸いにも、ご本人のブログやインスタ、note、取材を受けた動画など、公開されている資料はたくさんありました。

その中から気になったのが、「ライターになって幸せになる」という講座のゴール。江角さんがどのように「幸せ」を手に入れたのか、その道筋を伝えることで読者に気づきを与えたい、これをゴールにしようと、10個ほど質問を準備してインタビュー当日にのぞみました。

・インタビューについて

前々回の講座で実施したインタビューワークから学んだのは、相手の話が途切れたタイミングですぐにこちらからの話を始めないこと。答えが聞き出せた、と思ってもそこは会話の流れ。もしかしたら、もう少し何かを話したかったかもしれない、と感じた瞬間があったので、今回のインタビューでは極力、ひと呼吸おくことを意識してみました。
すると、ビンゴ!
少し違う言い回しで説明してもらえたり、別の角度からの気づきを話していただけたり、収穫はありました。やった!

ただ、何せ初めてのインタビュー。振り返ってみると、準備しておいた質問リストをこなすことに気がいってしまい、江角さんの口から出た言葉をもう少し深堀りすればよかった、と後からメモを見返しながら気づきました。

・原稿作成

反省点はたくさんあります。
・画像を入れなかったこと
・インタビュー相手のプロフィールを入れ忘れていたこと
・江角さんの話した言葉そのままで書いてしまったこと
・1200字という文字数にこだわりすぎたこと
・参考にしたいインタビュー原稿の分析が不足していた

今回は、質問とそれに対する回答という形式で書きましたが、実際の所、1200字という文字数で質疑応答の形式で書いてみると、伝えたいことをかなり絞らないといけない、そんな状況になりました。

(2) お店の紹介文(150字程度)を添削してみようワーク

人が書いた文章だと、客観的に見ることができるんですよね。
「お店紹介」の趣旨に合わない箇所を見つけたり、ぼんやりして何が言いたいのか伝わらないとか、筆者目線での当たり前が説明されていない、とか。
字面を追っても、頭で考えなければならない、状況を想像したり、推測しなければならない文章はモヤっとします。読んでいて疲れるので、おそらく、Webメディアだったらそこで離脱してしまう人もいるでしょう。

日常生活でも、実際に人が書いた文章を読んで、感じる場面はあると思います。
例えば、私の場合、結構な数(数えたことないのでぼんやりしたままにしておきます、100まではいきませんが)のメルマガを購読しています。何を言いたいのかわからない、そこまで書いておいて、後一歩、だから「あなた」は何が言いたいの?何か物足りない読後感など、人が書いた文章だと、そこかしこに改善点を発見できるのです、というか、見つける視点を持って読むのが楽しいというか、発見した瞬間がうれしいというか。

人のことは外からの視点で見ることができますが、自分のこととなると難しい!
読者をモヤっとさせない、最後まで読んでもらえるような書き手になりたいものです。

(3) 商業ライターにとって覚えておきたい2つの大切なこと

・「第三者の視点」を持つ

この、第三者の視点、これが難しいから、編集者がいるとのお話。

・朱入れは否定ではなく提案

読者に届けるために、よりわかりやすく言いたいことを伝える、そのために朱入れがある、とのお話。そしてポイントは3つ。これは実際に江角さんが以前感じてしまっていたことだそう。

・原稿を自分の作品だと思わないこと(商業ライターは作家とは違う)
・人格否定された訳ではない
・筆者が書きたいことを書くのではない

赤、イコール、間違い、というのは単純に子どもの頃からの思い込みにすぎません。ライターにとっての「朱」ほどありがたいものはない。江角さんの「読者に伝わればダサくてもいい」とのメッセージにちょっと安心しました。

(4) 原稿の見直しとフィードバック

参加者同士でのフィードバック。自分が書いてみたからこその苦労や、こういうやり方もあったんだ、など、気づきの多い時間となりました。
わかりやすい、理路整然などなんとも歯がゆい言葉をいただきましたが、実際のところ、大きな課題がひとつ。

インタビュー相手の言葉をそのまま使うと、悪い印象を与えてしまうことがあるので、ていねいに、マイルドに言葉を補うこと

たしかに、実際にインタビューしている間の会話は口語で、和やかな雰囲気でした。がしかし、読者はその場におらず、書いてあることが全て。
あらためて自分が書いたものを見直してみると、相手の悪い印象を植え付けてしまうような書き方になっていました。
江角さん、そんな原稿を本人に添削させてしまって本当にすみませんでした。大変失礼いたしました。

(5) ライターになる!と決めたら取り組みたい3つのこと


・実績紹介

書いた記事は立派な「実績」になります。さらに発信することでそれを見た人から次の依頼が来る場合も。江角さんの経験談、何気なく書いてみた記事から仕事の依頼が来たとのこと。いつか自分もこうなりたいものです。

・発信を続けよう

そのためには、知ってもらうためには、誰かの目にとまるためには、発信を続けることが大前提。
常にネタはストック、空き時間にメモ、発信を毎日の習慣にすること。江角さんはアプリ「SLPRO X」を使用しているそうです。

・ライターとしてどうなりたいか?

前回から引き続き、自己分析ノートで「なりたい自分」の言語化、「なりたい自分」になるために今できることを考えてみる。これは継続中。
そして、屋号は?肩書きは?ビジネスネームは?
なんだか、ライターっぽくなってきましたね。

最後に

まずは、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
モヤっとを感じても、辛抱強くここまで読んでいただいた方には感謝しかありません。

今回のいちばんの気づきは、参加者の方の原稿を見て、企画を提出したい媒体をすでに絞った状態で原稿を執筆していたことでした。ある意味、軽い衝撃を覚えました。

自分は今回はテーマを決めて原稿を仕上げて提出するだけ。
書きたい媒体、興味のある媒体は何かを実際に探してみるなどの具体的な行動は起こしてこなかった。
ライターという仕事に就いて、自分の方向性を考えずに、ただ「書く」ことだけにフォーカスする、そんなぬるま湯につかって歩みを止めていました。
いい刺激をもらえた、これもグループ講座ならでは、ですね。

媒体探しに関して、これを機会に2~3つ候補が浮上しました。これも自分と向き合ってきた時間と、いい意味で人と比較してきた時間のおかげです。人と比べて自分がどうのこうのいい悪いではなく、私にとってそれは興味あるものなのかどうか、その人の夢が私の夢にすりかわっていないか、自分の声を素直に聞く習慣、本当に?を常に問い続けることで、だんだんと自分というものがクリアになってきているように感じました。

「赤」がいっぱいの原稿戻しを参考に、実際に企画として提出できるよう、そして、「提出しました」とお伝えできるよう、取り組んでいきます!




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