不枠 遊

現役の39歳です。島根県松江市出身。だったら良いなと思って生きている岡山県出身。創作、小説、独り言ナドナドを書いていきたいなと思っています。よろしくお願いします。

不枠 遊

現役の39歳です。島根県松江市出身。だったら良いなと思って生きている岡山県出身。創作、小説、独り言ナドナドを書いていきたいなと思っています。よろしくお願いします。

マガジン

  • バベる

  • ひとりごと

    そのままですね。思い付き。ひとりごとです。

  • Word

    ファンタジー?みたいな小説です。

  • 聞いた話

    短めの少しホラー?みたいな話です

最近の記事

バベる 新屋喜奈の場合 ⑤

待ち合わせの場所まで歩いているとポツポツと雨が降り始めて来た。街に灯り始めた灯りが雨をよりくっきりとわたしに見せてくれる。 傘が必要という程は降っていない。天気予報っていうのはあてになるんだかならないんだか。今日は曇りって予報だったのに。 今日の予定にしたって全く乗り気なワケではないもの。仕方ない。そう。仕方ない事なんだよ。 生きていたら当然だけど生きていかなきゃいけない。 それは食べる事だったり欲しいモノを買う事だったり雨をしのげる家を持つ事だったり。 学生のあたしにはこう

    • 雑談 2

      ガチャピンっていますよね。相方のムックっていますよね。 ガチャピンは着ぐるみ感あるのにムックって手が異様な程に人間が白い手袋をした状態なんですよね。 あれはガチャピンが異質なのかムックがハブられてるのか。  ポンキッキにはPちゃんというキャラクターもいますね。アイツも着ぐるみ感溢れるルックスなんですよね。 何故?なぜムックだけ。前世の行いのせいで「どう見ても着ぐるみなのに手だけは修正してもらえない業」みたいなのを背負ってしまってるんでしょうか。 しかもムックって目の黒目

      • バベる 新屋 喜奈の場合 ④

        蔵木さんが出来上がったメニューを運んで来てくれた。 丁寧に造られているのがなんとなく分かる。 紗奈が口を開く。 「キレイだね。すごく」 とりあえずスマホで写真を撮りながら由奈がスマホ越しにえーやばいんだけどーと呟くのが聞こえた。 わたしは初めて来たワケではないので知ってはいたけどやはりキレイに造られている。 「おまちどう様。ゆっくりしていってね」 蔵木さんはそう言うとカウンターの方へ歩いて行った。 目の前に置かれたコーヒーからはくねくねと湯気が立ち込めている。鼻先に良い香りが

        • バベる 新屋 喜奈の場合 ③

          お目当てのカフェ。トライデント。 エレベーターの扉が開くとすぐに店内になっている。赤い絨毯がひかれていてカフェというより喫茶店の趣きだ。 コーヒーの香りに混じって少しタバコの香りがする。世の中の人が言うほどあたしはこの香りが嫌いじゃない。大人の香りって感じがするしそれなりにタバコの香りがする人は素敵だと思う。 「いらっしゃいませ。どちらの席でもどうぞ」 落ち着いた雰囲気のマスターが声をかけてきた。 短く刈りあげたボウズまでいかないショートヘア。口髭にはちらちらと白色が混ざって

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        • バベる
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        記事

          バベる 新屋 喜奈の場合 ②

          授業も終わり放課後になった。 ようやくわたし達が大人の手を少し離れて自分達だけになれる時間。 昼と夜のほんの一瞬だけ訪れる夕方のような時間。 クラスの男子達は駅前に行こうだとか彼女の誕生日が近いだとかそんな話題で盛り上がっている。 わたしは19時から予定があるがそれまではフリーだ。昼食の時に話したカフェに由奈と紗奈と行く事にした。 「喜奈りーぬー。カフェの時間だよー」 「分かってるよ。19時から予定あるからそれまでね」 「相変わらず忙しいね。バイトなんでしょ?」 「そう

          バベる 新屋 喜奈の場合 ②

          バベる 新屋 喜奈の場合 ① 

          多分だけどさ。きっとだけどさ。ううん。絶対だと思うんだけどさ。 人間って他人からの期待に応えられる様には創られてないと思うんだよね。 だって自分が想い描いた事すら叶えられるか分からないワケだし。 夢とか希望とかって自分が自分に課した期待なワケでしょ。それすら叶えられないのに他人からの期待に応えられる程の余裕は無いよね。 自分の期待に応えられないのにそれは絶対だと思う。 新屋 喜奈(にいや きな) この名前嫌い。きなこかってバカにされるし。何でこんな名前にしたんだろ。親はあた

          バベる 新屋 喜奈の場合 ① 

          Word15 シャルル・ロロッテ

          ベル達が話をしている同時刻。 神代七。全く偉そうに。THE偉そうにですわ。 でもそれももうお終い。あたくし達が文字通り消して差し上げます。 そして。魔女様。魔女様に会いたいがために支援者になったんですもの。絶対お会いしますわ。神代七なんかじゃなくあたくしが永遠に(あたくしが死ぬまで)お守りしますの。キャー!キュンキュンしますわ!もー胸が張り裂けそうなくらいキュンキュンしますわ! 魔女様を奪取するべくあたくし達は神代七の所に向かっておりますの。 あたくし達のインテレクトとして

          Word15 シャルル・ロロッテ

          雑談 1

          皆さん名前って持っていますよね? そんなの当たり前じゃないか!すかぽんたん! 何言ってるの?生きとし生けるもの名前があるのよ!すかぽんたん! そうですよね。ごめんなさい。はんぺんをあげるので石を投げないで下さい。 そうなんですよね。この世に生まれた人も物も名前があるんですよね。 ボクが中学生くらいの時に思ったんですけどね。 ボクの名前って英語だと何に該当するんだろう。 そうですね。生きていたら必ず一度はぶち当たる疑問ですよね。 犬はドッグ 猫はキャット そ

