五味洋治 Yoji Gomi

関心分野は朝鮮半島や北東アジアですが、さらに関心を広げています。かつて書いた原稿の整理や、英語学習や読書の記録、自分が知りたいことを書いています。いいね、フォロー、コメントは励みになります。

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最近の記事

満州事変前後の朝日新聞内部は?

よく、満洲事件後、日本の新聞は戦争賛美に舵を切り、部数競争にしのぎを削ったと書かれる。 本書は、その過程を簡潔にまとめており、朝日新聞の報道や内部の動きがテーマだ。 以下は要約。 満州事変以降、朝日新聞はその報道姿勢を大きく転換した。1931年9月18日に発生した満州事変では、中国側が南満州鉄道の線路を爆破したとの軍の主張をそのまま報じ、「暴戻なる支那兵が満鉄駅を爆破し、我守備兵を襲撃」といった電通報を引用した記事を掲載した。 また、社説では「支那側の対日態度を考慮す

    • 統一放棄で、北朝鮮が朝鮮総聯に送った13項目の指示文

      北朝鮮が韓国を敵国と規定し、統一を放棄する政策を打ち出した。これに伴い、日本でも朝鮮総聯に指示が出された。その内容は13項目にわたっている。その内容を入手したので、記録として残しておきたい。 微妙な内容もあるため、有料化して鍵をかけることをお許しください。ただ、末端では十分守られていないという。 守られないというか、混乱するので守りようがなさそうだ。 13項目指示 1)統一放棄制策と関連し、今年の3月に北朝鮮女子サッカーの来日時に同行した朝鮮労働党関係者が朝鮮総連幹部

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      • 7回目の核実験で何が起きるか

        北朝鮮の核、ミサイルには慣れっこになってしまった感があるが、当面は緊張が高まるかもしれない。それを感じさせたのが金正恩(キム・ジョンウン)総書記のウラニウム濃縮施設の視察だった。 発表は突然だった。9月13日、北朝鮮メディアが「核武器研究所と武器級核物質生産基地を現地指導された」と報道したのだ。 板張りの床の上に、なにやら白っぽい管がぎっしりと並び、チューブでつなげられている。正恩氏は自慢げにこの施設の中を歩いているシーンが労働新聞に掲載された。 北朝鮮が自ら認めたよう

        • 石破首相の核認識

          核に関する記述の一部を上の本から抜き出してみました。 現実を踏まえた、ごく当然の認識だと感じます。 核共有が持論で、NATOの実状との比較し、日本でも可能だとしているが、時代や背景の違いに言及しておらず、やや説得力に欠ける印象です。 有料部分には、関係の記述がテキストで保存されていますが、書籍とほぼ同じ内容です。写真は官邸ホームページよりお借りしました。 要旨 日本が核兵器保有に反対する理由は、核兵器が世界的な拡散を引き起こす危険があるからだ。唯一の被爆国である日本が核

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        • 読書感想文
          49本
        • 韓国
          84本
        • 北朝鮮
          103本
        • 中国
          13本
        • 英語を学び、人生を学ぶ
          48本
        • 日記とか雑記とか、思い出とか
          51本

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          石破首相の対外関係認識とは

          以下は私の備忘録。「国防軍とは何か」 から中国、北朝鮮、韓国に言及した部分の要約です。AIに助けてもらっています。 中国に対する認識 中国の軍事力拡大と領土的野心 石破氏は、中国が経済発展を背景に、海洋、宇宙、サイバー領域などの国際法上国境が不確定な分野で活動を広げ、アジアの覇権国家を目指していると指摘しています​。 中国は特に東シナ海や南シナ海において領土拡大を図り、尖閣諸島を含むすべての島嶼の領有権を主張しています。 中国の法解釈と行動 石破氏は、中国が国際法を

          石破首相の対外関係認識とは

          白人至上主義から、反差別論者へ ある若者の軌跡

          以下の内容は、https://www.newsweek.com/i-future-white-nationalism-quitting-death-1899226 などを参考にしています。 デレク・ブラックは、アメリカの白人至上主義運動の指導者の子として育ちました。 しかし、その幼少期は多くの人が想像するものとは異なっていました。デレクは人種的に多様な南フロリダの都市部で育ち、ユダヤ人人口が多い地域でした。 学校では非白人の友人もいましたが、同時に家族のイデオロギーと

          白人至上主義から、反差別論者へ ある若者の軌跡

          『歌舞伎町の路上買春』

          歌舞伎町のホストクラブ文化と、それに関連する路上での売春について描いている。 ホストクラブに通う女性たちが、ホストに多額の金銭を費やし、やがて売春に手を染めるまでの過程が生々しい。 私もモノを書くことがあるが、こういう相手に密着して書くことは苦手だ。だから他の人の書いたものに惹かれる。 以下は本書の3章「ホストの沼」から要約した。 舞台となる歌舞伎町は、日本最大のホストクラブ街であり、そこではホストたちが女性客に対して豪華なサービスを提供することで、女性たちに夢や幻想

