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松岡正剛の多読術とは (ちくまプリマー新書 106)
著作を多く読ませていただいた松岡正剛さんがお亡くなりになりました。本と真剣勝負をした松岡さんのような人は出てこないかもしれません。あらためてご冥福をお祈りいたします。
松岡正剛の読書法は、多読と少読(精読)を同じスキルと捉え、ジャンルにこだわらずに様々な本を自由に読むことを基本としている。
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そのエッセンスが、上記の本に集約されている。
彼の方法は、以下のような特徴がある。本書の3-5章を要約してみた。
マッピングとノート作成:
本を読みながら情報を「ノート」や「マッピング」で整理する。
これは、情報を記憶するのではなく、頭の中の編集構造に組み込むためだ。
具体的には、「年表ノート」や「引用ノート」を作成し、読んだ内容を整理する。
年表ノートでは、歴史的な出来事を年号と共に記録し、引用ノートでは気に入ったフレーズやセンテンスを項目別に記録する。
私だって本の気に入った部分はメモしておくくらいはするが、松岡は本をいわばばらして、再構成し頭に入れているということだ。
リンクを増やす編集的読書法:
読書を通じて、異なる書籍の内容をリンクさせ、新たな「つながり」を見出すことを重視している。
これは、異なるジャンルや著者の作品を組み合わせて、新しい視点や理解を得ることを目的としている。
つまり、1つの本を読んでいてそれに関連する本の存在に気がついたら、そこに飛びそちらを読む。ジグザグに読んでいくことらしい。
本棚との親和性:
本棚を重要視し、書棚と仲良くなることを推奨している。本棚は単なる収納場所ではなく、読書体験を再生する装置として捉えている。
この部分は実際に、本書を読んでもらう方がよさそうだが、自分が持っている本を書棚に並べ、自分が何を読もうとしているかを感じ取るということらしい。
これらの方法を通じて、松岡正剛は読書を単なる情報収集ではなく、編集的な活動として捉え、深い理解と新しい発見を追求している。単に読むだけではなく、そこから何かをまた生み出す。なるほど。しかししんどそうだ。
松岡正剛の読書方法を学ぶための無料ブログとして、彼の
ウェブサイト「千夜千冊」
がある。
このサイトでは、松岡正剛が様々な本についてのレビューや考察を掲載しており、彼の読書法や思考の一端を垣間見ることができる。
彼の読書法に興味がある方にとって本書は、彼がどのように本を読み解き、どのように情報を整理しているかを学ぶうえでバイブルのような存在になるはずだ。
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