肉まん屋さんに行って、肉まんを見て帰ってきた
飲み屋街の真ん中に肉まん屋さんがあるらしいと聞いて行ってきた。年の瀬で閑散とした、昼間の飲み屋街のなかにやたら明るくてもうもうと湯気が立っている店があった。店頭にはたくさんせいろが並んでいてそこが肉まん屋さんのようだった。看板にいくつかメニューが書いてあって肉まんは300円ほどらしい。欲しいなと思ったけれど店主がいない。すいませんと声をかけてみようかと思ったけれど、なんか、店主の不在を思いながら帰るのってちょっといいかなと思って帰ってきた。
その帰りにふと見たらはるか昔に通っていたおにぎり屋さんの跡地におにぎり屋さんができていた。調べてみたのだがたしかに別の店だった。チェーン店ではなく個人のおにぎり屋さん。おにぎり屋の居抜きってはじめて聞いた。今度食べに行ってきたい。昔には食べたことのないメニューがありそれが気になっている。
年末は夢みたいな感じでさっさと過ぎていく。三四郎のオールナイトニッポン0を溶かすみたいに聞く。ずっと面白いのに山場とかはないふたりのラジオはぼんやりするのにちょうどいい。
コンビニでコーヒーを買おうと思ってどこのコンビニで買おうか悩んでいるうちに家に着いてしまった。ままある。そういうことがままある。やろうと思っていた作業があんまり進まないままに夕方になっている。きのう衝動買いしたポテトチップスをタッパーに分けておいたのにほとんど全部食べてしまう。肉まん屋さんは夜中まで営業しているらしくてお酒を飲んだあとに買って帰ってみたいがまずお酒を飲まなくてはならない。わたしは酒に弱い。お酒に漬けたフルーツが使われているケーキを食べて酔っ払ったことが何度かあるくらいには弱い。お酒を飲むような店にお酒を飲まないけど飲んだような気持ちになるくらいには楽しんで、ほろほろと明るい気持ちのままに肉まんを買いに行きたい。そんな用事はしばらくなさそうだ。肉まんが食べたい。