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吉祥寺サバイバル Ⅲ 定常期(stationary phase)Ⅲ-7 結婚・養子届出20XY年7月

ご飯とパン

 日高と中2の秋月は星本の指導により、料理の腕を格段に向上させた。主食は炊いた米と強力粉を用いるパンである。これに中力粉から作るうどんも加えておこう。冷蔵庫のスペースが使用した食材分開いてきたので、少し多めに準備して冷蔵庫に保管している。惣菜は畑から採ってきた野菜類を中心にして、肉類を加えて作っている。朝食はパンにベーコン+サラダ、昼食は炒飯にオニオンスープ、夕食はごはん+豚肉のロールキャベツといった具合である。肉類はストックが少なくなってきたので、節約している。

指輪

 一ケ月経過して、三人は家族といえる状態になっていた。日高は星本にプロポーズして受け入れてもらった。また、秋月も二人の子供といえる状態だった。そうであれば、ステップを踏んでいこう。日高は武蔵境の「おたからや」に二人を連れて行った。そこで、一番大きなダイヤモンドの指輪を選び、星本の指にはめた。また、女性用の高級時計を選んでもらった。同時に秋月用にも高級時計を選択した。共に太陽光で動くタイプである。

 その足で武蔵野市役所に向かった。婚姻届けと養子縁組の書類を作成して、戸籍係に提出した。星本は旧姓をそのまま選び、秋月は日高姓を選択した。成蹊大学の学友に中国からの留学生がいて、中国ではこうすることが一般的と聞いていた。また、日高もそれが合理的と考えていたからである。

野犬

 市役所の内部と周辺には死体があり、いくつかは食べられた跡が認められた。気になっていたのだが、野犬を見かけるようになっていた。吉祥寺駅や現在の住居周辺に死体は存在しない。日高がシロと一緒に対応したからだ。それでも、離れた場所には多くの死体が存在するはずである。野犬はこれを餌にしている可能性が高い。

拳銃

 拳銃は1挺あるが、安全のために拳銃をあと2挺と弾丸を入手する必要がある。日高は要領が分かっていたので、範囲を広げて入手してきた。警察では同じ拳銃を使っていると思っていたが、間違いだった。自分の拳銃を決めて、三人は実際に使う訓練を行った。かなり反動があるので、脇を締めしっかり握る必要がある。一人で外出する時は必ず拳銃を持参することにしよう。

 秋月の教育のことにも触れておこう。中2の教科書を使用して、二人で内容を解説した。勉強の後はDVD鑑賞の時間である。ブックオフから大量に借りてきてあるが、三人の好みは異なっている。日高はSFが好きで、星本はロマンスやミュージカル、秋月はサスペンスである。順番に観ることにしていたが、互いの好みも理解できるようになっていったものである。これが家族というものだろう。

*食品なんでも相談所 横山技術士事務所
*3頁目 発酵食品もの知り講座
*4頁目 大豆総合研究所
*技術士受験指南(農業)目次 技術士受験指南(農業)
*中国ひとり歩記 目次 中国ひとり歩記
*吉祥寺サバイバル 目次 吉祥寺サバイバル
*働くヒト器官 目次 働くヒト器官

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