自民党からみる組織力の考え方

政治の世界では55年体制から現在までほとんどの期間を自民党が政権与党として君臨しています。

最近に限らず、自民党に対しては様々は声が上がりますが、ほとんどの選挙で勝ち続けます。

私は政治に詳しいわけではないので、支援団体の組織票などには触れませんが、自民党の組織力の強さ。企業が参考にすべき組織づくりについて話をしたいとおもいます。

自民党は長年にわたり、大きな組織分裂が起きていないことが最大の強みだと思います。

一方で民主党は考え方の相違により、分裂を繰り返し、現在は立憲民主党、国民民主党と別れ、野党第一党としての力がどんどん低下しています。

自民党の国会議員は皆が同じ考え方ではありません。党としては選択的夫婦別姓には反対。消費税は減税はしない。憲法改正を目指す。というスタンスですが、選択的夫婦別姓に賛成の議員もいる。消費税の減税勢力もいる。憲法改正に消極的は人もいる。国会でNHKを問題視する議員もいる。

個人としては様々な考え方の議員がいると思います。ですが、いざという時には造反者が限りなく少ないのも自民党の特徴です。

野党には考え方が完全に一致しないと党員として所属しにくい空気もあるかもしれません。

討論番組などを見ていると、党の方針に合わせてしゃべることをするが故に明らかに苦しい答弁になる姿が見受けられます。

このことから、色々と意見はあるが、最終的には党としてまとまることが最も重要だと言うことがいえます。

企業においても、同じことがいえます。何かを決める度に対立し、組織分裂を起こし、派閥のようなものができて足を引っ張りあうだけでは誰に取っても得ではありません。(管理と営業の対立。経営方針や新規事業に対する異論。)

働く場所が違えば、考え方も自ずと違いが生じます。考え方の相違があるたびに対立し、分裂してはキリがありません。決まった以上は組織員全員が納得して同じ方向に向かうことができる組織こそ、成長できる組織だということが自民党から参考にすべきことだと思います。

ただその分、決定するまでの自由な意見の発信に寛容的でないといけません。その点も自民党を参考にすべきかと思います。自民党員は様々な媒体で個人の考えを発信している人も見受けられます。党の方針以外のことを発言できない状態では息が詰まるでしょう。時には野党に突っ込まれる場面も見受けられますが、皆さん何事もなかったようにうまく対処されます。

企業で言うと、決定までに様々な意見を交わすことは非常に大切なので反対意見を述べることができない空気を作らないことは心がけたいことです。

つまるところ、自由に意見を述べるためには決定してから全員が団結できないとうまくいかないし、全員が団結するためには自由に意見ができる職場を作らないといけない。

どちらかが欠けるとやはり組織としての成長は難しいと感じます。

決定権限のある立場の部署・人と、決めたことに従う立場の人が互いを尊重しあえるようになることを弊社も目指していますが、まだまだ課題は多いです。

かなりハードルは高いですが、組織力強化に向けて今後も努力したいと思います。

よーじや 代表取締役 國枝 昂


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