医療従事者に感謝

私は5年前に乳癌に罹患した。その為先日、定期検査で病院に行った。
マンモグラフィーと超音波検査の日だった。

マンモグラフィーとは、簡単に言うと乳房を透明な板二枚に挟んで乳房をペッタンコに潰して撮る検査。

女性ならなんとなくおわかりいただけるだろうが、乳房にはその日のコンディションというものがある。
少し触れられただけで痛い日もあれば、
多少乱暴に扱ってもなんてことない日もある。

先日検査の日、myおっぱいのコンディションは最悪だった。
検査台に立ち、検査技師が板にmyおっぱいをセットする段階で「痛い~!」と叫ぶ私。
腰が退けるのでなかなか上手くセット出来ずにいたが、若く美人なアイラインがきつめの金髪の技師さんが、「大丈夫です!」と力業でおっぱいを挟んで一枚目の画像を撮った。挟まれてる間「ぎぃぃぃ~~っっ!!」と私は産まれて初めてこんな発音したね。という叫び声をあげた。
myおっぱいのコンディションは最悪の中でも最上級マックスだと気付く私。

マンモグラフィーは乳房を縦、横に潰してそれぞれ撮るのでまだ終わりでは無い。
二枚目撮影前にセットする時に
技師さんは「マンモグラフィー初めてでは無いですよね?」
とあまりにも痛がる私に呆れ気味に言うので、
「何度も経験してるけど、今日は何故かとっても痛いんです。」
と、だいぶ年下のかわいい女性技師さんに
すがるような声で答える妙齢の私。
こんなセリフは若かりし頃の私もどんなシチュエーションでも生きてきてこの方、放った事が無いような発言である。


そんな初体験の言葉を放った私をよそに
技師さん「あー今日何故かそんな患者さん多いんっすよねー」と棒読み真顔で言い、また力業でおっぱいを挟んで「い、い、いたいぃぃぃ~~~~っっ(泣)」「早く~~っっ!」と叫ぶ私を無視して撮影ボタン?を押しにいった技師さん。

終わった。
マンモグラフィーが無事終わり私のライフポイントは0。
のろのろ着替えて検査技師さんに「騒いでしまって申し訳ありませんでした」と出口付近で力無く言うと、
技師「あー全然大丈夫す」とやはり棒読み真顔で言い終わるか終わらないかの途中でドアを閉めて行ってしまった。

これだけ聞くと技師さんが感じが悪く感じるけれど、
板に乳房をセットして、少し離れた場所の撮影ボタン?を押しに行くまでの間、技師さんは二回とも凄い勢いでダッシュして行ったのを私は叫びながら見ていた。
痛い時間を最小限に抑える為に二回とも走ってくれた技師さん。顔は真剣そのものだった。

本当にありがたい。
痛がる患者さんを見るのは辛いであろう。
だけど、その時、最善でできる事をしてくれている彼女を見て、感謝と共に尊敬と自分も彼女のようにしっかり仕事をしなくてはならないと感じた。

病院は命を扱う仕事。もうそれだけでプレッシャーや、仕事に対しての考え方働き方など、
私からすると想像を越える職種である。

医療従事者の方々、
感謝と尊敬を込めて。
いつも本当にありがとうございます。




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