私は結婚して、子供がほしい!|よじままひかる💫エッセイ
『【東京、一人暮らし、挫折からのリスタート|よじままひかる💫エッセイ』からの続きです。
書いてるうちに昔をいろいろと思い出してしまい、記事が想定以上に長くなっていってます(汗)。
しかし今回のエッセイは、思うままに書きたいと思っていますので複数回に分けて書きたいと思います。
お付き合いいただければ嬉しいです。
・・・
▼こころの回復、新たな出発
単身上京し、初めての就職での挫折と結婚破棄によって満身創痍で神戸の実家に戻ってからは、しばらくボーーーッとしていたが、心が元気を取り戻してくると自然に次のことに向けて動こうと思えてくる。
東京での仕事は全てがアナログだった。
紙とえんぴつ、カラーペンで新商品のアイディアを描き、デザインを考えていたが、外注さんがパソコンを使っているのを見て、いつも憧れていた。
次の仕事はパソコンを使う仕事がしたい。
そう思っていた。
それともう一つ。
インターネットだ。
世の中にパソコンが普及するに伴って、インターネットも普及しだしてきていた。
当時のインターネットはダイアルアップ接続で、今みたいに常時接続でもブロードバンドでもなかったが、世界中と繋がれるインターネットは画期的だったし「どこでもドアみたい!」と興奮したことを覚えている。
そんな思いから、神戸に戻ってからの十数年はパソコンとインターネットに関係ある職場を転々としていた。
▼私は結婚して、子供が欲しい!
30歳を過ぎた頃、突然ある思いが沸き上がり、私を突き進めることとなる。
それは
結婚と出産
だ。
とりわけ出産の方が私にとっては重要だった。
結婚は「出産の為に必要なこと」というものに過ぎなかった。
自分の子どもにどうしても会いたい!
でないと自分の人生、絶対に後悔する!
モーレツにそう考えるようになった。
当時ずっと好きで、結婚したいと思っていた人が居た。
でもその人には彼女がいた。
それでも諦めきれなくて何年も都合のいい女ポジで待っていた。(二股状態)
数年後、彼女と別れたその人とようやく付き合えるようになったものの、数ヶ月であえなく破局してしまったことも大きな要因だった。
破局の原因は…
その人が彼女と別れるまでの間、私も別の人と遊んでいたから。(じつはお互い二股状態)
その人がそのことを知って、私のことを信じられなくなったらしい。
自分だって二股してたくせに!
私はちゃんと付き合う前に遊びの人とは別れたし!
私の中では筋は通しているつもりだった。
でもそーゆうことではなかったらしい。
え? でもわたしだけが悪いの?
結局、そいつはクズで、自分もクズだったということだ。(お互い様)
なので破局は当然だったし、破局して正解だったと思う。(ことにした)
自分が思い描いていたストーリーが崩れ去り、気付けば「30過ぎのパッとしない未婚女性の自分」という現実を突きつけられ、焦りだした。
▼本気の婚活
まずやってみたのが婚活パーティーへの参加だった。
4回参加して、4回ともカップリング成立したのには自分でも驚きだった。(どうも自分は初見の印象がいいらしい)
タレ目におっとりした雰囲気が「無害」な印象を与えるのかもしれない。
(じつはけっこうとがっているのだが…)
でも、カップリング成立後に二人で食事したりしてみても全くピンとこなかった。
3回目の婚活パーティの時だけは、自分から「いいな」と思える人がいた。
その人と運よくカップリングになった後、食事をして次にまた会う約束をした。
2回目に会った時は相手の提案で、ちょっと遠方へドライブに行った。
車を出してくれたので、自分はお弁当を作ったりして頑張ったのだが、どうも相手には響かず、どこかで「コイツは違う」と思われたらしい。
ドライブの帰りに当然晩ご飯も一緒に食べると思っていたのに「今日はもう帰りましょう」と言われ、そのままドライブ終了。(かなりショック)
自分的にはまだその人に未練があったので、次の週末に会いたいと自分から誘ったら「その日は祖母の法事があるから」と断られてしまった。
これはもうダメなのかと思い、その人と会うつもりだった日に別の婚活パーティに参加したら、そのパーティ会場に法事に行っているハズの相手がなぜか居るという嬉しくもないサプライズが用意されていた。
