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モニターのこっち側

「ねこのて」のねこのてになってみて ~その④~

私はオンラインで心理援助に携わる方々のスーパービジョンやコンサルテーション、カウンセリングを行う「こころの相談室 ねこのて」の「助っ人ねこのて」として活動しています。

今回はオンライン相談を受け付けて終わるまでの一連の流れをお話したいと思います。

まず、ねこのてのホームページに面接希望のご依頼が入ります。ケースの相談、ご自分の悩み、今後の進む道。それを福地が丁寧に読んで、大川が担当に適すると判断したら、大川に福地から連絡が入ります。「依頼が入りましたよ。こういうメールの内容でした。よろしくお願いします!」といった具合です。大川が「了解!よろしくお願いします」と元気よく返信したら、さあ面接を実施するための準備が始まります。

大川はあらかじめ向こう半月から一か月、予約スケジュールを作成しています。福地はその空き状況を常に把握しています。福地はそれをチェックしたうえで依頼された方へ、面接依頼を受けさせていただくこと、面接希望はいつがいいか、こちらではこことこことここあたりが空いていますよ、と丁寧にお返事を返します。

それを受けて、依頼者の方から希望日時が返信されます。それを福地から連絡を受けた大川がZoomのリンクを作成して、それを福地から依頼者の方にメールをします。
ここまでが面接をするまでの準備の内容とやりとりです。

さあ面接当日です。
約束している時間の少し前に私はパソコンの前で待機します。まずはビデオチェック。大川の顔が見えやすいかどうか光の加減を調整します。余分なものがうつっていないか身の回りの片付けをします。そして髪がはねすぎていないか、笑顔を作ったときに歯に青のりがついていないか……。身だしなみチェックをします。
さらに音声チェックです。私は無線イヤホンを常に利用します。音声が聞こえるかどうか、音量はどうか、私の鈴のような声が通るかどうか。

そして5分前くらいからやや緊張が始まります。歳をとってもこの瞬間はいつも緊張します。ドキドキ。ドキドキ。軽く深呼吸をしながら、福地から届いたメールを読み返しながら、今からどのような悩みをもたれている方とお会いするのかを繰り返し確認し、こころをそこに寄せる作業をしつつ、笑顔の練習もしながら時間になるのを待つのです。

時間になって、皆さんがZoomに入室されるととても嬉しい気持ちになります。お会いできる!緊張が嬉しさに変わる瞬間です。
やりとりをしながら、モニターの向こうで話される依頼者の方の気持ちに心を馳せます。もちろん語られる内容や、ケースのことを瞬時にああかなこうかなとアセスメントしながら返答し、またアセスメントをして……と頭はかなり忙しいです。でもやはり目の前で語り続けている依頼者の方のお気持ちのラインまで気持ちを寄せることが一番の作業の核になっています。

そして終了(大体時間オーバーしてしまいひとり反省会が始まります)。そのあとに記録をパソコンに残します。そこまでの作業を終えたら、スケジュール表の枠の色を緑色に変えます。緑は自然を思い起こさせる色で、穏やかさ、癒し、そして生命力を感じさせる色なので緑を選びました。面接を終えた皆さんがまた明日から希望をもって日々過ごせますようにと願いながら全作業を終わらせます。

「今日の面接で私はこう話したけれどそれでよかったのかな」と思うときは特に、福地に話を聞いてもらったり、私が信頼している心理の大先輩にSVのSVを受けます。そこで振り返り作業を行い、次に活かす作業もしています。

そしてまた後日福地から「こんな依頼が来ましたよー」のメールが……

さあいかがでしたか?これがモニターのこっち側の様子です。
たいてい私はこんなにワタワタしています。
こんな私ですが、どうぞ安心して話にこられてくださいね。


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