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ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会12話【花ひらく想い】感想

 アニメの感想はあまり書かないのですが、今の自分の感情をまとめておいた方がいいと感じたので書きます。12話の感想というか12話までの感想に近いかも。ネタバレを含むので要注意です。

 まず始めにですが、自分はいわゆるラブライブシリーズをこれまで見たことはありませんでした。虹ヶ咲を見たのも何となくキャラデザがいいなぁと思ったからです。事前情報とかも一切ありません。キャラも1人も知りませんでした。

 そんな感じだったのですが、まあ見ていくとおもしろいなと。1話で幼馴染2人の関係を綺麗に表現しながら、9話までの各回をメインのスクールアイドル9人分のソロ回にあてていく単発形式はキャラを1人も知らない自分にとっては非常に分かりやすかったです。

 そんなこんなで9話まで見た僕は、スクスタを始めてみたり、無敵級*ビリーバーのCDとアニメ挿入歌シングル第3弾のCDを買ったり、4コマを読んだり彼方のタペストリーcomic bookを買ったりしてました。

無敵級*ビリーバーはアニメーションPVのフルが見たくて買いました。サビのHey! Girl in the mirror!の歌詞と制服入れ替わりの映像めちゃくちゃ好き。


Butterflyおしゃれすぎません?????? インスト版も欲しかったので買いました。姉妹愛とか見た目によらず努力してる人物に弱いので彼方回くっそ刺さりました。ただよく寝てるだけのキャラだと思ってたのにさぁ……。

 

そして、各ソロ回が終わって残りは何をするのかな~と気軽に考えていました。10話は合宿回ということでまあわいわいした感じで終わりました。侑とせつ菜が二人でいるところを歩夢に目撃されてたり、侑の「みんな」という単語に反応していたりと、若干不穏な部分もありましたが、最後には全員の目標が決まって良かったです。

 今考えると、ここからが全ての始まりだったんですよね……はい。

 そして11話。着々とスクールアイドルフェスティバルの準備は侑とせつ菜の手によって進んでいき問題のラストへ。

 侑の部屋へと入った歩夢の目には今まで見たことのないピアノがありました。今まで2回、音楽室でせつ菜には目撃されてたのですが、歩夢は初めてなんですよね。

 ここで歩夢がずっと抱えていたものが爆発します。

「私よりせつ菜ちゃんの方が大事なの!?」

 ここまで見た僕はこれ修羅場じゃん……みたいな割と軽い気持ちで見ていました。まあ13話で最終話らしいしこの回で丸く収まるだろうと。

「違うよ」

 侑の答えは即答でした。イケメンがすぎる。

 さすがに勝っただろ。そろそろEDか?

 そう考えていると侑はさらなる追撃へ。歩夢に新しい夢と未来があることを伝えました。

 それが歩夢にとってのNGワードとなるとは知らずに。

「聞きたくないよ……。
私の夢を一緒に見てくれるって。
ずっと隣にいてくれるって言ったじゃない……!
私、侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい。
だから、私だけの侑ちゃんでいて……?」

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 ????????????????????????(突然の押し倒し)(なぜか重なり合うスマホ)(当然のように流れ出すED曲)

 いやちょっと待てと。何も解決してないどころか状況が悪化してるんですけど……。

 あえてオブラートには包みませんが、周りの感想を見るとガチ百合だとか重いとか怖いとかまあそんな感じの印象を持たれていました。当時の自分もそれに近い感想だったと思います。

 感情を爆発させた歩夢でしたが、これは急にというわけではなく予兆は2話からありました。侑が他のスクールアイドルの子と仲良くする度に少し曇った感じになったりしてましたし。

 この押し倒しは果たして恋愛感情なのか、そうではないのか。そう考えた時に、これは自分にも決して無かったことがない事とは言い切れないことに気が付きました。

 別に同性を押し倒したことがあるとかそういう話ではありません。どちらかというと嫉妬に近い感情ですね。

 恐らく一度は経験したことがあるとは思うのですが、幼少期の頃に自分が一番仲良くしていると思っていた友達が別の子と仲良くしているのを見て、少し嫌な気分になったことはないでしょうか?自分はあります。確か小学校くらいだったと思いますけど。

