借金作った自分を習慣の力で変える31歳フリーター⑤
役職に就き、先輩になることが決まったとき、「過去に出会って来た口だけのダサい先輩にはなりたくない」と強く思いました。そこで無い頭で何をすればいいか考えた時に、本を読むことにした。自分の経験だけでアドバイスをするにはあまりにも知識や経験が足りなかったし、適切な助言ができる自信もなかったからです。
とはいえ、最初から読書が習慣化していたわけではありません。むしろ「読書なんて本当に意味があるのか?」とさえ思っていました。でも、無理やりでも毎日5分だけでも本を開くように意識しました。最初から難しい本を読むのではなく、まずは自分の興味がある分野の本を選びました。手に取ったのは、「栗山監督と野村監督」の野球に関する本。その頃の僕は「本を読んでる自分、なんかカッコいいかも」と、ちょっと自己満足していたのを覚えています(笑)。
そんな中で、僕の人生を変える一冊に出会いました。それが「夢をかなえるゾウ」です。この本は自己啓発の名著で、三日坊主で終わりがちなサラリーマンの主人公が、ある日突然「ガネーシャ」という関西弁を話すインドの神様と出会い、成功に向けたアドバイスをもらうというストーリーです。でもそのアドバイスというのが「挨拶をしなさい」とか「靴を磨きなさい」とか、一見成功とは関係ないようなものばかりでした。
実はこの本、高校生のときにも読んでいたのですが、当時の僕は「こんなことで自分を変えられるわけがない」と悲観的に感じていました。でも、それから10年経ち、理想の自分になれていない今の自分を客観的に見たとき、「なりたい自分になるには、小さなことの積み重ねが大事かもしれない」と思うようになりました。環境や才能のせいにして、たいした努力をしてこなかったから今のままなのではないか、と。
そう思い始めてからは、他の本にも何かヒントがあるかもしれないと思い、ひたすら本を読みあさるようになりました。気づけば、1年で約100冊の本を読んでいました。
そして、100冊の本を読んで得た気づきとは…