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補正下着の女たちへ

補正下着をつけてる女性の
トイレがとにかく長い。


駅のトイレに入った友人も、
7,8分経ってようやく出てきたと思ったら
「ふぅ~」と息をもらした。


「一体何してたの?」


口には出さなかったが、
私の目がそう言っていたのだろう、
彼女がすぐさまこう答えた。


「だってね、ガードル履くときは、
膝のお肉をこうやってお尻までもってこないといけないでしょ、汗かいちゃった」


膝の肉をお尻に?


聞けば、
皮膚は全て繋がっているので、
お尻から垂れてきた
膝上に溜まった脂肪を
徐々に上に押し上げ、
上手くガードルに収めるんだとか。


そして、脂肪に
「あなたの本来の位置はここなんですよ~」
って親切に教えてあげるらしい。


形状記憶させるんだと。


理屈はわかる。


確かに、
重力に逆らえなくなったバストも、
背中やウエストの後方から
えぐり上げるようにブラジャーに収めれば
2カップくらいは当たり前に大きくなる。


裸になっても、
これだけ谷間があったらいいのにと
女性なら誰でも思うはずだ。



ゴムのゆるゆるパンツや、
だぼだぼのトップスばかりを着ていると、
それに合わせて、身体のラインも
ゆるゆるになってくる


クビれも曖昧になり、
どこがウエストかわかんない。


なりたいように自由に
ボディメイクしてくれる補正下着や、
身体にぴったりフィットした服を着ていれば
それだけで、脂肪細胞たちがシャキっと
引き締まるようだ。



カラダに合わせて服や下着を選ぶのではない。
服や下着にカラダを合わせていくのだ。





でも、忘れないで欲しい。

脂肪の下には筋肉があるということを。


筋肉が衰え緩んでしまえば、
脂肪を道連れにいくらでも垂れ下がる。

いくらウン万円の補正下着でも
筋肉までは操れないのだ。

土台が崩れているのに、
外側の脂肪を
本来の位置に連れてこようなんて、
まるで土砂崩れにあった土地に
そのまま家を建てるようなものだ。


筋トレ女子たちが、
ほとんど補正下着をつけていないのは、
どんなに優れた補正下着よりも、
どうやったって、
天然の筋肉ガードルには
敵わないからである。



だけどね、
運動嫌いだし
時間ないし…



そうやって
いつも話は振り出しに戻るのだ。



Yoko 


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