 どちらかと言うとこの感情は女性の方が強くあると思います。実際はどうかは分かりません。

 これまでも歩夢は幼稚園の頃から侑と仲が良いことを色々な場面で言ったりしていました。1話でもずっと隣にいてくれる?って聞いてたりしてましたし。

 なのでこれは百合ではないかな?と思いながら1週間待ちました。ここまで次回を待ちわびたアニメは自分の中ではそうそうないと思います。

 

そして12話へ。タイトルは「花ひらく想い」

 開花宣言してくれ……という気持ちで見始めました。あの曲いいよね。

 冒頭から前回の問題のシーンの続きへ。一度帰宅した歩夢が次の日も何事もなかったかのように侑と一緒に登校するシーンからOPへ。

 各々のスクールアイドルフェスティバルの準備が進んでいきます。それは歩夢にとっても同じです。

 歩夢もファンたちからどのようなことをやりたいかとアイデアを出されます。それを聞いて歩夢は自分を応援してくれている人がいることに喜びを感じます。

 同時に侑がはりきって準備していることも知っていました。そこで歩夢は先日のあの出来事を思い出し恥ずかしいと表現しています。

「恥ずかしい」

 これを口にしたのは結構大事なことです。恋愛感情ではそのような言葉はまず出てきません。

 そして、せつ菜は侑の様子がおかしいことに気が付きます。その原因が恐らく歩夢だということも。察しが良くて助かります。

 ちょうどそこへ歩夢の姿が。侑はせつ菜に先に帰っといてと伝え歩夢の元へと駆け出します。

「昨日のこと、ちゃんと話そう」

 歩夢ははぐらかそうとしますが、侑はこんなモヤモヤした感じ絶対良くないと言います。

 昨日とは違って歩夢も落ち着いた状態です。やりたいことができたこと、せつ菜に知られたのは偶然で初めに歩夢に伝えるつもりだったことを話します。

 だから、歩夢に聞いてほしい。その言葉は歩夢には届きませんでした。

「それって私と一緒じゃなくなるってことでしょ!」
「侑ちゃんが一緒じゃなきゃ、私は一歩も前には進めないんだよ」

 ここまでがAパートです。いや濃すぎるだろ。

 それにしても演出が上手い。前回は歩夢がテンパってたから起きたことと思わせておきながら、落ち着いた状態でも否定されるということをここで強くアピールしてきます。

 歩夢が恐れていることは侑の人間関係の広がりにありました。侑が夢を叶えるのは歩夢のそばから離れることを意味します。10話で「みんな」と言う単語に強く反応していたのはこのためでしょうね。

 歩夢がスクールアイドルを始めたのは侑のためですからね。それは1話でも言っていた通りです。

 

 そしてBパートへ。

 放課後の歩夢をせつ菜が途中まで一緒に行こうと誘います。

 ファンのみんなのためにもどんどん進んでいかないといけない、せつ菜の言葉に歩夢は

「でも私、もう動けないよ」

 と伝えます。

 歩夢がスクールアイドルを始めたのはみんなのためではなく、たった一人だった。

 せつ菜はすぐにそれが侑のことだと気づきます。

 だけど、歩夢は今では変わっていることを自覚していました。こんな私を良いって言ってくれる人がいて、その気持ちが嬉しいこと。大好きな相手が侑だけではなくなってきていて私自身も段々離れていっていること。

 つまり、歩夢は侑が歩夢のそばから離れていくのと同時に、自分が侑から離れていくことを怖がっているということです。だからこそ、自分が動くとその2つが離れてしまうことになる。動けないとはそういうことを意味します。

実は1話でスクールアイドルになることを決めたときの歩夢は

「動き始めたのなら、止めちゃいけない」

と言ってるんですよね。対比が上手い。

 それを聞いたせつ菜は、大好きなことは結局やめられないのだと言いました。これはせつ菜がかつて同好会を廃部にしたのにも関わらず、今も大好きなままであることを重ねているのでしょう。

「始まったのなら、貫くのみです!」

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(ここ好き)

 ファン(侑)のおかげで大好きなスクールアイドルに戻れたせつ菜が、今度はファンのおかげで新しい大好きなことに気付けた歩夢の背中を押します。

 演出が天才すぎんか???