          Word 14 そしてまた少し曇る空

          私がG太郎と話している同時刻。 【仲良くお話されてますね】 はるかのホワイトボード芸が火を吹く。 「ん?あぁ。仲が良いのは良い事だよぉ。仲が悪いよりずっと良いさぁ」 「ホントッスね。でもこうして離れて見てるとホントに世界を滅ぼす魔女なのかな?って思うッス」 「人は見かけによらないモンよ。あたしのアフロにナイフが忍ばせてあるなんて誰も思わないでしょ。このファンキーファンタスティックなヘアーにね」 【そうなんですか?ナイフなんて使わなくても良さそうなのに。MAJIDE!】 「ツ

          Word 14 そしてまた少し曇る空

          聞いた話 1

          はじめまして。 白根 裕二 と申します。僕は人から色んな話を聞いて回るのが好きな性分でして。 大体呑み屋とかで隣になった人から聞いたり、友達の友達から聞いたり。色々な話を聞くのが好きなんですよね。 面白い話から男女の話。そりゃあ色々な話が聞けるんですよ。 その中でも怖い話ってやつに心躍るんですよね。 幽霊がーとか人間がーとか色んな怖い話が好きなんですよ。 今から書かせて頂くのは呑み屋で独りで呑まれてた29歳の女性から聞かせてもらった話です。 それではご覧下さい。 これは私が

          聞いた話 1

          今更の自己紹介の様なモノ

          しばらく書いてみて あっ。自己紹介みたいなのしてなかった。 って気付いたんですが、どのタイミングでしたら良いのか分からず今してみます(笑) 不枠 遊(ふわく ゆう) と申します。 現役の39歳で3児の父親をやらせてもらってます。 イチゴのケーキとエンゼルフレンチが好きなインドア系メガネ男子です。 むかーーしに僕はバスケットボールをしていたんですけどね、長男が最近始めたんですよ。 バスケットボール それに付き合って一緒にドリブルしてみたりパス練習に付き合ってみた

          今更の自己紹介の様なモノ

          Word 13 少し晴れる雲

          私の心にはまだ少し雲がかかっている。 私達は森を進む。何事も無ければ3時間程で塔には着くらしい。休み無く歩けばの話。 何回休憩しただろうか。少し歩いては休憩。少し歩いては休憩。 私はたまらなくなってしまっていた。 「イズ?これって休まなくて良くない?」 「ラヴ?さっき休んだじゃない?」 何回言っただろう。 「魔女の護衛なんて神代七にとって最大のイベントなんでしゅよ」 「足が棒になっちゃうわ!BOUNI!」 歴代の神代七は護衛の任務に就く事は無かった。もちろん双子が旅立つ事が無

          Word 13 少し晴れる雲

          ラヴ・ラヴ 過去の道標

          アタシが最初に子供を保護したのはホンの気まぐれ。ホントに気まぐれだったのよ。今じゃ信じられないけどガキは大嫌いだったわ。うるさいし、役にたたないし、いる意味なんてホントに無い存在だと思っていたわ。ホントに。 アタシの親は愛に溢れた人だったわ。可愛がられた記憶もある。不自由は無かったし不自由があったとしてもそれも享受してたわ。アタシはバカだったから。親に愛されてるって思っていたわ。15歳でアタシが捨てられるまではね。 アタシがビサイズだって分かって能力が怖くなって捨てたみたい

          ラヴ・ラヴ 過去の道標

          Word 12 金星と涙と森の中

          翌朝。 いつ寝たのか全く記憶に無い。私は床で目を覚ました。 ハルカ。なんて格好で寝ているの。色々こぼれてる。 イズ。ベッドでキチンと寝ている。THE寝相良い人! 私は寝るのが嫌いだ。息してるかしてないかの違いで死んでるのと変わらないとおもってしまう。 とりわけ夢を見るのは嫌いだ。 夢なんて得体がしれなさすぎる。デジャヴとかも気持ちが悪い。 ハルカとイズは何か夢を見たりしているのだろうか。 不意にハルカと目があった。色々こぼれてるハルカと。 「おはようございます。ベルさん」 「

          Word 12 金星と涙と森の中

          Word 11 あちらとこちらと

          少し前 「あー。送り込んだ子達やられちゃったねー。オブザーバーが言ってるよーまぁ予想通りっていうか当たり前っていうかさー」 正位置、額、カチューシャの様にとメガネを3つかけた男は気怠そうに話した。 「まぁ良いでしょう。兵隊はまた増やせば良いだけの事。我々支援者の悲願。もうすぐ叶う手前まで来ているのですから」 執事風の男が丁寧な口調で話す。 「障害はめんどくさければ」 「めんどくさい程良い!!」 似たような格好の男2人はテンション高めに話した。 「めんどくさい方が良いなんてTH

          Word 11 あちらとこちらと

          Word 10 私の。

          ハルカが片付けをしている間。 G太郎に連れられて両足の無い男が地下室に運ばれて来た。 「連れて来たぞ」 「ご苦労でしゅ。そこに」 イズが指し示した所は椅子があるわけでもないレンガの床だった。 「ジョー?治療してやりなよぉ?」 キャピタルが男の方を憐れみに満ちた目で見ながら話した。 「了解ッス!ワード解凍!H!(ヒーリング)!」 男の両足が一瞬で生えてきた。言葉にするとそうなんだけど。最初からあったんじゃないのって位一瞬で。元に戻った。 「これがジョーのワードよ。傷を一瞬で治す

          Word 10 私の。