STORY OF 江口の戦いについて③
五話目
当初、調べた時には三好実休も参加していたと仮定して、描いていたのですが、ちょうど調べながらだったため、「之虎(実休)の参戦は考えにくい」という文献を読み、途中で修正するのをどうやってするか悩みどころでした。
(この時、実際に真ん中に実休を描いてしまっているため、ペン入れした後に、線だけ消すかどうか悩んだんだ)…漫画のトライアンドエラーです。
なので、「之虎が実は裏で、表立って動けない」なぜなら氏之(※細川持隆)の手前である上(氏之が、細川晴元と従弟である)、表立ってある意味、細川晴元の重臣である三好政長(宗三)に敵対したという事は、それに氏之が表立って、長慶を支援したとなると、同盟を組んだ細川氏綱を容認することに捉えられなくもないかな?ということから、之虎から指示を出したという部分は完全に創作ですが、そのまま物語の脚色を選びました。
その後、文献や論文などを拝見させていただくうちに、十河一存は細川氏綱側として参戦したという可能性があると「しまった、書き直したい」という欲求がありましたが、そのうち「Re:Story of 江口の戦い」でも描きます。ええ。
六話目
榎並城の包囲をしたまま、年を越した場合、いったい一存はどのあたりにいる可能性があるか?という点を解決するために、論文を参考にしながら、考え出した可能性は柴島付近(柴島)安威川方向、淀川方向の北と東側ではないか?と予測しました。この時に伊丹親興(伊丹城)が晴元・政長側だったはずなので、西北の方にも気を遣わなければならなくなったということと、猪名川方面からしか入れなくなっている可能性(山城側から摂津に入れない)を取り、おおよそ、あのあたりで…と最初考えてこの漫画を描いていました。
が、五話でも言った通り「氏綱側で一存が参戦」という箇所に付随して、色々とご教示いただいた論文で「十河一存は最初、細川晴元に領地の保障を得て、参戦しなさいと言われていた場合、なんか状況変わるぞ?」ということが判明。
(本当に十河一存ちゃんに悩まされる)
そのあたりを、色々書き分ける前に、一旦今回は「一存がウロウロしてたってことで」に終わらせましたが、本当は、めっちゃ描き直したい。
やっぱり…あれですよね。色々わかると色々書き直ししたい漫画って、出ますよねー、書き直したい欲。
なんだったら、三好長逸をなんかこう活躍させたい(芥川孫十郎と一緒に)