 そして、侑の元へ走り出す歩夢。そこで侑が歩夢のステージができたことを伝えます。

 ステージを作ったのは侑だけではなく先ほどのファンもでした。フラワーロードに飾られた黄色のガーベラの花言葉は愛、ファンからの気持ちだそうです。

 侑からも別の花を用意されていました。

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 ローダンセの花言葉は「変わらぬ想い」

 それだけは変わらないよと伝えられます。

 前回の重い展開を見た人は今回の話を見て、これで本当に解決したのか?爆弾抱えてた割にはあっさりだな?と思われたかもしれません。

 でも、一番大事なのはここなんですよね。お互いが動かないことはあり得ない。だからこそ、今までの想いが変わらないことを侑から伝えられる必要がありました。紆余曲折ありましたが、これが一番の解決法なんですよね。

 一緒に帰る2人は前に進むことの意味を語ります。それは大切なものが増えていくことだと。

 そこで侑は言います。

「歩夢を最初からかわいいって思ってたのは私なんだからね」

 嫉妬していたのは歩夢だけではないということです。考えてみれば幼少の頃から一緒にいるのは侑も同じことでした。なので、歩夢の世界が広がっていくことに考えさせる部分もあったのでしょう。

 当日は準備があるので歩夢のステージはあまり見られないと侑は伝えます。今までの歩夢だとそれを否定しそうですが、もうそのようなことは言いません。

 私たちは皆それぞれの場所でそれぞれのステージ、ばらばらだけど想いは一つ。

 これは虹ヶ咲学園そのものを表現していると感じました。前作や前々作とは違いあくまでソロ活動であることを強く意識している作品だからこそだと思います。

 OPやEDの全体曲でも、サビ以外は9人のソロパートで構成されているのがその答えでしょう。

 そして、場面は歩夢がスクールアイドルになることを決めてライブを行ったあの場所へ。

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(ここ1話で見たやつ)

 そこで侑は二学期になったら音楽科への転科試験を受けることを、歩夢はみんなのために歌うことを伝えます。

 侑が夢を見つけることができたのは歩夢のおかげ、歩夢がスクールアイドルを始めることができたのは侑のおかげ。

「侑ちゃん、今までありがとう」
「歩夢、今までありがとう」

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「これからもよろしくね」

 そう言って2人で階段を登っていきました。1話ではライブのために歩夢が登って降りたこの場所を、今度は2人で手を繋ぎながら登るのエモい。

 

ちなみに今回の歩夢ソロの2曲目ですが、明らかに1曲目の【Dream with You】と対比している部分がありましたね。

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 Dream with Youの「繋いだ手、その温もりが胸いっぱいの勇気をくれたから」

 のシーンではその歌詞とは裏腹に、侑と思われる手から離れていく様子が伺えます。

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 さらに次のシーンではロケットのような物が打ち上げられています。

 これは恐らく侑が歩夢の元から離れていく様を表しているのでしょう。1話からこういう伏線挟むの好き。

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 そして今回の【Awakening Promise】ではその手が重なり合います。

 12話かけて2人の関係をしっかりと描いてくれたの本当に素晴らしいです。

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 かわいい(かわいい)

 というわけで次回が最終回。

 タイトルは【みんなの夢を叶える場所】と書いて【スクールアイドルフェスティバル】と読みます。もう迷うことはないので勝ち確定のウイニングランですね。

 全員曲をやって終わりって感じなんですかね。侑が作曲してる曲とかだと嬉しいな。

 てか終わらないでくれ。2期もやってください。栞子とかまだ出てきてないし……。


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