男女が向かい合わせで座って、男性が順番に席を移動しながら5分ずつ話していく自己紹介トークの時は、お互い無言のまま5分間向き合っていたことは言うまでもない。
パーティ終了後、それぞれ別のカップリング相手と会場を後にし、それっきりだ。
ちなみにその時にカップリングになった相手ともその日限りだった。
どうも私には婚活パーティは合ってないと悟ったので、それ以降パーティに行くことはなかった。
次に考えたのは「趣味の中での出会い」だ。
当時私はスキーにハマっていて、一人でも神戸から長野県のスキー場まで運転して滑りに行くほど夢中だった。
あげくにはスキー場との往復がめんどくさいので、スキー場のホテルに住込んで、アルバイトをしながら1シーズン山籠もりもしていた。
スキー仲間もたくさんいた。
でも私には別に心に決めていた人がいたので(のちに破局したクズ男)スキー仲間を結婚相手として見たことはなかった。
なので改めてスキーでの人間関係を見直してみることにした。
もう皆いい歳なので、独身者はそう多くない。
でもその中に、顔は知っていたけどちゃんと話したことのない1つ年上の、存在感の薄い独身男性S男がいた。
その年のシーズンが終わる頃、S男を含めた仲間同士でのスキーツアーに参加した時、たまたまS男の車に乗ったことがきっかけとなった。
再度言う。
私には明確な野心(結婚して子供が欲しい)があり、当時の私はかなり焦っていた。
話してみるとS男は存在感は薄いが、優しく誠実そうで、私の話もよく聞いてくれた。
スキーの情熱も自分と同じくらい熱い。
「もしかして、アリなんじゃ…?」
そう思うまでに時間はかからなかった。
そう思ってからは積極的にS男に話しかけるようにして、ツアー中はなるべく近くに居るように意識した。
思惑通り(?)スキーツアーの帰りにはすっかりS男と仲良くなり、次に2人で会う約束もしていた。
その後の展開は早かった。
S男も結婚を意識していたので、お互いの利害は一致。
とんとん拍子で話は進んでいき、スキーツアーで最初に話してから1ヶ月後には付き合い出して、その半年後には結婚を決めて、1年後には結婚式を挙げていた。
結婚まで瞬く間に駆け抜けていったが、その間に問題がなかった訳ではなかった。
付き合いだして分かったことだが、S男はとにかく私が男友達と会うことにうるさかった。
私には高校時代からの男友達が居て、年に何回かは二人で飲みに行っていたが、S男はそれを許さなかった。
私としても付き合い始めで気持ちがS男に向いていたし、とにかく早く結婚したいという気持ちが大きかったので、言い争いにはなったが結局は私が男友達と会わないことで話は収まった。(モヤモヤを心のスミに残したまま)
もう1つ。
クズ男との破局後、私は携帯のメアドを変えたのだが、そのアドレスが自分への決意表明のような文字列のアドレスになっていて、S男が「このアドレスの意味を教えてほしい」としつこく聞いてきたのだ。
たとえ将来夫婦になる相手であっても話したくないことはあるし、相手が言いたくないことなら聞かないことが思いやりだと私は思っている。
何度も「それは言いたくない」と言ってんのに、S男はホントーーーにしつこく何が何でも教えてくれないとダメだ!と詰めてくるので、私も本気で怒って大ゲンカになった。
結婚を意識していなければ、間違いなくこの時点で別れていた。
ところがこの時も「早く結婚したい」気持ちが勝ってしまった。
思い込みとは本当に怖い。(さらに心のモヤモヤは大きくなったが)
この時の自分に声をかけれるなら「冷静になれ。早まるな」と伝えたい。
ただ、その時の自分にとっては「結婚して、子供を産む」ことが何よりも優先すべき最重要ミッションだった為、心のモヤモヤに耳を傾けることはなく、意図的にその事実にはフタをしていたと思う。
こうして私は「結婚して、子供がほしい!」と決意した1年後に結婚し、翌年には第一子を授かった。
ミッション成功である。(見かけ上の)
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