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2本目:妊娠の喜び
1999年、11月下旬
産婦人科クリニック勤務中、テストパックで陽性だった。
とてつもない喜びが全身を走った。
「私、妊娠できたんだ」
めっちゃ飛び跳ねるように身体が弾んだ。
嬉しい。嬉しい。嬉しさを噛みしめながら仕事をした。
本当にただただ「私が妊娠できる身体だったんだ」「妊娠できたんだ」
それだけが嬉しかった。
母親になるとか、結婚とか、出産とか、子育てとか、
そういうことを考えたり感じたりするのはまだまだ先のこと。
夜勤が明けて、診察をしてもらって、心拍も見えて妊娠確定。。。だったと思う。そのあと出血をしたり産むか産まないなどの迷いが出たりしたけど
出産することにした。
ここから、お腹に触れて、お腹に話しかけて、お腹と味わうことをしたり、
お腹の子との対話が始まった。
毎日毎日嬉しかった。
生きる希望を持つことが出来た。
そして、何より信頼できる対象、信じられる対象が子供だった。
それは、この上ない喜びだった。
お腹に宿った命が喜びのすべてだった。
喜びで生きていた。