          『歌舞伎町の路上買春』

          人を助ける意味

          毎日本を読んで、感想を簡単に書いています。いつも読書の絵を最初に掲げるとくどいので、今回は蓮の花にします。 フィンランドに関心があるので読み始めましたが、フィンランドに関係する部分はほんの少し。大半は「生きる意味」についてページが割かれています。 でも本の内容は、予想以上でした。こういうシンプルな主題について、まじめに考えています。何回も読み返したくなりました。 「人を助けることが自分を助ける」(168~183ページ)を要約して残しておきます。この本の結論だと感じたから

          死の床で後悔すること

          勉強法の本というのは結構たくさんあるんですね。ですから、この本もそういう類の一つかなと思って 読み始めましたが、きちんと 科学的な裏付けのある説を紹介しています。 ですから、なかなか読み応えがありました。子供の教育に悩む人だけでなく、自分を再教育したいという人も、読むと気がつくことが多いのではないでしょうか。 紹介したいのは冒頭の部分です。 人は死ぬ前に、「勉強しなかったこと」を後悔するというのです。 本文をちょっと引用しながら、進めます。 「あなたがこの世を去ると

          死の床で後悔すること

          外国人労働者政策、先行する韓国、遅れる日本

          日韓の比較で気になっていたのが外国人労働者対策だ。もちろんなかなか理想的な政策はないが、積極的に生かそうとするのか、管理し、抑えようとするのかで大きく姿勢は変わってくる。 以下の本の中で、89から143pまでを要約してみた。この本は全体的に韓国を肯定的に見ているが、それでも日本の制度に課題が多いことがわかる。 韓国での外国人労働者受け入れの歴史と雇用許可制韓国における外国人労働者の受け入れは、経済成長や人口動態の変化に伴い発展してきた。1980年代から1990年代初頭にか

          外国人労働者政策、先行する韓国、遅れる日本

          日本語は、確かに柔軟なことばだが・・・

          本を読む時は、何か知識を得ようと思って読んでいる。体系的に読むだけでなく、図書館で少しでも好奇心がわいたら、借りてきて目を通す。 この習慣だけは、やめられない。お金もかからないしよい趣味だとは思うが、世の中は本が多すぎて、時々自分がやっていることに意味がない気もしてしまう。 結局、本を読むことは、自分が何も知らないことを確認することじゃないかって。 まあ、それでも今日も本を読みましょう。 ここまで日本語を擁護する人、本を見たことがない。 第三章 日本語はなぜ貴重なのか

          日本語は、確かに柔軟なことばだが・・・

          民族問題は、意図的に作られた。

          単なる参考書と思ったら、さにあらず。地理を政治や気候などとからめつつ、興味深く記述している。 その中で民族問題に触れている「第10章戦争のない世界はつくれるか?——紛争と難民」の部分を要約して、残しておきたい。 詳細は本書でどうぞ。 民族問題とは、異なる民族や集団が対立し、争いを引き起こす問題である。これらの問題は主に多民族国家で発生し、歴史的には植民地支配や貧困がその背景にある。 民族問題の背景 多くの民族問題は、歴史的な背景に深く根ざしている。特に、植民地支配が

          民族問題は、意図的に作られた。

          雑草は立ち上がらない

          暑いですね。毎年、この時期になると暑さに参るのに、過ぎてみると懐かしくなったりします。 さて、暑いといえば雑草はもっとこたえているはずです。地面に生えていますからね。 雑草魂なんてよく言います。踏まれても踏まれても立ち上がる。 実は違うんですね。 植物学者の稲垣栄洋さんは、「雑草という戦略」という本でこう書いています。 つまり、踏まれ強さ、resilienceが大切ってことだ。

          雑草は立ち上がらない

          I love youを何と訳すか

          人生60年以上過ごして、おかしくも悲しく感じることは 英語の教育です。 もっとわかりやすく、楽しく実際に使われている形で勉強したかった。文句言っててもしょうがないので自分で勉強しています。この本を最近読みました。 いきなり引用です。loveについて。 そうなんだよね。 英語の映画を見ていると、男性同士が I love you と言っているシーンもよく出てくるんです。 例えば、確かタクシードライバーという映画にも出てました。大学時代に友人とみていて、「どうして男が男に向

          I love youを何と訳すか

          フィンランドの職業教育がおもしろい

          フィンランドの教育について、日本で数多くの本が出版されている。そのどれも フィンランドの教育がいかに子ども中心で,優れているかということに集中している。 それもそうだと思うんだが、私はフィンランドの教育、特に 職業教育に関心を持っている。 自分の子供にどんな仕事が向いているか、また子供自身がどんなことをやりたいのか、もし何をしていいかわからない場合、どうすればいいのか。フィンランドに何かヒントがある気がするからだ。 さてフィンランドのキャリア教育は包括的なアプローチを特

          フィンランドの職業教育がおもしろい

          松岡正剛の多読術とは (ちくまプリマー新書 106)

          著作を多く読ませていただいた松岡正剛さんがお亡くなりになりました。本と真剣勝負をした松岡さんのような人は出てこないかもしれません。あらためてご冥福をお祈りいたします。 松岡正剛の読書法は、多読と少読(精読)を同じスキルと捉え、ジャンルにこだわらずに様々な本を自由に読むことを基本としている。 そのエッセンスが、上記の本に集約されている。 彼の方法は、以下のような特徴がある。本書の3-5章を要約してみた。 マッピングとノート作成: 本を読みながら情報を「ノート」や「マッ

          松岡正剛の多読術とは (ちくまプリマー新書 106)