サウナに何を求めるのか考えてみた。
ここしばらく、土曜の午後はカプセルイン大塚(CIO)の2時間コースに行くのが習慣となっている。まずは軽めの3セット。その後休憩室でゴールデンカムイを1巻ずつ読んで、もう3〜4セット。外に出る頃には、一週間の疲れや嫌な記憶がリセットされている。
今日はそんなCIOのサウナストーブが故障したとのことで、この記事を読んで気になっていたオールドルーキーサウナ新宿南口店に行ってきた。
場所は、「傷だらけの天使」や「天気の子」で有名な代々木会館の近く。完全に余談だが、この近くにある代々木クリニックという皮膚科にアトピーの治療で通っていた時、医師の勧めでステロイド薬を絶ったところ、全身に物凄いリバウンドが出て、東京女子医大に緊急入院したことがある。
今までにない一人感を味わえる
オールドルーキーサウナは個室サウナではないものの、不特定多数の客がいても一人になれる場所、という印象を持った。事前に決済も済ますので、フロントすらない。店員さんは客を見ずに補充などの作業をしている。客のお喋りは厳禁で、BGMもテレビもないので、本当に静かだ。
110℃近い乳首がもげそうなほど熱いサ室も、10℃を切るキンキンに冷たい水風呂も、インフィニティチェアの並ぶととのい室も素晴らしい。だが不思議と、思ったより長居しようと思わなかったのが正直なところ。その理由は何か。
館内着を着てのんびりできる休憩室がない
外気浴ができない(喫煙スペースは外にある)
人の声や音楽がない
あたたかいお湯のお風呂がない
店員さんの気配や挨拶がない
初訪問だから違和感を感じただけで、何度か通えば上記の要素がなくてもいいと思えるのかもしれないが、すぐに月額会員になろうとは思えなかった。でもたぶん、もう一度良さを確かめに行くと思う。
サウナに何を求めるのか?
僕が通うサウナの好きな点は、たとえばこんなところ。
湿度があり良い香りのするテレビのない静かなサ室(CIO)
寝っ転がれるサ室とジャグジーのある外気浴スペース(ロスコ)
水温の違う2種類の水風呂と水バケツ(サウナリゾートオリエンタル赤坂)
深い水風呂と夜景の美しい外気浴スペース(マルシンスパ)
でも一番重要なのは、施設のスペックではない。僕はお客さんや店員さんの気配がある施設が好きなのだ。この気づきは意外だった。
僕は店員さんや他のお客さんと積極的にコミュニケーションするタイプではない。基本一人で行き、一人でくつろぎ、誰とも話さずに帰るのが好き(CIOでは例外的に店員さんと話すが)。
渋谷SAUNASは店員さんの接客が素晴らしかった。混雑していても笑顔で誘導してくれるので、初めての訪問でも安心感があった。
サウナこそ、UXを考える最高の教材だ。一人ひとり違う、くつろぎやととのいのツボをどう刺激するかが、サウナ施設運営者の個性である。
新しいサウナを体験すると、脳が活性化する。サウナは奥が深いな。
追記:
その後、何度か行くうちにオールドルーキーサウナが大好きになり、渋谷店や銀座店にも行くようになった。斬新なサービスは一度では理解できない。結論を急いじゃダメですな。
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