トンガでの初彼氏
いや、遠いはるか昔のお話。
トンガでできた初彼氏のお話。
ヨウコは人生でモテた事がない。
日本にいた時は男と間違えられるほど女には見えず
すきっ歯のぐるぐるアフロ頭に茶色の肌だったのでまず
恋愛対象に入らん
確か小学校5年ぐらいの時に友人が乗り気で
好きな人に告白しちゃいなよーと言うので1年ぐらい片思いしてた人に友人伝いで告白したら、、
友人: 「ヨウコちゃん、●●くんにヨウコちゃんの思いを伝えたんだけど、●●くんの返事は、、、」
「一回自分の顔、鏡でみてきたら?」
だった。
失恋だ、、、
つーか、こいつマジひでぇよな。
モテてた人だったからなぁ。
ま、そんなクソみたいな失恋話はさておき、
これほど恋に縁がなかった私だが、トンガに移住したら
異性に初めて告白された。
経験した事なかったから
嬉しいと言うよりかなりパニクった。
トンガに移住して確か6ヶ月ぐらいたった時。
トンガのおばさんは当時、小さいお店を経営していたので、いとこ達とよく店番に行っていた頃。
いとこ2人と私、3人で夕方がら店が閉まる9時頃まで一緒に店番。
夜の店番は勿論、男子が集まってくるのな。
トンガではよく皆んな近所のお店に行って集まって人や車が行き来するのを見ながら世間話したり、
若者のデートスポットになっていた。交流の場みたいな感じかな。
で、店番してた時に、日本から来たトンガ人がいるとか、モアナちゃんの娘が日本から帰って来たんだって〜と、近所中の人が私を見に来た。
皆んながくるたびにロボットみたいにオボついていた私。クールに見せようと思えば思うほどカチンコチンになっていた。
そして夜の店によく来ていた、いとこ達の
同級生。その中に1人、必ず店が閉まるまでいた
男の子がいた。
その子は私となんとか話そうと、店に来るたびに、色々な日本語を覚えてきては、話かけれてくれた。
どこで覚えてきた日本語かは知らないが
たこやき?
ラーメン?
サムライ?
と話かけてくる。
ど、ど、どうやってこの日本語に反応すればいいんじゃ?!?!
と戸惑っていた私だか
あーー!!! yes yes ハハハーーーー!!!
サムライーーyesssss!!!
と訳わからない会話をしていた。
ある日の夜、店をみんなで閉めた後に、いとこ達にお店の後ろに行って鍵がかかってるかダブルチェックしてきてと言われたので1人で裏に回ると、いつも来ているいとこの同級生の男の子が立っていた。
おまえ、裏で何してんだ?
と、言いたかったが言葉が出てこない。
なんだなんだなんだ、とビビる私。
シャイな笑顔を浮かべるいとこの同級生。
んっ? 私、待ち伏せされてた?
いとこ達、こいついるの知ってて裏に行けと言った?
と数秒で認識したが、だいたい男子に待ち伏せされた事が人生に一度もなかったので、いや、まてよ、何か買い忘れたのかこいつ、、
と1人で考えていたら、いとこの同級生にいきなり手を握られた。
いっ、いきなり何ーーーーーーーー!!!!!!!!
死ぬかと思った。
息できんかった。
心臓破裂するかと思った。
ヨウコ失神5秒前。
手を握られた後は何故か
コーラ飲みたい?
と聞かれた。
はっ? と思ったが
Yesと言った私。
そしたらコーラ開けてくれた。
次は
パン、食べる? 🍞
と聞かれたので、またYesと答えた私。
こーゆーパンを丸ごとくれた。↓↓
今食べろって事なのかな? と思い、切るナイフもないので、そのままデッカいパンを丸かじりした。
頂いた食べ物は粗末にできん。
緊張していたのもあり、あまり噛まずに飲み込んで窒息死しそうになったので、コーラがぶ飲みしたらコーラが鼻から出そうになりむせた。
いとこの同級生は爆笑しながらみていた。
私はかなりかっこ悪い姿だったと思う。
あーあ、かっこ悪いな私、と思いながら、いとこの同級生に、じゃ、またねと言おうとしたら
いきなり手を引かれた。
んでもって
アイラブユー
と言われた。
ん???
君、私の事まだ1ヶ月もしらんよな?
うちら、コミュニュケーションもまともにとれてないよな? それで今アイラブユーと言ったのか?
頭の中で整理する私。
だけと心臓が口から出そうなぐらい
ドキドキしてる。
この時多分、人生で初めて乙女の顔になった。
洋子、14歳、トンガで初めて男の子に告白された。
目眩がした。
強烈すぎて、手も強引に引かれヨウコの心臓はもっていかれた。
あんまり知らん人なのに。笑
とりあえず、コーラ飲んで落ち着く、
確か、そのあと、デートしようと言われヨウコは
何も考えず、即オッケーって言った。
14歳、トンガのおばちゃんのお店の裏で、人生で初めてできた彼氏。2歳上の16歳のトンガ人の男の子にコーラとパンもらって、垂直にアイラブユーと言われ、ヨウコは落ちた。
ファーストキスも奪われた。
パンとコーラの味がした。
その夜は、自分の心臓の音がうるさすぎて眠れなかった。
めちゃくちゃニヤニヤしながら寝たと思う。
そんでもって私は重大な事を忘れていた。
おばちゃんの店の裏って、私のお婆ちゃんの妹の家だったから、お婆ちゃんの妹に全て
見られとっんたんじゃ〜〜〜〜!!!
ヨウコは次の日に母に怒られました。
お婆ちゃんの妹が全て母のモアナちゃんに
報告いたしました。笑
モアナちゃんは
どこの誰が家の娘に手だしたんやーーーーーーーーーー!!!
と、いとこの同級生を探し当てましたが同じ村の
知人の息子さんだったので大事は起こらず、母は彼にヨウコはデート禁止、だけど会いたかったら家に来い、ヨウコに英語とトンガ語教えなさい、夕飯も一緒に食べよう、ただ娘に手を出すな
と条件を彼に伝え、その数日後からヨウコの初彼氏は学校が終わると自分の家の家事や手伝いをすませ、私の家にきて皆んなでご飯作ったりトンガ語を教えてくれたりとしてくれました。
勿論、勉強は自分の部屋とかではなく、家族と親戚がいるリビングでな。笑
この彼は私が人生で初めて振った人でもあります。
違う村に引っ越しちゃったからな。
14歳の私に恋はまだよく分からんかった。
付き合って何すんの? と言う感じだった。
外出デート禁止だったしな。笑
そんな彼とも確か一回ニュージーランドのスーパーで15年ぶりぐらいに偶然の再開。
おーーーーーーーーーーーー?!?!
とお互い懐かしすぎて爆笑したわ。
今日のお話はここまで。
若きヨウコの思い出話でした。
Love
Yoko xxx