20代、30代が鍵を握る韓国大統領選
韓国では20代、30代の有権者が1500万人、有権者全体の3割に上る。この人たちの動向が来年3月の大統領選の行方を握るのは間違いない。
文候補を支援した若者たちは今
若者層は、前回の大統領選では圧倒的に文在寅氏に投票した。地上波3社出口調査の結果で世代別得票率をみると、2017年の大統領選挙当時20代は、民主党の文在寅候補(47.6%)と正義党のシムサンジョン候補(12.7%)の計60.3%の支持を送った。自由韓国党(現国民の力)ホン・ジュンピョ候補の20代得票率は8.2%で最も低かった。
ところが今年の4・7ソウル市長選では国民の力、オ・セフン候補が20代で55.3%、30代で56.5%をそれぞれ得票した。反面、民主党パク・ヨンソン候補はそれぞれ34.1%、38.7%を得るのにとどまった。
強い失望から保守化
この原因は、現政権への失望感にある。
若者の失業率が9%と、他の世代の2倍になっている。高望みの結果とも言えるが、職場が見つからない若者が少なくない。
不動産価格も上がる一方だ。その一方で、現政権の法務大臣だった曺国氏の、家族へのえこひいき問題も持ち上がった。
進歩こそ既得権層
既得権益を壊し、積弊を清算するといった政権こそ「既得権益」を享受していたという疑いを持ち始めたのだ。
この記事を書いている時点での最新の調査であるギャラップによれば、尹錫悦は41.7%、李在明が32.4%。
尹の20代支持率は33.2%で、李候補(16.9%)に比べては上がったが、30代では尹候補29.1%、李候補30.4%と方を並べた。「支持候補がない」と明らかにした20代は16.2%、30代は20.6%で、他の年齢帯と比較すると最高8倍ほど高かった。
浮動票にもなる可能性
ただ、彼らはまだ投票先をはっきり決めていない。一種の浮動層でもある。彼らの心をつかんだ候補が、当選するに違いない。
世論調査機関、リアルメーターによる大統領候補好感度指数
候補の年齢別好感度
若者は日本への抵抗感が少ない
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