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なぜ加工品をはじめたのかーその1ー


2020年8月「YOKACHORO FOOD BASE-ヨカチョロフードベース-」 という屋号で
瓶詰・缶詰を中心とする加工所をスタートしました

《旬の野菜とジビエとご機嫌なお酒を楽しめる「晩めし屋」》として始まった「よかちょろ」が、なぜ “晩めし屋” から “食品加工屋” へシフトしたのか

生産現場と向き合い続けて出した一つの答えとして、
これから何をしていくか、ちょっと長くなるけど記録しておきます

小規模農家の歯車になりたい」という大前提を頭の片隅に置いて読んでもらえればと思います

1.フードロスを商品に

まあよく聴く話だと思いますが、廃棄される食材とどう向き合うか
という根の深い問題が、生鮮ではまず挙がると思います

通常であれば、生産者の食卓に並ぶか捨てられることになる、
野菜のB品(傷モノや虫食い)、魚のアラや雑魚、スジ肉や骨など、
これらを加工品にすることで、生産者の商品を作り、収益に繋げるというプラスと、
そもそも処理にかかるコストの削減という、マイナスを減らすという動きをしていきます

これはほとんどの生産者が抱えている問題であり、
「6次産業化」などと言われて久しいですが、商品化し販路を構築し、
その労力に見合う売上に繋げるとなると、正直とっても難しい

そのB品捨てた方がマシですよ、と
人間らしく生きるにはそこは見過ごすべきですよ、と

どこからか声が聞こえてくる生産者の方も多いはずです

そんな声を聞くことなく、野菜を畑へ還す心の痛みもなく、
畑で野菜のことだけを考えていたら、気づいたら商品ができている
というサイクルを廻す歯車に、僕はなりたいと思っています

それは今までやってきた飲食店や卸業ではできない、
加工屋ならではの役割だと信じています

2.今までにない価値を創造する

畑ではスーパーや直売所では見れないステージの野菜を見ることができます

僕みたいに料理の知識や経験のストック(引き出し)がない人間が、
料理で人を楽しませるには、畑や自然からアイデアをもらうことが不可欠です

これは加工品でも全く同じで、
B品と言われる、傷モノや虫食いだけでなく、料理人目線で畑を見ることで、新たな商品が生まれます

例えば、果樹などの摘果・摘房と言われる「間引き」の果実や、とう立ちして咲いてしまった花や、種や種の鞘も、その時その土地を彩る食材です

生産者が見れば、当たり前のように捨てられていたもの(売り物/食材としてみてこなかったもの)も、
これまでにない新しい味わいとして、商品にすることが可能です
(摘果の温州みかんとハラペーニョを使ったホットソース「Green Hot Sauce」)

この手の話をするときに使われる「6次化」と「フードロス」という2つの言葉がとっても嫌いで、その理由として、

生産者が加工まで手を出すと余計苦しむ(場合が多い)のと、
フードロス食材を使っても根本的にフードロスは無くならないと思っているからですが(これは長くなるのでいつか別記します)、

作付け量や面積を増やすことなく商品を増やすことができるという点で、
これはフードロスの視点とはまた違う、新しい価値創造だと考えています

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その2へ続きます
(ものすごい長くなる予定です)

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